本国イギリスでは映画史上歴代最高のオープニング記録を樹立

誕生から半世紀以上も人びとを熱狂させてきた『007』シリーズの24作目となる『007 スペクター』。スパイ映画の金字塔ともいえる新作は、さまざまなブランドとのコラボレーションを発表するなど、公開前から話題を振りまいてきた。また本国イギリスでは、映画史上歴代最高のオープニング記録を樹立したというニュースも到着、日本でもすでに大きな注目を集めている。

監督は前作『007 スカイフォール』（2012年）に引きつづき、サム・メンデスが担当。ジェームズ・ボンドという希代のスパイをはじめ、各キャラクターのさまざまな側面を深く理解しているからこそ生み出される物語が、観るひとをその世界に引き込む。

主演のジェームズ・ボンド役には、これが4作目となるダニエル・クレイグ。はじめてボンドを演じてから、まもなく10年。本作でも体当たりのアクションから、過去の自分との葛藤、激しい恋の高まりまで、役との見事な一体化をみせる。今回を最後に、ボンド役を卒業するという噂もあり、その意味でも見逃せない作品となっている。

また、シリーズ最高齢のボンドガール（現在51歳）としてモニカ・ベルッチが登場。妖艶な魅力でボンドをなまめかしく誘惑するほか、ボンドの運命を左右する女性をレア・セドゥが演じる。仲間のQ役にはベン・ウィショー、上司のM役にはレイフ・ファインズが再登板。そしてタイトルの「スペクター」にかかわる、謎に包まれた男、オーベルハウザーを演じるのは、アカデミー賞に2度輝いているクリストフ・ヴァルツだ。

そして『007』シリーズといえば、ボンドカー。『007 ゴールドフィンガー』（1964年）のDB5、『女王陛下の007』（1969年）のDBSをはじめ、これまでは市販車も数多く登場してきたが、今回はアストンマーティンが映画のためだけにDB10を製造。V8ヴァンテージの改良版をベースに、クラシカルでありながら、クリーンですっきりとしたラインのボンドカーは、映画の世界観と絶妙にマッチする。

ボンドと「スペクター」との恐るべき関係とは

少年時代をすごした「スカイフォール」で、焼け残った写真を受け取ったボンド。その謎に迫るべく、Mの制止を振り切って単独でメキシコ、ローマへとおもむき、悪の組織「スペクター」の存在を突き止めるのだった。

そのころロンドンでは、国家安全保障局の新トップがボンドの行動に疑問を抱き、M率いるMI6の存在意義を問いはじめていた。

ボンドはひそかに仲間の協力を得つつ、スペクター解明の鍵を握る旧敵、ホワイトの娘を追う。死闘を繰り広げながら、スペクターの核心部分へと迫るボンドは、灼熱のモロッコへ。そこでボンドを追ってきた敵と、自分自身との恐るべき関係が明らかとなる。

グラミー賞シンガーのサム・スミスが歌う主題歌、「ライティングス・オン・ザ・ウォール」とともに幕開けする『007 スペクター』。甘く、かつパワフルな歌声は、クライマックスで壮大な運命を遂げるボンドの心情と重なり合い、私たちの心に大きな余韻を残す。

『007 スペクター』
11月27日（金）～29日（日）に先行公開
12月4日（金）より、TOHOシネマズ日劇ほか全国ロードショー
監督｜サム・メンデス
主題歌｜サム・スミス「ライティングス・オン・ザ・ウォール」
出演｜ダニエル・クレイグ、クリストフ・ヴァルツ、レア・セドゥ、レイフ・ファインズ、モニカ・ベルッチ、ベン・ウィショー
配給｜ソニー・ピクチャーズ エンタテインメント
2015年/アメリカ・イギリス/148分
http://007spectre.jp/

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