最新のポルシェを体感「ポルシェ ドライビング ラウンドテーブル」参加記|Porsche
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ポルシェの最新モデルに一気乗りした
ポルシェ ジャパンは、ライフスタイル誌を中心とするメディアに携わる人たちに、ポルシェの最新モデルをロングドライブしてもらい、その真価を感じてもらおうというイベント「ポルシェ ドライビング ラウンドテーブル」を開催。若かりし頃、自動車雑誌の編集部に在籍していたこともあるOPENERS統括責任者、松本博幸が参加した。
Text by OPENERSPhotographs by Porsche Japan
最新ポルシェの進化を体感できるまたとないチャンス
僕は20代のころ、福岡にあるローカル自動車雑誌の編集部に在籍していて、930時代の「911カレラ」をはじめ、ルーフやゲンバラによるチューニングポルシェにも試乗した経験があります。あの頃の911は、クラッチが重いし、クラッチ操作やギアシフトが難しいし、とにかく運転に慣れるのが大変でした。あのときは、最後まで911の運転に慣れることができなかった記憶があります。
僕にとっては、シンプルなデザインといい、レースでの栄光に彩られた歴史といい、ポルシェは子どものころからの憧れだったので、911を手足のように乗りこなせるようなドライバーになることが、当時の目標でした。
OPENERSを始めてからは、撮影用にお借りしたポルシェの広報車に乗る機会もあって、最新の991型911には、カレラとカレラ4Sに乗ったことがあります。ほんの短時間の試乗でしたが、僕がかつて経験した930時代の911に較べて圧倒的に快適で運転がしやすいのに、驚きました。ただ、あまりにも進化していたので、いわゆるポルシェらしさをあまり感じなかったというのも正直な気持ちです。
今回のイベントでは、東京は港区にあるポルシェ ジャパン本社から軽井沢を経由して野尻湖を往復するというロングコースが設定されていて、2日間で4台の最新ポルシェにじっくりと試乗できるとのことでした。しかも911のラインナップでは最強の911ターボSや、デビューしたばかりのカレラTも含まれている。まさに最新ポルシェの進化を体感できるまたとないチャンスです。僕は遠足に出かける子どものようにワクワクしながら、ポルシェ ジャパンに向かいました。
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ポルシェの最新モデルに一気乗りした(2)
ポルシェの入り口としてもってこい──718ボクスター
港区のポルシェジャパン本社から軽井沢マリオットホテルまでは、718ボクスターで走りました。都内の市街地、首都高速や関越自動車道、そして軽井沢のワインディングロードなど約180kmを試乗しての感想は、718ボクスターはポルシェのエントリーモデルとしてもってこいのクルマだ、ということです。
ポルシェのなかではリーズナブルな価格であるというのはもちろんのことですが、300psと現代のハイパフォーマンスカーにあっては適度なパワーながら、サウンドもレスポンスもスポーツカーの心臓として申し分ないフラット4エンジンといい、ミドシップモデルならでは軽快でスムーズなハンドリングといい、このオープン2シーターにはポルシェならではの魅力が凝縮されているからです。
仮に僕が若かりし独身時代に戻れるならば、72回ローンを組んででも、このクルマでポルシェ信者の一員になることでしょう。
SUVの姿をしたスポーツカー──マカン ターボ
マカン ターボには、軽井沢から上信越道を通って野尻湖まで走りました。僕はマカンに乗ったことがなかったので、カイエンの弟分ぐらいのイメージしかありませんでした。ところが、実際にステアリングを握って、驚きました。姿はSUVなのに、走りがスポーツカーそのものだったからです。
アクセルを踏込んだときの3.6リッターV6ターボの鋭いエンジンレスポンスや911を思わせる加速力、スポーツカーのように軽快に、路面に張り付くようにコーナーを駆け抜けていく感覚など、ポルシェがつくると、SUVまで第一級のスポーツカーになってしまうのかと、深く感動しました。
ドライビングポジションが自然で、視界や各操作系の操作性もいい。適度なボディサイズも相まってとても運転しやすいので、クルマ好きのパパが選ぶファミリーカーとしても最適かもしれません。
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ポルシェの最新モデルに一気乗りした(3)
レーシングカーの世界を垣間みた気分──911 カレラT
野尻湖に着いた夜は、湖畔にひっそりとたたずむリゾートホテル「ホテルエルボスコ」に宿泊しました。小説家や文化人が好みそうな趣きのあるホテルで、一日ポルシェ漬けで高揚した僕の心を鎮めるのには最適な場所でした。ところが翌朝、僕の心はあっという間に絶頂へのぼりつめました。911カレラTのステアリングを握ったからです。
1967年にデビューした初代911カレラTのコンセプト“Less is more”を受け継ぐ同モデルは、細部にいたるまでの軽量化が図られるなど、ドライビングプレジャーの追求を第一義に開発されました。
空車重量は1,445kgと、911カレラに較べて何と145kgものダイエットに成功しているのです。
そのせいかステアリング操作に対するクルマの動きが機敏で、とにかく動きが軽い。遮音材は大幅に削減されているから、エンジンサウンドも直接的に鼓膜を刺激してくれる。なんだかレーシングカーへの入り口みたいな感覚が得られるのです。誤解を恐れずにいえば、若かりし頃に乗った930時代の911にも通じるダイレクト感があって、僕が抱く911のイメージにもっとも近いモデルでした。
3,000万円の価値は充分にある──911ターボS
とにかく素晴らしいクルマでした。ワインディングロードでも高速道路でも市街地でも、あらゆるシチュエーションであまりにも運転がしやすくて、580psのモンスターであることを忘れてしまうほどなのです。乗り味も重厚で、先ほどのカレラTに較べると、高級サルーンのようです。
それでいて、いざアクセルを深々と踏込むと、目玉が飛び出るほどの加速力をみせる。また例えば、マニュアル操作でシフトダウンした際にエンジンが“ファン”とブリッピングする様など、ドライバーが心地いいと感じられるような“仕掛け”が随所にちりばめられている。街を流しても、ワインディングロードを攻めても、とにかく心が躍るのです。試乗車はオプション込みで3,000万円を越えるプライスタグが下げられていましたが、このクルマのステアリングを握ったあとでは、充分にその価値があると確信しました。
ポルシェ カスタマーケアセンター
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