ライフスタイルブランド、ベントレーの魅力に迫る|Bentley
Bentley Continental GT|ベントレー コンチネンタルGT
ユナイテッドアローズ相談役が語る、ベントレー コンチネンタルGTの魅力
いいものを着られて、
いいものに乗れるから、
人生は豊かになる
圧倒的な走行性能とエクスクルーシブ性を誇る、世界最高峰のグランドツアラー、ベントレー 「コンチネンタルGT」。優れた審美眼で、ユナイテッドアローズの発展に尽力し、クルマ通としてもしられる岩城哲哉氏が、その魅力を語る。
Text by OGAWA FumioPhotographs by YOSHIZAWA Kenta
真の意味での“いいもの”の魅力
グラウンドブレーキング。草分けとか画期的なという意味で使われる英語の形容詞がまさにぴったりだと思ったのが、2003年にベントレー「コンチネンタルGT」が登場したときだった。
パワフルなW12気筒エンジンにフルタイム4WDシステムを組み合わせたドライブトレインと、力強さとエレガンスとをうまく両立させたスタイリング。これが印象的だった。
自動車が作られてから120年も経ち、毎年多くの新型車が誕生してきているというのに、いまでもこんなに斬新なモデルが生まれる余地が残っていたのかと驚いたものだ。
ボリュウム感のあるフロント部分。それがリアにいくにしたがってぎゅっと絞られるいっぽうで、リアフェンダーが大きく張り出し長めのリアオーバーハングを形成する。真に才能あるデザイナーしか作り出せないプロポーションだ。
ディテールも凝りまくっていて、たとえばラジエターグリル。メッシュは多くのパネルが十字に組み合わされて形づくられているのだが、1枚ずつ形状が計算され、カーブが異なっている。結果として美しい面になる。真似できるメーカーは少ないだろう。
その印象はモデルチェンジを経ても変わらない。速く走りたいという要求をしっかり満たしてくれながら、インテリアでは限られたオーナーだけに許されている、いい意味でのエクスクルーシブ感。なにがこのクルマに求められているかしっかり把握している。これが真の意味での“いいもの”の魅力なのだろう。
いいものとは顧客が必要とするものを、よりよいかたち(時として予想されていなかったほどのもの)で提供することともいえる。コンチネンタルGTの登場はまさにそうだったし、同じことが言えるのが日本のセレクトショップの草分け「ユナイテッドアローズ」だ。
生活を豊かにしてくれるという意味で、ベントレーとともにライフスタイルブランドといえる「ユナイテッドアローズ」。1989年の創業以来、扱う服のカットや仕立てのみならず、素材、織り、色めなど、徹底していいものを提供してくれている。
オーセンティックなものはとことん仕上げにこだわるいっぽう、コンテンポラリーなプロダクトでは遊びの精神が貫かれていた。店内ではそれらの品揃えが見事な世界観を醸し出しているのが魅力なのだ。
Page 2.人の生活に忠実なのがライフスタイルブランド
Bentley Continental GT|ベントレー コンチネンタルGT
ユナイテッドアローズ相談役が語る、ベントレー コンチネンタルGTの魅力
いいものを着られて、
いいものに乗れるから、
人生は豊かになる (2)
人の生活に忠実なのがライフスタイルブランド
「人の生活って一面的ではないでしょう。ダークスーツを仕事では着ていても、パーティとかで騒ぎたいときは派手なジャケットのほうが気分が楽しくなりますよね」
そう語るのは、学生アルバイトからビームスの社員になったことで服飾業界に入り、後にユナイテッドアローズの創業メンバー、そして代表取締役として活躍した岩城哲哉氏だ。現在は相談役だが、日々業務にかかわっている。
「(ユナイテッド)アローズは、そういう時に着られる派手めなスーツも扱っているので、かつて“クラシコイタリアのちんどん屋”とからかわれたりしましたが、人の生活に本当に忠実なのがライフスタイルブランドではないかと思っているんですよ」
僕は個人的に、ベントレーとユナイテッドアローズにどことなく近いものと感じる。それはこの岩城氏の言葉にあるように、人間(とその生活)は多面的であるという認識のもとに商品を提供してくれているからだろう。
今回岩城さんに乗ってもらったコンチネンタルGTは「Burnt Orange」というオレンジ系メタリックの車体色に「New Market Tan」という内装色の組み合わせ。どこからみても気分が沸き立つリゾート仕様で、これはこれで他では作れない仕様となっているのに感心させられた。
いっぽうで、内装は気分が華やぐような明るい雰囲気にしていても、外装は落ち着いたダークな仕様もある。銀行に融資を頼みに行っても違和感のないようなモデルもベントレーは得意だ。
「私がベントレーに再注目してきたのは、まさにコンチネンタルGTがデビューしたときからです。私たちの考えと少し似ているなと思ったのは、時代の変化に合わせてきちんと商品性を考えているところ」
岩城氏は撮影のときにコンチネンタルGTの周囲を歩きまわりながら、まるで自分に言い聞かせでもするように?そう語った。
「自分の信念に従ったもの作りは大事ですが、かたくなになって時代に背を向けたら生き残れません。ベントレーは、顧客と一緒に歩むのが大事だと分かっていると思います」
Page 3.ベントレーは生活を楽しんでいる人に似合う
Bentley Continental GT|ベントレー コンチネンタルGT
ユナイテッドアローズ相談役が語る、ベントレー コンチネンタルGTの魅力
いいものを着られて、
いいものに乗れるから、
人生は豊かになる (3)
ベントレーは生活を楽しんでいる人に似合う
クーペ特有の大ぶりのドアを開けて室内に乗りこむと、体を包みこむような作りのいいクッションを持つシートに身をあずける。エンジンスタートボタンを押すと、最初は乾いたエンジン音が響きわたるが、すぐに静寂性の高いアイドリングに落ち着く。
ギアを入れて走り出すと、これは本当に全長が4.8メートルもあり、車重が2トンを超える重量級なのか?と疑問がすぐ出てくるほど、軽快な加速感に驚く。
軽い踏力しか要求しないアクセルペダルと、やはり通常のドライブモードでは軽めの味付けのステアリングホイール。それでいてどちらも反応は速いから、軽量スポーツカーのような気分すら味わえる。
それでいて高速ではじつにしっとりとした乗り心地になり、グランドツアラーとして長距離乗っても疲労感はかなり少ないという快適性の高さが際立つ。
男女の差も年齢も幅広く受け入れるのもこのクルマのよさで、若いはつらつとした人も、ある程度人生経験を重ねた人も、コンチネンタルGTのドライバーズシートがじつにしっくりときているように見える。
まさにライフスタイルカーである。生活を楽しんでいる人なら誰にも似合う。「ベントレーは乗っていて気持ちがいい」というのは岩城氏の言葉だが、まさに言い得て妙ではないかと僕は思う。
心地よいという言葉は、服でいえば着心地、クルマでいえば乗り心地と使われる。ともに重要な要素だ。ユナイテッドアローズの服の世界観に共鳴する人ならベントレーもまた分かるだろうし、その逆もまた真なりだろう。いいものを着られて、いいものに乗れるから、人生は豊かになるのである。
Bentley Continental GT Speed|ベントレー コンチネンタルGT スピード
ボディサイズ|全長 4,820 × 全幅 1,945 ×全高 1,400 mm
ホイールベース|2,745 mm
車両重量|2,360 kg
エンジン|5,998cc W型12気筒DOHCツインターボ
ボア×ストローク|84.0 × 90.2 mm
圧縮比|9.0
最高出力|472 kW(642 ps)/5,900 rpm
最大トルク|840 Nm/2,000 rpm
トランスミッション|8段AT(デュアルクラッチ)
駆動方式|4WD
タイヤ 前/後|275/35R21
0-100km/h加速|4.2 秒
最高速度|331 km/h
最小回転半径|5.65 メートル
トランク容量|358 リッター
燃費(EU)|14.6 ℓ/100km(およそ6.8 km/ℓ)
CO2排出量|338 g/km
価格|2,710 万円