TESLA model S|テスラ モデルS 新型を公開
Tesla model S|テスラ モデルS
テスラ モデルS新型を公開
テスラ モーターズは現在試作中の新型4ドアセダン「モデルS」のあたらしい動画を公開した。
文=松尾 大
テスラの本命
テスラ モデルSは、2012年からの発売を予定しているテスラのあたらしい電気自動車。先日、開催された北米自動車ショー(デトロイトモーターショー)では、その内部構造を公開し、空力や安定性と操作性、衝突に対する安全性、性能、走行距離を考慮してつくられたモデルであることをアピールしたばかりだ。
すでに発売されているロードスターがロータス エリーゼをベースに開発されたのに対し、このセダンはゼロから設計されたもの。モデルSの設計にあたっては、従来の内燃機関にかんする構造の制約にとらわれることなく、まったくあらたな手法で課題にとりくんだという。優れた空力性能と高いねじれ剛性をもち、アルミ押し出し材によるサスペンションなどをあらたに自社開発したとしている。
テスラのエンジニアリング担当副社長のピーター・ローリンソンは、「当社はドライバーにとってすばらしいクルマとなるようにモデルSを設計しました。優れたサスペンションと空気力学により、またバッテリーパックをボディ構造と一体化したことで、モデルSはこのクラスで抜群の性能を誇るクルマとなっています」としている。
2009年にはじめて公開されたモデルSの開発テストフェーズにはアルファ・フェーズとベータ・フェーズがあり、アルファ・フェーズは2010年から開始された。このアルファ・フェーズでは、極限状況でのブレーキ性能、サスペンション、運転性能、全体的バランスと仕上がり、安全面をテストした。このプロトタイプによる数カ月間のテストのあと、さらに生産型に近づけたベータ・フェーズが今回の動画で公表されているモデルだとおもわれる。
車両ダイナミクス担当のグラハム・サザーランド氏によると「アルファ・フェーズでのテストの結果、モデルSはこのボディサイズとしてはおどろくほど俊敏といえるものになりました。卓越したハンドリングバランス、おだやかな乗り味、路面のインフォメーションをしっかりと伝えるステアリング。これらは、低重心と高剛性ボディによる賜物だと考えています」。
このモデルSは42kWhを発生するリチウムイオンバッテリーによってモーターを駆動。0-60マイル加速は5.6秒、最高速度193km/hをマーク。一回の充電で483kmの走行が可能だという。
テスラ モーターズによると、このモデルSの予約はすでに3,500台を上まわっており、以前はNUMMIの生産拠点として稼働していたアメリカ・カリフォルニア州フリーモントに位置するテスラの工場で、2012年なかばから生産を開始する予定だ。
以下が実際の動画である。あたらしくなった顔つき、機敏に走る姿をご覧いただきたい。