特集|アカデミー受賞式から紐解くハイジュエリーのいま
ダイヤモンドカフやカラージュエリーに視線が集中
アカデミー賞に見るハイジュエリーのトレンド
ロサンゼルスのドルビーシアターでおこなわれた第87回アカデミー受賞式。世界最大規模の映画祭だけあって、アカデミーのレッドカーペットはとびきり華やかだ。オートクチュールドレスにまばゆいばかりの宝石。世界中に配信される女優達のスタイルから、次なるトレンドが生まれることも。今回は、ハイジュエリーに注目してみよう。
Text by IKEGAMI Hiroko(OPENERS)
人気急上昇のダイヤモンドカフ
このところレッドカーペットで人気のダイヤモンドカフがアカデミーでも大流行。『フィフティ・シェイズ・オブ・グレイ』で脚光を浴びるダコダ・ジョンソンやエマ・ストーンをはじめ、ベテランのリース・ウィザースプーンやニコール・キッドマンまで。カフとしてつくられたジュエリーのほか、太めのブレスレットを何本か重ね付けし、ボリュームある手元に仕上げた人も。ネックレスはあえてせず、デコルテをヘルシーに見せ、手首にダイヤモンドをたっぷりとコーディネート。潔いさじ加減が、ゴージャスなドレススタイルに若々しい印象をもたらしてくれる。
HARRY WINSTON
for Nicole Kidman
プレゼンターとして登場したニコール・キッドマン。プリズムのような光沢が美しいビスチェドレスには、ハリー・ウィンストンのジュエリーを合わせた。レースのようなモチーフが美しいカフタンダイヤモンドブレスレットは、82 .14カラットものダイヤモンドを使用したゴージャスの極み。
Forevermark
for Dakota Johnson
映画『フィフティ・シェイズ・オブ・グレイ』で大ブレイク中のダコタ・ジョンソンは、真っ赤なワンショルダーのドレスに、ダイヤモンドカフをコーディネート。フォーエバーマークの「センター・オブ・マイ・ユニバース」ブレスレットにさらに2本ダイヤモンドブレスを重ねづけし、ボリュームを演出。
ダイヤモンドカフやカラージュエリーに視線が集中
アカデミー賞に見るハイジュエリーのトレンド
カラージュエリーをいち早く身に付けた女優たち
今回のアカデミー授賞式では、レッドカーペット常連のトレンドセッターである女優たちが、大振りのカラージュエリーを身に付けていたことにも注目。ダイヤモンドが主流のレッドカーペットに、特別な存在感を放っていた。いつもシックなケイト・ブランシェットはミニマルなブラックドレスにブルーのネックレスをコーディネート。スタイルアイコンでもあるグウィネス・パルトロウも大粒のルベライトのイヤリングで登場し、話題となった。ドレスアップに慣れたセレブリティたちの間で、カラージュエリーがあらたなトレンドとなりそう。
Van Cleef & Arpels for Margot Robbie
『ウルフ・オブ・ウォールストリート』のナオミ役で一躍スターの仲間入りを果たしたマーゴット・ロビー。彼女の胸元には、贅沢なヴァン クリーフ アンド アーペスのネックレスが輝いていた。「ジップ アンティーク コロンビン」は、その名のとおり、ジッパーとして開閉ができる仕掛けを持ち、形を変えてブレスレットとしても着用できるジュエラーの意匠が詰まった逸品。ジップエンドにはサファイヤがたっぷりと飾られている。
Tiffany & Co.
for Cate Blanchett
シンプルなブラックのドレスにティファニーのネックレスを身につけたのは、主演男優賞のプレゼンターとしてステージに立ったケイト・ブランシェット。洗練された大人のスタイルに魅了さえた観客も多い。ターコイズ、アクアマリン、ダイヤモンドをふんだんにあしらったネックレスは、彼女の透明感をさらに引き立たせていた。
Anna Hu Haute Joaillerie
for Gwyneth Paltrow
主演女優賞を受賞したときと同じピンクのドレス姿が話題となったグウィネス。16年前はダイヤモンドの繊細なネックレスをコーディネートしていたが、今年は大粒のルベライトをゴールドの鳳凰が囲む個性的なイヤリングで登場。デザイナーのアン・フーはコロンビア大の学位も持つ才媛で、ロマンティックかつ異国情緒漂うジュエリーはハリウッドでも人気だ。
次なるトレンドはダイヤモンドイヤーカフ!?
アカデミー授賞式のような晴れの場で、圧倒的に支持されているのがシャンデリアタイプのイヤリング。クラシックなアップヘアとの相性もよく、ハイジュエリーの定番でもある。だか、今回は若手の代表クロエ・グレース・モレッツのイヤーカフに注目が。先にファッションアイテムとして若い世代に人気を博しているイヤーカフを、贅沢にもダイヤモンドでアレンジ。次の映画祭では、イヤーカフをしたセレブリティが増えるかもしれない。