26年ぶりの新コレクション「CODE 11.59 by AUDEMARS PIGUET」|AUDEMARS PIGUET
AUDEMARS PIGUET|オーデマ ピゲ
あらゆる角度から見たくなる。
そして、いつまでも見飽きない
SIHH2019でお披露目となったオーデマ ピゲの新作。その特殊形状から、写真からでは実物の魅力を伝え切ることが難しいモデルなのだが、日本でのローンチが開始され、誰もがその魅力を店頭にて体感できるようになった。将来のオーデマ ピゲの代名詞となるべく誕生した、今年イチバンの“成長株”を紹介しよう。
Text by KOIZUMI Yoko
現代の精密加工技術を遺憾なく発揮し、計6型13モデルで勝負
1993年に発表された「ロイヤル オーク オフショア」から26年。ついにオーデマ ピゲに新たなコレクションが誕生した。「CODE 11.59 by AUDEMARS PIGUET」である。コレクション名は“コード イレブン・フィフティナイン バイ オーデマ ピゲ”と読む。
CODEは「Challenge(挑戦)」「Own(継承)」「Dare(追求心)」「Evolve(進化)」の頭文字から、11.59は日付が変わる最後の1分に由来する。「CODE 11.59 by AUDEMARS PIGUET」を真正面から見ると、いかにも正統派の表情。ラウンドケースにバーインデックス、洗練されたアラビア数字のフォントデザイン。
写真だけでは、あやうく勘違いしそうになった。正統派はいいけれども、オーセンティックすぎて、個性が際立つ他のコレクションに埋没して見えるのではないか? 同時にシリーズ名を“少しばかり大仰では!?”と感じたのも事実だ。
しかしひとたび時計を腕に載せ、文字盤を傾けると「!」。
サファイアクリスタルの風防に幾重にもラインが生まれ、それがまるで波紋のように波打つのである。何とも素敵なギミックが仕掛けられているではないか! この波紋だけでなく、ダイアル盤面も見る角度によって異なる表情を見せ、あらゆる角度から見てみたくなり、いつまでも見飽きないのである。時計を見るたび、嬉しくなるのだ。このモデルは、そうしたプリミティブな感性に訴えかけてくる。
ギミックを実現するのはサファイアクリスタルの最新カット技術による。風防の内側はドーム形状に全方向曲面だが、外側は12時と6時をつなぐ縦方向のみに曲面を付けている。このカーブ差で独自の視覚効果をもたらしているのだ。また見返しを直立させ、ベゼルを薄くすることで、サファイアクリスタル風防を最大化。この設計も、効果を強める要因となっている。
一方で、複数のパーツで構成されるケースも革新的なデザインとなっている。オクタゴン型のミドルケースを表裏両面からラウンドパーツで挟み込む。ラグは表面のベゼル&ケースに付着。ミドルケースとは別体であることから、それぞれの作り込みがズバ抜けて優れている。遠目に見ても、その存在感で「CODE 11.59 by AUDEMARS PIGUET」と分かるほどだ。
波紋の視覚効果と作り込まれたケースは、オーセンティックなダイアルの印象と相対し、イメージを大いに刺激する。と、ここでコレクション名が腑に落ちた。11時59分。新たな一日につながる今日と明日をつなぐ貴重な時間。“正統と革新が同居”するとはこういうことなのだろう。
下記に紹介するオートマティック、クロノグラフに加えて、パーペチュアルカレンダー、フライング トゥールビヨン、トゥールビヨン オープンワーク、ミニッツリピーター・スーパーソヌリと、複雑時計、超複雑時計をも取り揃え、ブランドの底力を惜しみなく注いでいる。この布陣からも、オーデマ ピゲの熱意が伝わってくるはずだ。「ロイヤル オーク」「ミレネリー」に継ぎ、ブランドの柱を形成することは間違いない。
CODE 11.59 by AUDEMARS PIGUET AUTOMATIC
CODE 11.59 by AUDEMARS PIGUET CHRONOGRAPH