ACT5 | 番長 meets 坂本龍一 (1)
Lounge
2015年5月11日

ACT5 | 番長 meets 坂本龍一 (1)

ACT5 番長 meets 教授
赤司竜彦 × 坂本龍一 対談(1)

「MEDICOM TOY」 meets 「Yellow Magic Orchestra」!
いよいよ間近にせまった「VINYL COLLECTIBLE DOLLS Yellow Magic Orchestra 増殖人形3体セット」「RAH Yellow Magic Orchestra 3体セット」の発売を記念して、世界の“教授”こと坂本龍一さんと、メディコム・トイ代表・赤司竜彦さんの顔合わせがついに実現。
共にOPENERS読者にはおなじみのおふたりですが、これが初対面かと思いきや、なんと坂本さん、過去に赤司さんが経営していたお店の常連客だったことが発覚! というわけで、ひさびさの再会を懐かしみながらスタートしたふたりの貴重な対談を全4回にわたりお送りします。

文=秦野邦彦まとめ=高橋猛志(本誌)Photo by Jamandfix

坂本 赤司くんって、あの赤司くん !? えーっ、そうだったの? ずいぶんひさしぶりだね。

赤司 ごぶさたしております。

坂本 あのとき10代だったよね? あれからなにやってたの? すぐこっちにいったわけじゃないでしょう。

赤司 雑誌の記者をやったり、いろんなことをやりながら、結果的にものをつくる仕事に傾倒して、おもちゃの方向に行っちゃったんです。なぜかと言われても、ちょっと説明は難しいんですけど。

坂本 勘がはたらいたわけ? 自分に向いてるなって。でも、自分のやりたいことと才能がうまく合致して、よかったよね。

赤司 ありがとうございます。いつか教授とお仕事できたら面白いだろうなとは考えていたんです。昨年(高橋)幸宏さんと仲がいい方とお仕事する機会がありまして、YMOも結成して結構な時間が経つから、そろそろ作らせていただいてもいいかなと。うちではアンディ・ウォーホルとかも作っていたので。

坂本 それ、持ってる(笑)。ウォーホルは十代のときから大ファンだったから。

赤司 ほんとですか !? 自分としては、あの系譜のなかにYMOは絶対必要だなと思っていて。それで幸宏さんのマネージャーさんにご連絡したところ、うちがやっている“BABKUB CITY”というeコマースサイトの会員さんだったんですね。そこから今年のYMO再結成のタイミングの前後でいろいろ動いていただいて、怒濤のように
ここまできたという感じです。

ACT5 番長 meets 教授<br>赤司竜彦 × 坂本龍一 対談(1)

坂本 (Yellow Magic Orchestra BE@RBRICKを手にとり)かわいいですね。このデザインの指定は誰が考えたんですか?

赤司 最初は人民服で3体、YMOシャツで3体、映画『PROPAGANDA』のときの衣装で3体というふうに考えていたんですが、細野(晴臣)さんからオールインワンで1個ずつの方がいいんじゃない? というお話をいただきまして。熱烈なファンの方は3セット買って、パッケージを入れ替えて遊ぶそうです。

坂本 結果的によかったですよね。このシリーズ自体は何年ぐらい前からはじめたの?

赤司 BE@RBRICKというキャラクターなんですけれども、2001年からです。それまでは、わりと複雑なおもちゃをつくっていたんですけれども、もっともっとシンプルなところにいきたいと思っていた矢先、たまたま新聞でテディベア生誕100周年という記事を読んで、ああそうか、よく考えてみたらテディベアって100年も世の中にあるんだなって。

坂本 アイコンだよね。

赤司 うちもなにか新しい時代のテディベアみたいなものが作りたいという思いと、もともと作っていたうちのプロダクツがうまく頭のなかで重なって、これが出てきた感じです。

坂本 でもさ、なんで売れるんだと思う? わかる? その秘密が。

赤司 わからないです。デザイナーの方に言わせると、こんなデザインはありえないって言われるんですね。普通はもっとかわいくするか、もっとリアルにすると。そういった違和感みたいなところに、
いろんな方が、なんだこれっていうところから目を向けてくださったのかなあ、
なんて思ってるんですが。

坂本 でも、違和感だけじゃ何年も売れ続けることはないでしょ? だから、なにか秘密があるのかわかってるのかなと。

赤司 それがわかっていないんですよ(笑)。

坂本 ヒット作って、わかんないもんだよね。だからって分析するとドツボにはまるから、なるべくしない方がいいのかもしれないね。

赤司 リリースして7年で2000万個ぐらい売れているんですけど、なぜこんなに愛されるのか、ほんとにわからないです。

坂本 僕も生涯で1曲だけ異様に売れた曲があるじゃない? 『energy flow』っていう。

ACT5 番長 meets 教授<br>赤司竜彦 × 坂本龍一 対談(1)

赤司 そんな。べつに1曲だけじゃないと思いますけど(笑)。

坂本 160万枚売れたっていうけど、あれはまったくもっていい加減に作ったもんでさ。

赤司 えっ、そうなんですか !?

坂本 関係者に悪いから、あまり言えないんだけど(笑)。あれもなんで売れたか全然わかんない。でも、興味深いじゃない? 現象として面白いですよね。当然BE@RBRICKの次はどうしようか考えているんでしょうけど、なにかアイディアはあるんですか?

赤司 いま力を入れているのは、KAWSというニューヨークのアーティストと一緒にやっている青山の「OriginalFake」というショップです。今年で2年目に入ったんですけど、今だいたい国内も含めて世界16カ国ぐらいにアパレルの商品を供給して、そこそこうまくいってきたかなって感じなんですけど。

坂本 服は昔から好きだったよね。

赤司 はい、好きでした。お恥ずかしいことに。

坂本 いやいや。面影がありますよ(笑)。



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現在、下記の「Yellow Magic Orchestra関連商品」3種をラインナップしております。
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goods 01/25

Yellow Magic Orchestra 増殖人形3体セット

アルバム『X∞増殖』のジャケットに使用されたプロップを忠実に再現したフィギュアセット。

2008年2月発売予定、2万9400円

REAL ACTION HEROES Yellow Magic Orchestra 3体セット

アルバム『ソリッド・ステイト・サヴァイヴァー』で着用していた赤い人民服を纏った3人を完全再現。

2008年2月発売予定、3万9900円

Yellow Magic Orchestra BE@RBRICK

高橋幸宏氏デザインのブリックス・モノ製でワールド・ツアー時の白シャツ&黒パンツ。セカンドアルバム『ソリッド・ステイト・サヴァイバー』ジャケットでの赤い人民服。そして散開ツアー時に着用していた制服をモチーフにした黒い衣装の3体豪華セット。

現在発売中、2940円


スタイリング|櫻井賢之
グルーミング|ふじた まゆみ(ビタミンズ)
衣装協力|ランバン (ランバン ジャパンTel.03-3289-2782)
ニットジャケット21万5250円、ポロシャツ12万8100円、タイ4万5150円、トラウザーズ21万7350円

           
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