PORSCHE|ポルシェ|第4回 残価設定ローンがスタンダードになる!?
第4回 残価設定ローンがスタンダードになる!?
残価設定ローンをいち早く導入したBMW。いまや利用者数はスタンダードローンを超えているという。BMWジャパン・ファイナンスにて、マーケティング・サービスのジェネラル・マネージャーを務める合田健一氏に話を聞いた。
文=生方聡
BMW購入者の約3割がバリューローン
輸入車ブランドばかりか、いまや日本の各自動車メーカーが積極的な取り組みをみせる残価設定ローン。「TOYOTA3年ぶんください」ですっかり市民権を得たこのシステムだが、そのパイオニアとして大きな役割を果たしてきたBMWは、残価設定型の「バリューローン」を武器に着実に顧客層を広げている。
ではいったい、どれくらいの人がバリューローンを利用しているのだろうか? BMWの各種ファイナンシャルビジネスを手がけるBMWジャパン・ファイナンスにて、マーケティング・サービスのジェネラル・マネージャーを務める合田健一氏に話を聞いた。
「2008年1月から12月のローンの利用率(リースをふくむ)は55.1%でした。このうち、バリューローンなどの残価設定型商品は約7割に達します(リースぶんの数%をふくむ)。ですから、BMWにお乗りのお客様のうち35%ほどがバリューローンをご利用いただいていることになります。これはほかと比べてもダントツで高い数字です」
合田氏によれば、バリューローンは3シリーズの購入者の利用がとくに多いとのこと。輸入車に敷居の高さを感じていた人たちに対し、少なくとも金銭面のハードルを下げているのは確かで、販売サイドにとってはいまやなくてはならない重要なツールといえるだろう。
これに対し、当然のようにライバルたちも追随するが、「昨年あたりから、日本車メーカーが積極的に広告展開を行うおかげで、残価設定ローンの認知が高まっているのは、私どもにとっては追い風です。一方、私どもの強みは、長年バリューローンを取り扱ってきたセールススタッフがローンの中身をお客さまへ“伝え慣れている”ということでしょう」とは合田氏。
BMWが他に先駆けてバリューローンの取り扱いをはじめたのは、いまから14年前の1994年11月。パイオニアとしての自負が、合田氏の言葉にも感じられる。
「10年ほど前は、バリューローンはローン利用の10%ほどでしたが、数年前にはスタンダードローンを上まわりました。もはやバリューローンが私どものスタンダードなのです」
残価設定ローンは着実にその役割を高めているようだ。