GIRARD PERREGAUX|ジュネーブサロン総力レポート!
WATCH & JEWELRY / SIHH&BASEL
2015年2月26日

GIRARD PERREGAUX|ジュネーブサロン総力レポート!

GIRARD PERREGAUX|ジラール・ペルゴ

独自のスタイル&技術を凝縮した、時計通好みの新作

時流にブレることなく、伝統に根ざしたスイス機械式時計の未来を追求する名門。今年も昨年発表の220周年記念コレクションに引きつづき、伝統のスタイルに革新を織り込んだ新作を展開した。なかでも注目に値するのが、シンプルフェイスのミニッツリピーターと、スポーティなトゥールビヨンモデルだ。

Text & Event Photographs by SHIBUYA Yasuhito

昨年創業220周年を祝って、偉大な伝統にふさわしい時計コレクター垂涎の複雑時計や、いつまでも色褪せることのないクラシックデザインのシンプルモデルなど、魅力的なアニバーサリーコレクションを発表したジラール・ペルゴ。昨年から正式に世界有数のラグジュアリー・ブランドグループであるPPRグループ(グッチ、ブシュロンなどを擁する)の傘下となり、より安定した体制での事業展開が実現した。

しかし体制は変わっても市場に迎合することなく、伝統に根ざした技術と自らのスタイルから生まれる製品づくりや、新作コレクションの構成は今年も変わらない。「ヴィンテージ1966」「ヴィンテージ1945」、そして「ロレアート」。ジラール・ペルゴ復活の立役者であり、優れた経営者にしてデザインディレクターでもあった故ルイジ・マカルーソ氏がアーカイブから創造したコレクションそれぞれに、じっくりとつくり込まれたモデルが登場している。

なかでもシンプルな美を極めた丸型時計コレクションとして評判の高い「ヴィンテージ 1966」の基本デザインを踏襲する「ジラール・ペルゴ 1966 ミニッツリピーター」と、1970年代のスポーツウォッチのスタイルにスリー・ブリッジ トゥールビヨンという伝統技術を融合させた「ロレアート スリー・ブリッジ トゥールビヨン」は、ブランドのセンスと実力をさりげなく、だがはっきりとアピールするモデルだ。

また今年のSIHHでは、スイス時計界の頂点に君臨する時計師であるドミニク・ロワゾー氏が複雑時計の開発を担当することが発表された。数かずの傑作を世に送り出してきた氏が、どんなあらたな1ページをジラール・ペルゴの歴史に書きくわえるのか。期待は高まるばかりだ。

GIRARD PERREGAUX|ジラール・ペルゴ 01

「ジラール・ペルゴ 1966 ミニッツリピーター」
シンプルなデザインのなかに最新技術を凝縮

新素材や音響解析技術の導入で開発競争がつづく複雑時計の最高峰、ミニッツリピーターの分野にジラール・ペルゴが送り出した最新作。メカニズムの構成や部品の配置は伝統的なものだが、キャリバー(ムーブメント)の直径とケースの内径の比率、ケースの形状や仕上げなどを音響効果の研究に基づいて最適化。ムーブメントとケースの間の空間で音量を増幅させるためにピンクゴールドケースの裏をカーブさせたり、余韻の優しい音にするためのケース下裏側のダイヤモンド研磨、ハンマーをコントロールするミニッツリピーター用ガバナー(調速機)を静音化するなど、新技術が盛り込まれている。「ヴィンテージ 1966」のモデルにつうじる、あくまでシンプルでエレガントなスモールセコンドスタイルがじつに魅力的だ。

手巻き、ピンクゴールドケース、アリゲーターストラップ、ケースサイズ直径42mm。2625万円、入荷時期未定。


GIRARD PERREGAUX|ジラール・ペルゴ 02

「ロレアート スリー・ブリッジ トゥールビヨン」
2つのエレガンスの融合から生まれた「時の芸術品」

創業者のひとりである時計師コンスタン・ジラール・ペルゴの作品から生まれたブランド最高のアイコン、1889年にパリ万国博覧会で金賞を獲得した懐中時計のメカニズム「スリー・ゴールドブリッジ トゥールビヨン」。これに1970年代スポーツウォッチのスタイルを融合させた、あらたなトゥールビヨンウォッチである。トゥールビヨン脱進機を支えるブリッジの素材は、ゴールドではなく、美しいトランスペアレントブルーのスピネル。スポーティなケースに収められることで、ジラール・ペルゴならではの特別なトゥールビヨンであることを主張する。

自動巻き、チタンケース&ブレスレット、プラチナベゼル、ケースサイズ直径42.6mm、ブルーのスピネル製ブリッジ、シースルーバック、世界限定10本。2047万5000円(予価)、受注生産。


GIRARD PERREGAUX|ジラール・ペルゴ 04

「ヴィンテージ1945 ラージデイト ムーンフェイズ XXL」
大型ケースと機能アップで、美しさに存在感をプラス

ジラール・ペルゴのアイコンであるアール・デコスタイルの傑作トノーモデル「ヴィンテージ 1945」の最新作。モデル名のとおりの大型ケースに、ビッグデイト&ムーンフェイズ表示付きの完全自社開発製造ムーブメント、GP3300を搭載する。名作の誉れ高いシンプルなスモールセコンドモデルのテイストはそのままに、機能と存在感がよりアップした、時計のプロが絶賛する逸品だ。

自動巻き、SSケース、アリゲーターストラップ、ケースサイズ縦36.1× 35.25mm、シースルーバック、3気圧防水。126万円、11月発売予定。

ジラール・ペルゴ/ソーウィンド ジャパン
Tel. 03-5211-1791
http://www.gp-japan.co.jp/

           
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