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IMPRESSION
2021年12月19日
BMW M2に試乗──繊細にチューニングされたレースカーを思わせる走りが魅力|BMW
クルマ好きだったら幸福な気分に浸れる
発売時は6段マニュアルもあったが、試乗したのは「M DCT ドライブロジック」なる7段オートマチック変速機搭載車。半球形のノブを握って、やはりBMWのステップトロニックのように、前後に動かすことで、いわゆるマニュアルシフトが楽しめる。
BMWの直列6気筒エンジンは、数値で分かるように低回転域でのトルクもたっぷりあって、オートマチックでなんの不足もない。でもそれだともったいない。
5250rpmから7000rpmにかけて最高出力が出る高回転型エンジンゆえ、マニュアルシフトで上の回転域まで引っ張って、わずかなアクセルペダルの踏みこみに俊敏にクルマが応えるのを楽しまないと損だと思う。
足まわりの設定は、スポーティ。つまり硬め。ただし、路面のうねりに追従して、つねに駆動力をしっかり保持。タイヤは路面をしっかりつかんで、太いトルクで車体をぐいぐいと前へ押しだす。そのイメージを頭のなかに思い描きながらドライブすると、クルマ好きだったら幸福な気分に浸れるはず。
内装は、ひとつ前の世代のデザインコンセプトでまとめられている。インフォテイメント用のモニターも小型。空調やオーディオの物理的な操作類がずらりとダッシュボードに並ぶ。私は、実はこういうのが嫌いでなく、むしろ走っていて扱いやすいと思ったほどだ。
かなり立体的な造型のスポーツシートは、見た目がスポーティで好ましいし、実際に使うとホールド性がよく、コーナリング時に乗員のからだをしっかり支えてくれる。高速では快適といってもいい。
価格は935万円。聞くところによると、いまや、販売台数はかなり限られているそうだ。販売店で見つけることができた人は幸福だと思ったほうがいいとか。楽しいドライビングを体験すると、なるほどそうだなあと私も思う。
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