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IMPRESSION
2021年12月22日
新型フォルクスワーゲン ゴルフGTIに試乗──痛快な走りの魅力は8代目でも健在だった|Volkswagen
Volkswagen Golf GTI|フォルクスワーゲン ゴルフGTI
新型フォルクスワーゲン ゴルフGTIに試乗
2021年6月に日本導入がはじまった8代目フォルクスワーゲン ゴルフのラインナップに、いよいよGTIが加わった。パワーアップが図られ、新たな電子制御デバイスも追加されるなど走りに磨きがかけられた最新モデルにさっそく試乗した。
Text by FUMIO Ogawa|Photographs by HIROHIKO Mochizuki
スタンダードのゴルフの良さをうんと拡大したような走行感覚
自動車のなかでもっとも早く“ブランド”として確立した1台が、フォルクスワーゲン ゴルフGTIだ。大衆車に多いハッチバックボディでありながら、高速ではメルセデス・ベンツやBMWに迫る性能ぶり。痛快な走りで人気を集めてきた魅力は、8世代目の新型になっても健在だ。
2021年12月22日に発売された新型ゴルフGTIは、従来のモデルより最高出力が11kW(15ps)上がった180kW、最大トルクは20Nm増えて370Nmに。これに7段のツインクラッチ変速機が組み合わされる。GTIの伝統にしたがって前輪駆動だ。
走りは、期待をまったく裏切らない。ボディサイズは全長で20mm、ホイールベースで15mm延び、車重は50kg増加したものの、パワフルさと、敏捷な動きを味わわせてくれるハンドリングは、ぐっと向上した印象だ。
私は、21年6月15日に日本発売が開始されたゴルフe-TSIにも、けっこう感心した。小さな排気量(1リッターと1.5リッター)ながらマイルドハイブリッドシステムをうまく使って加速などをカバーしつつ、フリクションの少なさを感じさせるスムーズな走行性能が、ていねいに作られている感じでとても印象的だったからだ。
GTIについては、常にスタンダードのゴルフの良さを、うんと拡大したような走行感覚に、私は感銘を受けてきたくちである。名前がちょっと似ている別もの、というクルマも世のなかにはあるけれど(ヤリスとGRヤリスのように)、ゴルフGTIは、あくまでゴルフファンのためのクルマ。そこは新型でも変わっていない。