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2019年9月9日
大幅に進化した新型レンジローバー イヴォークに試乗|Range Rover
パワーユニットはディーゼルとマイルドハイブリッドを含む計4種類
ちなみにオフロード性能に関しても、レンジローバーやランドローバーのすべてのモデルがそうであるように、モデルチェンジを経てはっきりと進化した。最大渡河水深は先代より100㎜ほど増し600㎜に。そしてドアミラーに備わるカメラ映像を合成することで、ボンネットが透けるかのようなフロント下180度の視界を確保する「ClearSightグラウンドビュー」という世界初の機能をも積んだ。
後者は悪路において大きな石や凹凸にアンダーフロアをヒットさせるのを防げるだけでなく、狭い道に入ったり駐車したりする時の障害物など、SUV特有の見切りの悪さを決定的に改善する。街乗りでも実のある進化として歓迎すべきポイントだ。
インテリアの進化で注目すべきは、シートに“サステナブル”なテキスタイルを採用しながら、上質な雰囲気が損なわれていない点だろう。ちなみに、上半分は生育の早いユーカリ由来の天然繊維を用いたメランジのテキスタイル、下半分は1台あたり53本分のリサイクルペットボトルの再生ポリエステルを用いた人工起毛スエードである「ディナミカ」、というツートーンのコンビネーションとなる。自然素材に近い見た目と、マットな風合いが心地よい。
またインフォテイメント関連はヴェラールなどの上位モデルと同様、10インチの高解像度スクリーンをダッシュボード上とセンターコンソールの2カ所に配した「Touch Duo Pro(タッチ・デュオ・プロ)」が、ファーストエディションとHSE、SEグレードには標準装備される。
リモートキーとスマートフォンを介してドライバーを認識すると、インフォテイメントのインターフェイス、シートやステアリングコラム位置、温度設定などについて、「スマートセッティング」というAIと独自アルゴリズムによって、好みに応じて自動調整する機能も備わる。ソフトウェアのアップデートも、ジャガー・ランドローバーとしては初となるワイヤレス接続対応だそうだ。
パワーユニットは2リッター直列4気筒インジニウムをベースに、「D180」というディーゼルが1種類、「P200」「P250」の2種類のガソリン、加えて「P300 MHEV」というガソリンの48Vマイルドハイブリッド版が用意される。試乗車はこちらの、ジャガー ランドローバーとしては初めてのMHEV採用モデルだった。