BENTLEY CONTINENTAL GTC|モダーンな雰囲気と高いパフォーマンス
BENTLEY CONTINENTAL GTC
ベントレー コンチネンタルGTC
モダーンな雰囲気と高いパフォーマンス
2003年に登場したクーペモデルの「コンチネンタルGT」に続き、2005年には4ドアの「コンチネンタル・フライングスパー」をラインナップに加えた新生ベントレー。そのコンチネンタルシリーズの完結編が2006年のニューヨークショーで披露されたコンバーチブルの「コンチネンタルGTC」だ。
ベントレーには優雅な佇まいと上質な乗り心地を誇る4シーターコンバーチブルの「アズール」があるが、こちらのコンチネンタルGTCはモダーンな雰囲気とコンチネンタルシリーズにふさわしい高いパフォーマンスを備えた4シーターモデルとして、異なる個性を放つ。
いうまでもなく、ベースとなるのはクーペのコンチネンタルGT。フロントマスクなどその特徴を受け継ぐものの、ボディの後半部分は大きく印象を異にする。トランク部分を長く見せるデザインはアズールに引けを取らない美しさを誇るとともに、コンチネンタルGTとはまた別の存在感を示しているのだ。
ソフトトップは3層構造で、高い吸音性を誇り、開閉は25秒という素早さ。30km/h以下なら走行中の操作も可能である。ボディの強化も抜かりなく、それでいてクーペに対しての重量増は110kgに抑えられている。
6リッターW12ツインターボにより、最高速は幌を閉じた状態で312km/h、幌を開けても306km/hをマーク。妥協のない性能もコンチネンタルシリーズの名に恥じないものだ。
BENTLEY CONTINENTAL GTC|ベントレー コンチネンタルGTC
ボディ|全長4815×全幅1920×全高1380mm
エンジン|6.0リッターW型12気筒ツインターボ
最高出力|411kW[560ps]/6100rpm
最大トルク|650Nm[66.3kgm]/1600rpm
駆動方式|4WD
トランスミッション|6段オートマチック
価格|2470万円
(2008年5月26日現在)
BRAND HISTORY
「クラス最高の速さと価値を持つクルマをつくりたい」。“W.O.”の呼び名で親しまれているBENTLEY MOTORS(ベントレー・モーターズ)の創業者、ウォルター・オーウェン・ベントレーの言葉である。
若い時分からエンジニアとして経験を積んできたW.O.だが、はじめはクルマではなく蒸気機関車を相手とする仕事だった。仕事の合間にモーターサイクルでレースに参加するうち、彼の興味はエンジンに向けられていき、退職後、レーシングエンジンの開発を本格化させたのが第一次大戦のあと。
1920年代になると、イギリス内外のレースに参加。なかでもルマン24時間レースでは、“ベントレー・ボーイズ”の活躍により、1924年から1930年の7年間に5度の優勝を手に入れ、その名を知らしめた。しかし、経営状況は厳しく、1931年にはロールス・ロイスに買収され、かろうじてその名を残すことになった。
その後67年のあいだロールスの支配が続くが、1998年に転機が訪れる。フォルクスワーゲンがベントレーの名前とイギリスのクルー工場を買収。これによりベントレーはロールスとは別の道を歩みはじめ、「コンチネンタルGT」を皮切りに、「コンチネンタル・フライングスパー」「コンチネンタルGTC」といったニューモデルの投入により、見事、高級車市場での復活をはかった。さらに、2003年のルマン24時間では73年ぶり、6度目の優勝を手中に収めている。