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2019年10月2日
お好みはどちら? ビーチと森、ふたつのフォーシーズンズを旅する|TRAVEL
TRAVEL|フォーシーズンズリゾート バリ アット ジンバランベイ
インドネシア バリ島のふたつのフォーシーズンズをハシゴ旅(前編)
日本でも展開している「フォーシーズンズ ホテルズ アンド リゾーツ」は、カナダ・トロントに本社を置くラグジュアリーホテルチェーンです。その土地の特徴を生かしたホテル・リゾートづくりと、細やかなホスピタリティに定評があり、世界中に多くのファンを持っているのは周知のとおり。日本では「フォーシーズンズホテル丸の内 東京」「フォーシーズンズホテル京都」を展開。大手町に位置する施設の開業も予定されています(楽しみ!)。で・す・が。今回のお話はインドネシア・バリ島。ご存知ですか? バリ島には個性がまーったく異なるふたつのホテルが存在しているんです。
Text by HASEGAWA Aya
プール付きの独立型ヴィラを全室に取り入れた先駆者
ひとつは海のリゾート「フォーシーズンズリゾート バリ アット ジンバランベイ」(以下、「ジンバランベイ」)、もうひとつは渓谷沿いに位置する森のリゾート「フォーシーズンズ リゾート バリ アット サヤン」(以下、「サヤン」)。じつはこのふたつのフォーシーズンズをめぐる旅が、いまフォーシーズンズファンやバリフリークだけでなく、ホテル好きの間で人気だったりするんですよ。
今回、その「ジンバランベイ」&「サヤン」の、贅沢なはしご旅を楽しんできました。期待以上に恍惚な体験でしたが、できるだけ“自慢ベース”にならないように、バリのふたつのフォーシーズンズリゾートの特徴やおすすめの過ごし方を紹介していきましょう。
まずは海のリゾート「ジンバランベイ」から。日本人にも人気のジンバランは、バリ島の玄関口であるングラ・ライ国際空港からクルマで20分ほど。バリ島に足を運んだことがある人ならご存知でしょう。ジンバランのビーチ沿いに並ぶ「イカンバカール(シーフードBBQ)」はジンバラン、いえ、バリ島が誇る名物。地元の人や観光客たちは煙がもくもくとあがるなか、ご機嫌にシーフードBBQを楽しんでいます。
「ジンバランベイ」は、そのイカンバカールからもほど近い、ジンバラン湾に抱かれた、4.8kmに渡って続く黄金色の砂浜沿いに位置していて、その敷地面積は14ヘクタール(東京ドーム3つ分)ほど。広いです! オープンは1993年。今ではさまざまなリゾートが導入していますが、バリ島内ではもちろん、世界でもいち早くプール付きの独立型ヴィラを全室に取り入れた先駆者としても知られています。
空港からあっという間にリゾートに着くと、早速、うっとりタイムが待っていました。ロビーの向こうにはジンバラン湾が! 「ジンバランベイ」は小高い丘に建っているため、エントランスからロビーの向こうを見ると、その階段の下にメインプールが、さらにその先には悠々と海が広がっています。「イカンバカール」の喧噪はどこへやら(笑)。
もちろん事前に写真では見ていた風景なのですが、その美しさは写真以上。ここは天国ですか? ちなみにロビーの床は大理石(ゴージャス!)。日中は空のブルーさえ映し出すほどきらきらと輝いていました。
聞けば、「ジンバランベイ」はリゾート全体がバリの伝統的な村を模して造られているのだとか。ロビーのあるメイン棟は、アランアラン(萱)で葺いたバリの伝統的な建築様式。このメイン棟を寺院に見立て、これを取り囲むようにして、「バレ」と呼ばれる、やはりバリ様式の家屋を模した147棟のヴィラが配されていました。敷地内には、バリ・ヒンズー教の神像や祠が点在しています。
海に面した丘陵をいかしたデザインを踏襲していて、ほとんどの部屋から海を眺めることができるのもうれしいです。ゲストは、色とりどりの花が咲き乱れる、南国の村の住人になった感覚を味わえてしまうというわけです。──こんなラグジュアリーな村の住人になりたい!
客室は、随所にバリ島らしい自然の素材や伝統的なモチーフを用いながら利便性も兼ね備えています。じつは「ジンバランベイ」、2017年6月にヴィラのリノベーションを完了。新たにリビングスペースを室内に配置した空間で(以前は屋外にあったそうです)、より快適に過ごせるようになりました。
フォトジェニックな天蓋付きベッド(シモンズ製のフォーシーズンズオリジナル)やロールアップのバスタブ、海を見下ろしながら楽しめるプライベートプール、デイベッド、リゾートムードを盛り上げる屋外シャワー、など、あまりに素敵&快適すぎて3年くらいこの部屋にこもっていたいところですが、部屋にいるだけではもったいない! パブリックスペースが非常に充実しているのも、「ジンバランベイ」旅のプロからも高い評価を得ている理由のひとつです。
そんなわけで、ご紹介したいこと、書きたいことはいろいろあるのですが、筆者が個人的にぜひみなさんに体験していただきたいのが、スパ施設「ヒーリングヴィレッジスパ」での施術です! もともと「フォーシーズンズ ホテルズ アンド リゾーツ」のスパのレベルの高さには定評がありますが、「ジンバランベイ」ではバリの伝統と自然をいかした、心と体を整える質の高いトリートメントを用意しています。
たとえば、水をコンセプトにしたトリートメントで心身を浄化させる「ジンバランウォーターズ」、欲望や快楽のチャクラを調整してくれる「ウェーブ・オブ・デザイアー」など、さらには、楽器(ガムランの銅鑼)を使い、心身を浄化させた後、ボディ&フェイシャルのトリートメントを行なう「スアラジンバラン」など、ほかでは体験できそうにない、トリートメントが盛りだくさん。どれも気になってしまい、もう大変です。
また「フォーシーズンズ ホテルズ アンド リゾーツ」はアクティビティの種類の多さにも定評があり、「ジンバランベイ」もしかりです。寺院ツアー、アート&カルチャーツアーなど、バリの伝統や文化が体感できるさまざまなアクティビティを実施していますが(無料で参加できるものもあります)、特筆したいのはクッキングクラス。筆者は今回、タイミングが合わず参加できなかったのですが、独立したクッキングスクール「ジャラクッキングアカデミー」を有していて、本格的にインドネシア料理を学ぶことができるんです。現地の料理を学べるクッキングクラスを実施しているリゾートは少なくありませんが、これほどきちんとした施設を備えているところは初めてでした。
もうひとつとっておきの情報が。
ビーチ沿いには、ジンバラン湾に面したインフィニティプールを携えた、ビーチクラブ&レストラン「スンダラ」があります。同店ではアジア料理にインスピレーションを得たモダンキュイジーヌを提供。宿泊客はもちろん、地元の人々のデートスポットとしても人気です。
ジンバラン湾の眺望を一望できる、自慢のインフィニティプールはなんと全長57メートル。バリ島ではいちばんの長さです。
なおプールサイドのデイベッドは宿泊のゲストは無料で利用できますが、使用料を払えば、外部のゲストも利用可能。バリ島から日本へのフライトは夜便がほとんど。リゾートをチェックアウトした後は、サンスクリット語で「美しい(SUNDARA)」を意味する「スンダラ」で、ジンバランベイを愛でながら過ごすのも賢い選択かと。ちなみに「スンダラ」のデザインは、NOBU東京やNOBU香港、バリ島の人気観光地にもなっている「ロックバー」を手掛けた、東京のデザイン会社「SPIN」が担当しています。
そうそう、日本つながりでいえば「ジンバランベイ」のエグゼクティブペストリーシェフは青木裕介さん。日本人(しかもイケメン)です。青木さんは2018年ヴァローナ社主催のチョコレートシェフコンペティションで優勝した新進気鋭のシェフで、繊細なスイーツがいただけるのも魅力です。「スンダラ」では、昆布や山椒など、日本の素材を使ったコンペティション優勝作品の「サムライ」もいただけますよ。
Four Seasons Resort Bali at Jimbaran Bay
フォーシーズンズリゾート バリ アット ジンバランベイ
フォーシーズンズリゾート バリ アット ジンバランベイ
問い合わせ先
フォーシーズンズ ホテルズ アンド リゾーツ
https://www.fourseasons.com/jp/