BMW i|ビー・エム・ダブリュー i 2台の車輛の詳細を公表
Car
2015年3月4日

BMW i|ビー・エム・ダブリュー i 2台の車輛の詳細を公表

BMW i8 Concept|ビー・エム・ダブリュー i8 コンセプト
BMW i3 Concept|ビー・エム・ダブリュー i3 コンセプト

サブブランド「BMW i」が展開するPHV、EVの詳細を発表(1)

BMWは今年2月により持続可能なモビリティソリューションの展開を専門的におこなうサブブランド「BMW i」を発足。同時にBMW iからは、電気自動車の「i3」、プラグインハイブリッド車「i8」が展開されることが発表されていたが、このたび両車輌が公開され、その詳細も明らかになってきた。

文=小池りょう子

未来志向のスポーツプラグインハイブリッド

まずは、プラグインハイブリッド車「i8 コンセプト」。パワートレインにかんしては、モーターをフロントアクスルに搭載し、リアに最高出力164kW(220ps)、最大トルク300Nmを発生する3気筒エンジンが組みあわされる。0-100km/h加速5秒以下を達成しつつ、バッテリーには、大型のリチウムイオンを積み、燃費3ℓ/100kmという優秀な数値を記録している。ゼロエミッション走行も可能で、そのさいの最大走行距離は35kmとなっている。

i8のエクステリアはまさに未来志向のスポーツカー。モーターやエンジンなど、すべてのコンポーネントがバランスよく設計され、50:50という理想的な重量配分を実現した。停止していても今にも走りだしそうな、そのダイナミックなプロポーションは、運動性能の高さを視覚的にも訴えている。さらに、上方に旋回して開くドアがスポーティさを強調し、リヤシートへの乗降性も向上させている。

BMW i|ビー・エム・ダブリュー i  02

i8 コンセプト

BMW i|ビー・エム・ダブリュー i  03

i8 コンセプト

レンジエクステンダーにも変更可能な小型EV

そして、BMWグループ初の量産向けEV「BMW i3 コンセプト」。都市部での使用を重視して開発されたこの電気自動車は、リアアクスルに最高出力125kW(170hp)、最大トルク250Nmを発生するモーターを搭載する。加速性能にかんしては、最高速度150km/h、0-100km/h加速8秒以下という必要十分なものだ。

このモーターは、アクセルペダルを足から浮かせることでジェネレーターとして働き、バッテリーを充電するエネルギー回生機能をもつ。通常の航続距離はMINI Eと同等の130km程度と言われているが、この機能を積極的に利用すると、20パーセント航続距離を伸ばすことができるとしている。

この航続距離でも、実証実験においてはユーザーの要求をほぼ満たしていたという。しかし、130kmという走行距離だと行動範囲がかぎられてしまうというユーザーの声も聞かれた。このi3にはより長い航続距離を確保するため、バッテリーへの充電や、大きく電力を使わなくてはいけない場面での補佐などをおこなうためにオプションで内燃エンジンを搭載することができるという。シボレー ボルトのような、いわゆるレンジエクステンダーとして機能させることもできるというわけだ。

BMW i8 Concept|ビー・エム・ダブリュー i8 コンセプト
BMW i3 Concept|ビー・エム・ダブリュー i3 コンセプト

サブブランド「BMW i」が展開するPHV、EVの詳細を発表(2)

明快かつすっきりとしたデザインのi3

BMWは、これまで「プロジェクト i」という名目のもと、MINIハッチをベースとする電気自動車「MINI E」を用いて、世界各国で実証実験をおこなってきた。i3の特徴として挙げられるのが、MINI Eよりもモーターが占めるスペースを40パーセントも削減し、車内スペースの確保を重視したという点だ。コンパクトなボディながら4シーターの設計で、さらにドアを観音開きにすることで、乗り降りを容易にしている。

エクステリアは、コンパクトなキドニーグリルに独特な形状のヘッドライトが印象的なフロントエンドに、ガラス面積を広く設定したシンプルなデザインのリアエンドと、総じて明快かつすっきりとしたデザインである。

インテリアには、自然な方法でなめしたというモカブラウンのレザーと、天然繊維を広範囲に使用。使われる25パーセントの樹脂は、再生可能またはリサイクルされた原材料によるものだという。走行にかんするすべての操作エレメント(スタート/ストップ ボタン、シフトレバーなど)がステアリングコラムに集約され、センターコンソールは不要となり、それによってキャビン内のフロントセクションは開放的な空間となっている。

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i3 コンセプト

BMW i|ビー・エム・ダブリュー i  06

i3 コンセプト

電気駆動用に開発されたあたらしい車輛アーキテクチャー

これまでBMWが開発したEVは、もともと内燃エンジンで駆動する設計のクルマに電気コンポーネントを組み込んだものだった。しかしBMW iで発表された2台のコンセプトカーでは「LifeDriveコンセプト」という構想のもと、モノコック・ボディとはちがう構造が開発された。ふたつの独立した機能ユニットで構成され、ひとつはサスペンション、バッテリー、駆動システムなどをアルミニウム性の構造に組み込んだ「ドライブ・モジュール」。もうひとつはCFRP製の高強度かつ超軽量なパッセンジャーセル(乗員空間)で「ライフ・モジュール」と呼ばれるもの。軽量素材の積極的な採用により、航続距離の拡大、乗員保護、荷室の拡大にも貢献している。

i8、i3について、販売時期、価格は明らかにされていない。しかし、コンセプトモデルとは言いつつも、至極現実的なパッケージを備えている点から、このまま販売されることも考え得る。次世代の持続可能な社会の形成の一端を担うと言っても過言ではないこの2台の今後にぜひ期待したい。

BMW i8 Concept|ビー・エム・ダブリュー i8 コンセプト
ボディサイズ|全長4,632×全幅1,955×全高1,280mm
ホイールベース|2,800mm
車輛重量|1,480kg
エンジン|3気筒エンジン
最高出力|164kW(エンジン)、96kW(モーター)
最大トルク|300Nm(エンジン)、250Nm(モーター)
燃費|2.7ℓ/100km
CO2排出量|66g/km
最大航続距離(ゼロエミッション走行時)|35km
充電時間|1.45時間

BMW i3 Concept|ビー・エム・ダブリュー i3 コンセプト
ボディサイズ|全長3,845×全幅2,011×全高1,537mm
ホイールベース|2,570mm
車輛重量|1,250kg
最高出力|125kW
最大トルク|250Nm
最大航続距離|130~160km
充電時間|6時間

           
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