MOVIE｜新鋭ドゥニ・ヴィルヌーヴ監督最新作『複製された男』

MOVIE｜「自分と瓜二つの男を発見する」という謎が謎を呼ぶミステリー

ドゥニ・ヴィルヌーヴ監督最新作『複製された男』

ポルトガルのノーベル賞作家ジョゼ・サラマーゴの小説をカナダ人のドゥニ・ヴィルヌーヴ監督が映画化したミステリー『複製された男』。7月18日（金）より、TOHOシネマズシャンテほか全国ロードショーされる。

Text by YANAKA Tomomi

一人二役を演じ切ったジェイク・ギレンホール

新進気鋭監督として注目が集まるドゥニ・ヴィルヌーヴ。『灼熱の魂』がアカデミー賞外国語映画賞候補にあがるなど、国内外からいま、もっとも期待されるヴィルヌーヴが放つ、「自分と瓜二つの男を発見する」という謎が謎を呼ぶミステリーが到着した。

主人公のアダムとアンソニーを一人二役で演じ切ったのは、『プリズナーズ』でもヴェルヌーヴ監督とコンビを組んだジェイク・ギレンホール。またアダムのセクシーな恋人にフランス人女優のメラニー・ロラン、妻役はカナダ人のサラ・ガドンが出演した。さらに、イングリッド・バーグマンの娘でもある女優のイザベラ・ロッセリーニが、主人公の母親役として存在感をみせている。

どちらが“オリジナル”で、どちらが偽者なのか

大学の歴史講師のアダムは、ある日同僚から1本のビデオを薦められる。応じるままに鑑賞した彼は、その映画のなかに自分と瓜二つの端役の俳優を発見。あまりのことに驚きをとおり越し恐怖を感じたアダムは翌日から取り憑かれるようにその俳優を捜しはじめるのだった。

アンソニーという男を突き止め、気づかれないように遠くから彼を監視するうちに、どうしても会って話がしたくなったアダムはついに連絡。その週末に二人は対面し、顔、声、体格にくわえ、生年月日もおなじ、さらには後天的にできた傷までもおなじ位置にあることを知る。

どちらが“オリジナル”で、どちらが偽者なのか――。なぜ自分とまったくおなじ人間が存在するのか――。

ドゥニ・ヴィルヌーヴ監督も「本作にはたくさんの謎が隠されています。その謎解きに悩むということを、ぜひ楽しんでいただきたいです」と語る『複製された男』。“もう一人の自分”というミステリーファンを魅了するモチーフをかつてない独創性と寓意をこめて探求した本作で、あなただけの“真実”を見つけてほしい。

『複製された男』
7月18日（金）より、TOHOシネマズシャンテほか全国公開
監督│ドゥニ・ヴィルヌーヴ
出演│ジェイク・ギレンホール、メラニー・ロラン、サラ・ドガン、イザベラ・ロッセリーニ
配給│クロックワークス、アルバトロス・フィルム
2013年/カナダ・スペイン/90分/R15+
http://fukusei-movie.com

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