Audi S8|大型サルーンの常識を覆すモデルが登場!
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2015年3月2日

Audi S8|大型サルーンの常識を覆すモデルが登場!

Audi S8|アウディ S8

大型サルーンの常識を覆す、ハイパフォーマンスモデル「S8」登場!

アウディは、フランクフルトモーターショーで発表、2012年春にローンチ予定のあたらしいS8の詳細を公表した。

文=松尾 大

4リッターV8から527ps、650Nmのアウトプット!

フランクフルトモーターショーでの公開に先駆け、アウディのフラッグシップ「A8」の高性能版であるS8の詳細が伝わってきた。ドイツのアウディ本社によると、あたらしいS8は先代S8に搭載されていた5.2リッターV10エンジンを捨て、あたらしく開発された4リッターV8ツインターボを搭載することになった。

約1.2リッターのスケールダウンにもかかわらず、その性能は大幅に向上しているという。先代モデルは、ランボルギーニ・ガヤルドに搭載されるV10をベースにアウディならではのFSI=直噴システムを導入し、最高出力331kW(450ps)/7,000rpm、最大トルク540Nm(55.0kgm)/3,500rpmという性能を発揮したが、このあたらしいV8ツインターボはこれを大きく上まわる、最高出力382kW(527ps)、最大トルク650Nm/1,700-5,500rpmという巨大なパワーを発生。

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先代のS8

最高速度こそ、紳士協定による250km/hにとどめられているが、0-100km/h加速は4.2秒と先代より0.9秒もの短縮に成功している。これだけの動力性能を得ながら、燃費は10.2ℓ/100km(約9.8km/ℓ)と、先代に比べ23パーセント以上もの改善がなされているというのが注目すべき点だ。これは先代より2段増え、8段となったAT(ティプトロニック)やアイドリングストップ機構、中高速度域で8つのシリンダーのうち4つを休止する“シリンダー・オン・デマンド”などを採用することで得られたものだとしている。

駆動方式はもちろん4輪駆動のクワトロシステムを採用。リアにはスポーツディファレンシャルを備え、タイヤは標準が265/40の20インチ、オプションで21インチが用意される。ブレーキは4輪ベンチレーテッドディスクで、フロント400mm、リア365mmという大径だ。また、オプションでカーボンセラミックディスクブレーキも用意され、これを組みあわせると約5kgの重量減となる。

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シャシーは、バリアブルダンピング機構つきエアサスペンションを採用。また、アウディドライブセレクトダイナミクスシステムは、サスペンション、ステアリングのみならず、エンジンマネジメント、トランスミッションまで制御。ドライバーは、コンフォートからダイナミックまで5つのモードを選択できるという。

ボディは、高張力鋼板製のBピラーをのぞく、ほぼすべてにアルミニウムを採用したASF(アウディスペースフレーム)で、全長5,150mmという巨大なボディでありながら、1,975kgに抑えられている。これはA8 4.2 FSI quattroの3kg増にすぎない。

これまでの大型サルーンの常識を覆す、走行性能が期待できるものとなっているS8、日本でのデビュー時期には触れられていないが、約1年後といったところだろう。

           
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