2011年のバーゼルフェアは、このコンプリケーションモデルがメンズ、レディスとも充実した特別な年として記憶されることになるだろう。新作のコンプリケーションモデルは、メンズ、レディスそれぞれ3本の計６本。メンズでは3つの複雑機構をひとつの腕時計のなかに組み込んだトリプルコンプリケーションモデルが2本、クロノグラフと永久カレンダー機構をあわせもつモデルが1 本。レディスは、ミニッツリピーター、スプリットセコンドクロノグラフ、ワールドタイム、スケルトンモデルがそれぞれ1本。しかも、どれもまったくあたらしいメカニズムか、定評のある複雑機構付きムーブメントを搭載した、時計愛好家にとって見逃せないものばかり。

コンプリケーション Ref.5208
シングルプッシュクロノ、ミニッツリピーター、永久カレンダーがひとつの腕時計に

内蔵のゴング（鐘）とハンマーのセットが時を教会の鐘のような重厚で美しい音で知らせるミニッツリピーター、2.4mmという超薄型にまとめられたコラムホイール式のシングルプッシュ式クロノグラフ、毎日午前0時になった瞬間に日付が変わる瞬間日送り式永久カレンダー、3つの複雑機構を搭載したグランド・コンプリケーション（超複雑）モデル。パテック フィリップの製品としては初のこの複雑なメカニズムは、ムーブメント裏側にあるマイクロローター式の自動巻き機構で蓄えられたエネルギーで駆動される。また機械式時計の心臓部である脱進機が、同社のコンプリケーションモデルとしてはじめて、シリコン素材ベースの新素材「Silinvar（シリンバー）」を使った「Pulsomax（パルソマックス）」を、そしてヒゲゼンマイもやはりシリコン素材ベースの「Spiromax（スピロマックス）」を使った最先端のものである点もあたらしい。

自動巻き、直径42mmのプラチナケース、アリゲーターストラップ、シースルーバック、非防水、受注生産（価格は受注時による）。