新型7シリーズ、日本上陸|BMW
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2015年10月13日

新型7シリーズ、日本上陸|BMW

BMW 7 series|ビー・エム・ダブリュー 7シリーズ

新型BMW 7シリーズ、日本上陸

ビー・エム・ダブリューは、フランクフルトモーターショーのBMWブースで主役となったフラッグシップサルーン、「7シリーズ」の新型をはやくも日本に導入。10月29日より販売を開始する。

Text & Event Photographs by HORIGUCHI Yoshihiro(OPENERS)

デザインでワイド&ローを強調

ことし6月に発表されたBMWのフラッグシップサルーン「7シリーズ」の最新モデルが、はやくも日本に上陸した。

新型7シリーズのフロントデザインは、大型化されたキドニーグリルとそれに繋がる伝統的な丸目4灯を模したLEDライトで、水平方向への拡がりを強調。さらに、フロントバンパーに組み込まれたエアインテークのクロームや、水平なLEDフォグライトが、低くワイドに構えたスタイリングを印象づける。水平基調のデザインはリアにも引き継がれ、横に長いL字型のLEDコンビネーションランプや、そのあいだを結ぶクロームのラインが、後姿からでもワイド感を視覚的に表現する。

BMW 750Li|ビー・エム・ダブリュー 750Li

BMW 750Li

BMW 750Li|ビー・エム・ダブリュー 750Li

BMW 750Li

発表会では、BMWデザイン部門のエクステリア クリエイティブ ディレクターをつとめる永島譲二氏が登壇し、そのデザインについて「たとえば、サイドには“折り目”となるショルダーラインが伸びていますが、このラインに厚みをもたせることで、突起物であるドアハンドルをデザインのなかに取り込み、流れを妨げることなく自然に溶け込ませるなど、新型ではディテールにこだわっています。ぜひ仔細にご覧いただきたい」と語った。

永島氏は「Z3」や先代「3シリーズ」、直近では「X5」やコンセプトモデル「ピニンファリーナ グラン ルッソ クーペ」のデザインを手掛け、以前OPENERSでもインタビューしたことのあるBMWの日本人デザイナーだ。

見た目のリファインだけでなく、エアロダイナミクスの向上もはかられている。大きなキドニーグリルは、見た目に反して通常は閉じた状態となっており、内部の冷却が必要になってはじめてスリットを開く「アクティブ エア ストリーム」を採用。そのほかにもフラットな車体底面や、エアブリーザーなど空力向上の工夫は多くの部分に施され、空気抵抗係数(Cd値)は先代とくらべておよそ0.5ポイントも向上した2.5程度だという。

BMW 750Li M Sport|ビー・エム・ダブリュー 750Li Mスポーツ

BMW 750Li M Sport

BMW 750Li M Sport|ビー・エム・ダブリュー 750Li Mスポーツ

BMW 750Li M Sport

いっぽう、ボディ自体は「i3」や「i8」で培った技術を活かし、カーボンファイバー(CFRP)やアルミニウム、超高張力スチールを複合的に利用した構造「カーボン コア」を採用。さらにドアやトランクリッド、シャシーなどにアルミニウムを多用することで、先代とくらべて130kgも減量している。あわせて、サスペンションやホイールなども軽量化しており、バネ下重量はおよそ15パーセント削減されている。

サスペンションには、電子制御式ダンパーの「ダイナミック ダンピング コントロール」にくわえ、セルフレべリング機能のついたエアサスペンションを全モデルで標準装備。また、35km/h以下であれば、駐車場の段差などを乗り越える際に車高を20mm上げたり、高速走行時には10mm下げる機能もそなわる。さらに、フロントウィンドウに設置されたカメラで前方の凹凸を検知してサスペンション調整を継続的におこなう機能や、電動式アクティブ スタビライザーでコーナリング時のロールを抑える、エグゼクティブ ドライブ プロも標準装備だ。

BMW 7 series|ビー・エム・ダブリュー 7シリーズ

新型BMW 7シリーズ、日本上陸 (2)

フラッグシップとしての最先端装備

ヘッドライトにはBMWの量産モデルでは初となるレーザーライトを、750i、750Liには標準、そのほかのモデルではオプションとして用意。車速が70km/hを越えると自動的に点灯し、最大で600メートル先まで照らし出すことができる。もちろん、対向車や先行車がいる場合には、幻惑を防ぐためにオートでオフとなる。

初搭載機能としては「リモート コントロール パーキング」も設定。これは、リモコンキーで車外からクルマを前後に移動させることができるもので、左右の余地が狭くドアを開けるスペースのない駐車場であっても“降車後”にクルマを入れることが可能となる。また、見通しの極端に悪い駐車場において車外から安全を確認しながら車両を出すといったケースも想定される。ただし、日本仕様への搭載は2016年中とアナウンスされている。

BMW 7 series|ビー・エム・ダブリュー 7シリーズ

BMW 7 series|ビー・エム・ダブリュー 7シリーズ

インテリア装備では、10.2インチワイドコントロールディスプレイがタッチパネル対応になり、iDriveでも画面タッチでも操作が可能となった。そのうえ、手のジェスチャを3Dカメラによって認識し、触れることなくオーディオなどをコントロールできる機能も標準搭載される。

また、縦列駐車にくわえて並列駐車でも、ギア、ステアリング、アクセル、ブレーキを自動操縦するパーキングアシスト機能をはじめ、置くだけでスマートフォンの充電が可能なワイヤレスチャージング、アンビエントライト、ドアを開けると足もとを照らしだすウェルカム ライトカーペット、フロントシート マッサージ機能なども標準装備。一部モデルでは、投射面積が75パーセント拡大したヘッドアップディスプレイ、パノラマ ガラスサンルーフもそなわる。

後席重視のロングホイールベースモデルでは、後席センターアームレストに取り外し可能な7インチのタブレットを装備。ここからエアコンやマルチメディアなどのコントロールがおこなえる。さらに前席ヘッドレスト背面に10インチのカラーディスプレイを設置するリア エンターテインメント エクスペリエンスや、ワークアウトプログラムもおこなえるリアシート マッサージも装着が可能だ。

BMW 7 series|ビー・エム・ダブリュー 7シリーズ

新型BMW 7シリーズ、日本上陸 (3)

プラグインハイブリッドも導入予定

日本へ導入される新型7シリーズのパワートレーンは3種類。ツインスクロールターボ付きの3.0リッター直列6気筒を搭載するのは「740」、およびロングホイールベース版の「740Li」。最高出力240kW(326ps)、最大トルク450Nm(45.9kgm)を発生し、0-100km/h加速が5.5-5.6秒、JC08モードにおける燃費は12.2km/ℓを記録する。「平成27年度燃費基準+10%」および「平成17年排出ガス基準75%低減レベル(★★★★低排出ガス車)」を達成したエコカー減税対象モデルとなり、自動車取得税40パーセント、重量税25パーセント、そして翌年の自動車税50パーセントが減税となる。

「750i」「750Li」に搭載される、ツインターボを備えた4.4リッターV型8気筒エンジンは、最高出力330kW(450ps)、最大トルク650Nm(66.3kgm)を発揮。0-100km/hは4.7秒を誇る。JC08モード燃費は申請中のため未発表だが、欧州では先代よりも約10パーセント向上しているという。こちらは2016年1月からのデリバリーとなっている。

BMW 740Le|ビー・エム・ダブリュー 740Le

BMW 740Le

BMW 740Le|ビー・エム・ダブリュー 740Le

BMW 740Le

また、最高出力190kW(258ps)を発生する2.0リッター直列4気筒エンジンに、90kW(95ps)を得るモーターを組み合わせ、システム統合で240kW(326ps)を誇るプラグイン ハイブリッド モデルも設定。リチウムイオンバッテリーを搭載しており、モーターのみでも最長40kmの走行が可能だ。このPHEVは、2016年中の導入が予定されている。

あたらしい7シリーズでは、BMW M社の手による装備が施された、スポーティな「M スポーツ」もはじめて選択が可能となった。エクステリアではダーククローム仕上げのエレメントがほどこされるMエアロダイナミクスパッケージや、専用のダブルスポーク Mアロイホイールなどを装備。内装でもブラックのファイン ライン インテリアトリムやアンソラジットのルーフライニングがスポーティな雰囲気を演出する。また、トランスミッションには8段スポーツATが設定される。

価格については、右ハンドルのみとなる740、740Liは1,217万円から1,432万円。2016年1月からのデリバリーとなる750iおよび750Liは、左右ハンドルが用意され、価格は1,485-1,701万円。アクティブハイブリッドの価格は、未定となっている。

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BMW 740i|ビー・エム・ダブリュー 740i
BMW 740Li|ビー・エム・ダブリュー 740Li

ボディサイズ│
   (740i)全長 5,110 × 全幅 1,900 × 全高1,480 mm
   (740Li)全長 5,250 × 全幅 1,900 × 全高1,485 mm
ホイールベース|(740i)3,070 mm   (740Li)3,210 mm
トレッド 前/後|1,610 / 1,640 mm(M Sportは 1,620 / 1,620 mm)
車両重量|(740i)1,880 kg   (740Li)1,900 kg
エンジン|2,998cc 直列6気筒DOHC ツインパワーターボ
ボア×ストローク|92.0 × 94.6 mm
最高出力|240 kW(326 ps)/ 5,500 rpm
最大トルク|450 Nm(45.9 kgm)/ 1,380-5,000 rpm
トランスミッション|8段AT(M Sportは8段スポーツAT)
駆動方式|FR
サスペンション 前|ダブルウィッシュボーン式エアスプリング(セルフレベリング付)
サスペンション 後|インテグラルアーム式エアスプリング(セルフレベリング付)
ブレーキ 前/後|ベンチレーテッド ディスク / ベンチレーテッド ディスク
燃費(JC08モード)|12.2 km/ℓ
トランク容量|515 リットル
0-100km/h加速|(740i)5.5 秒   (740Li)5.6 秒
最小回転半径|(740i)5.8 m   (740Li)6.0 m
タイヤ 前/後|245/50R18(M sportは245/45R19 / 275/40R19)
ハンドル位置|右
価格|1,217万円(740i)、1,288万円(740i M Sport)、1,346万円(740Li)、1,432万円(740Li M Sport)

BMW 750i|ビー・エム・ダブリュー 750i
BMW 750Li|ビー・エム・ダブリュー 750Li

ボディサイズ│
   (750i)全長 5,110 × 全幅 1,900 × 全高1,480 mm
   (750Li)全長 5,250 × 全幅 1,900 × 全高1,485 mm
ホイールベース|(750i xDrive)3,070 mm   (750Li xDrive)3,210 mm
トレッド 前/後|1,620 / 1,620 mm
エンジン|4,395cc V型8気筒DOHC ツインパワーターボ
ボア×ストローク|89.0 × 88.3 mm
最高出力|330 kW(450 ps)/ 5,500-6,000 rpm
最大トルク|650 Nm(66.3 kgm)/ 1,800-4,500 rpm
トランスミッション|8段AT(M Sportは8段スポーツAT)
駆動方式|FR
サスペンション 前|ダブルウィッシュボーン式エアスプリング(セルフレベリング付)
サスペンション 後|インテグラルアーム式エアスプリング(セルフレベリング付)
ブレーキ 前/後|ベンチレーテッド ディスク / ベンチレーテッド ディスク
トランク容量|515 リットル
0-100km/h加速|4.7 秒
タイヤ 前/後|245/45R19 /275R40R19(M sportは245/40R20 / 275/35R20)
ハンドル位置|右 / 左
価格|1,485万円(750i)、1,537万円(750i M Sport)、1,649万円(750Li)、1,7010万円(750Li M Sport)

問い合わせ先

BMWカスタマー インタラクション センター

0120-269-437(平日9:00-19:00、土日祝日9:00-18:00)

           
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