PORSCHE 911 TURBO CABRIOLET|4人乗りオープンスポーツの最高峰
PORSCHE 911 TURBO CABRIOLET|ポルシェ 911 ターボ カブリオレ
4人乗りオープンスポーツの最高峰
「911 GT2」に次いでハイパワーを誇るのが「911ターボ」である。ポルシェ自慢の水平対向6気筒エンジンは、3.6リッターの排気量にツインターボを得て、最高出力480ps、最大トルク63.3kgmという圧倒的な性能を秘め、これを余すところなく路面に伝えるためにフルタイム4WDシステムを採用。最高速は310km/h、0-100km/h加速は「ティプトロニック」と呼ばれるオートマチックでも3.7秒という駿足ぶりだ。
クーペモデルの登場は2006年のジュネーブショーだが、驚くべきは同じ心臓を持つオープンモデルをポルシェが用意したこと。実際、2007年にデビューした911ターボカブリオレには同じ性能の3.6リッターターボが搭載されており、最高速はクーペと同一、0-100km/hは3.8秒とクーペに劣ることわずか0.1秒。この性能に不満を覚えるドライバーはまずいないだろう。
911ターボカブリオレではオープン化によるボディ剛性の低下を防ぐため、Aピラーをはじめボディのいたるところに強化の手が加えられている。また、万一の横転時に備えて、リアシート後方にはポップアップ式のロールバーを用意。ルーフは軽量かつ素早い開閉が可能なソフトトップが選ばれ、50km/h以下なら走行中の開閉も可能となる。
クーペに劣らぬパフォーマンスに、オープンエアモータリングの楽しさをプラスした911ターボカブリオレは、まさに4人乗りオープンスポーツの最高峰といえるだろう。
ポルシェ911ターボカブリオレ
ボディ|全長4450×全幅1850×全高1300mm
エンジン|3.6リッター水平対向6気筒ツインターボ
最高出力|353kW(480ps)/6000rpm
最大トルク|620Nm(63.3kgm)/1950-5000rpm
駆動方式|4WD
トランスミッション|5段オートマチック
価格|2093万円
(2008年5月26日現在)
BRAND HISTORY
ドイツを代表するスポーツカーブランドとして世界中の腕利きから圧倒的な支持を得ているのがPORSCHE(ポルシェ)である。はじまりは1931年。20代の頃から自動車エンジニアとして頭角をあらわした奇才・フェルディナンド・ポルシェは、ダイムラー社の技術部長を経験したあと、ドイツのシュトゥットガルトに「ポルシェ設計事務所」を設立して独立。以後、自動車メーカーからさまざまなクルマの開発を託されることになる。なかでも有名なのが、ドイツの「国民車」としてモータリゼーションに大きく貢献した「フォルクスワーゲン・ビートル」だ。
自動車メーカーとして、自らの名を初めて冠したのは、1948年に登場した「356」であった。それからポルシェは「911」「924」「928」といったスポーツカーを世に送り出すとともに、モータースポーツに力を注ぐ。たとえば、世界でもっとも苛酷なレースといわれるルマン24時間で16回の優勝を手に入れたほか、F1でもエンジンサプライヤーとして3度のシリーズ優勝に貢献するなど、輝かしい戦績を収めたのだった。その技術力と走りへのこだわりがいまなお彼らの製品に息づいているのはいうまでもない。
現在は、デビューから45年が経ったいまでもスポーツカーのトップランナーとして高い評価を得る「911」をはじめ、オープンスポーツの「ボクスター」、ボクスターのクーペ版の「ケイマン」、そして、プレミアムスポーツSUVの「カイエン」と、ラインナップすべてが高い人気を誇る。