ルノー クリオR.S.(ルーテシアR.S.)本国発売|Renault
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2014年12月5日

ルノー クリオR.S.(ルーテシアR.S.)本国発売|Renault

Renault Clio R.S. 200 EDC|ルノー ルーテシア R.S. 200 EDC

第4代めのクリオR.S.(ルーテシアR.S.)発売

2012年のパリモーターショーでワールドプレミアを果たしたルノー「クリオR.S. EDC(日本名:ルーテシアR.S. EDC)」がフランスで発売となり、その詳細が公開された。

Text by HORIGUCHI Yoshihiro(OPENERS)

200ps+デュアルクラッチ

クリオR.S. 200 EDC(ルーテシアR.S 200 EDC)」は、パリモーターショーで発表された、ルノーのハッチバックモデル「クリオ(ルーテシア)」をスポーツチューニング部門「ルノー・スポール・テクノロジーズ」が手がけたホットハッチの4代め。名称の200は最高出力の200psをあらわし、EDCは今回はじめて採用されるデュアルクラッチトランスミッション「EDC(efficient dual clutch)」を指す。

搭載されるエンジンは既報のとおり、吸排気に可変バルブタイミング機構をもつ1.6リッター直噴ターボ。最高出力は147kW(200ps)/6,000rpm、最大トルクは240Nm/1,750rpmをほこり、これに、前述のとおり、6段デュアルクラッチトランスミッションであるEDCが組みあわされる。0-100km/h加速は6.7秒、静止状態から1,000mを27.1秒で駆け抜ける。最高速度は230km/hに設定。

EDCのほかにも、ルノー・スポール テクノロジーがパテントをもつ電子式ディファレンシャル「R-Diff.」というあたらしい機能を装備する。これは、前輪と後輪の回転を常に監視し、コーナリング時に前後輪の速度差が大きくなるとアンダーステアの前兆と判断、内側の前輪に軽くブレーキをかけトラクションを回復させるというものだ。エンジン出力を制御して車両の安定をはかるESCよりも先に介入することで、トルク低下によるドライビングフィールの不自然さを発生させないという。

Renault Clio R.S. 200 EDC|ルノー ルーテシア R.S. 200 EDC

Renault Clio R.S. 200 EDC|ルノー ルーテシア R.S. 200 EDC

「R.S.ドライブ」は、センターコンソールにあるボタンを操作することで、走行モードを変更する機能。「ノーマル」「スポーツ」「レース」の3つが用意されており、それぞれ、ステアリング、アクセル、トランスミッション、エンジン、ESCやローンチコントロールの設定が変わる。「レース」モードにすることで、ESCやASR(スリップ制御装置)といった、電子デバイスを切り離すこともできる。

ダッシュボード中央に配される「Rモニター」は、水温計、油温計、ブースト計をはじめ、荷重移動やホイールスピンの頻度、クラッチの状況、ラップタイムなどをモニターでき、さらには、それらをUSBメモリーに保存してパソコンで解析もできる装備だ。また、アルピーヌ「A110」、ルノー「R8 ゴルディーニ」、日産「GT-R」など、7種類のクルマの排気音を、車両本体のエグゾーストにあわせてスピーカーから再生する「Rサウンド」機能も搭載される。

ボディサイズは全長 4,090×全幅1,732×全高1,432 mm。3ドアクーペのようにもみえるが、ベースモデルと同様5枚ドアとなっており、実用性も確保されている。トランク容量は、VDA方式で300リットル、後席を倒せば1,146リットルだ。

ボディカラーはグレイシアホワイト、フレイムレッド、プロフォンドブラック、プラチナグレーの通常カラーと、シリウスイエローと名づけられたR.S.専用カラーの5色。シャシーには通常の「スポール」と、車高が3mm下がり剛性が15パーセント向上する「カップ」が用意される。

エクステリアでは、F1タイプのフィンを採用する専用バンパーやスポーティなデュアルエグゾーストテールパイプ、17インチホイール、強いダウンフォースを発生させるリヤディフューザーなどが、クリオR.S.が特別なモデルであることを主張する。

高いパフォーマンスとともに、環境性能にもすぐれ、燃費は欧州複合モードで6.3ℓ/100km(およそ15.9km/ℓ)、CO2排出量は144g/km。これは、自然吸気の2リッターエンジンを搭載していた、先代のクリオR.S.よりも25パーセント向上している。

このクリオR.S.(ルーテシアR.S.)は、アルピーヌの工場であるノルマンディーはディエップ工場で、1台あたり26時間かけて製造される。

フランスでの価格は24,990ユーロ(約310万円)から。

spec

Renault Clio R.S. 200 EDC|ルノー ルーテシア R.S. 200 EDC
ボディサイズ|全長 4,090×全幅1,732×全高1,432 mm
ホイールベース|2,589 mm
トレッド 前/後|1,504 / 1,500 mm
最低地上高|120 mm
トランク容量(VDA値)|300-1,146 リットル
重量|1,204 kg
エンジン|1,618 cc 直列4気筒 直噴DOHCターボ
圧縮比|9.5 : 1
ボア×ストローク|79.7×81.1 mm
最高出力| 147kW(200ps)/ 6,000 rpm
最大トルク|240Nm/ 1,750 rpm
トランスミッション|6段デュアルクラッチ(EDC)
駆動方式|FF
タイヤ 前/後|205/45R17 / 205/45R17
ブレーキ 前/後|ベンチレーテッドディスク / ディスク
最高速度|230 km/h
0-100km/h加速|6.7 秒
燃費(欧州値)|6.3 ℓ/100km
CO2排出量|144 g/km
燃料タンク容量|45 ℓ
価格|24,990 ユーロ

           
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