Mercedes-Benz CLS Shooting Break|メルセデス・ベンツ CLS シューティング ブレイク
Mercedes-Benz CLS Shooting Break|
メルセデス・ベンツ CLS シューティングブレイク
実用との均衡が図られた、端正なクルマ
ダイムラーは、新型メルセデス・ベンツ「CLS」に「シューティングブレイク」をラインナップすることを発表した。
文=ジラフ
クーペとステーションワゴンの見事な融合
このたび発表されたCLSに採用されるシューティングブレイクは、今年4月の北京モーターショーにおいて、コンセプトモデルとして出品された4ドアクーペで、今回市販モデルとして生まれ変わったもの。
4月の時点での“シューティングブレイク”は、コンセプトカーとして発表されていた。あくまでスタディモデルであり、3ドアか5ドアのステーションワゴンのどちらでいくのかというのも協議段階であった。しかし、今回のアナウンスにより正式な市販モデルとして登場することが決定した。
正式名称は、「CLS シューティングブレイク」。4ドアクーペとステーションワゴンをミックスしたようなシルエットには、メルセデス・ベンツの礎であるフロントフェンダーからリアへ下がる流線を描く「ドロッピングライン」が採用されたデザイン。美しさを保ちながら、実用性も兼ねそなえたカーゴスペースを備えていることが特徴である。
CLS シューティングブレイクは、2012年からドイツ・ジンデルフィンゲン工場において生産を開始。あらたな顧客の獲得に期待が集められている。
現状、2013年9月ごろのお目見えが予定されている。
BRAND HISTORY
自動車の歴史をひもとくとき、その先駆者として辿りつくのがゴットリープ・ダイムラーとカーツ・ベンツというふたりのドイツ人だ。1885年から86年にかけて、このふたりがべつべつにガソリン自動車を生みだし、クルマ社会の礎を築いたことは、いまさら説明するまでもない。それぞれが興した自動車会社はライバルと目されていた時期もあったが、第一次世界大戦後の不況を乗り切るために手を結び、1926年に合併によってダイムラー・ベンツ社が設立されている。
製品に与えられるメルセデスの名は、ダイムラーの顧客であったエミール・イェリネックが、ドイツ国外での販売を引き受けるかわりに長女の名前をつけさせたのがはじまりで、1902年にはダイムラー社により商標登録されている。
こうして生まれた、メルセデス、そして、Mercedes-Benz(メルセデス・ベンツ)は、その後もセーフティパッセンジャーセル、エアバッグ、 ESP(エレクトリック・スタビリティ・プログラム)、ナイトビューといった最新技術を積極的に導入するなど、自動車発展の牽引役としてつねに時代の先頭を走りつづけているのだ。