MOVIE|1990年代の中国を舞台に初恋をノスタルジックに描く青春群像劇
MOVIE|1990年代の中国を舞台に初恋をノスタルジックに描く青春群像劇
女優ヴィッキー・チャオ初監督作品『So Young~過ぎ去りし青春に捧ぐ~』
『レッドクリフ』などに出演し、国際的女優として活躍するヴィッキー・チャオの監督デビュー作『So Young~過ぎ去りし青春に捧ぐ~』。9月13日(土)より、新宿シネマカリテほか全国順次ロードショーされる。
Text by YANAKA Tomomi
北京電影学院の監督科修士課程にいたチャオ監督が卒業制作として映画化
1990年代の中国を舞台にした初恋と青春をノスタルジックに描く青春群像劇『So Young~過ぎ去りし青春に捧ぐ~』。中国の人気ネット小説を原作に、名門北京電影学院の監督科修士課程にいたヴィッキー・チャオ監督が卒業制作として映画化。ラフカット版で学院の最高得点となる99点を獲得し、中国でもヒットを飛ばしたラブストーリーが日本でも公開される。
出演は、夢と希望を胸に大学に入学し、若さゆえの傲慢さとけなげさを兼ね備えた明朗快活なヒロインにはヤン・ズーシャン。
相手役には日本でも人気の華流スター、マーク・チャオが務めるなど、中華圏で活躍する若手実力派俳優が集結している。
また、劇中では、大事MANブラザーズバンドの『それが大事』の広東語バージョンが流れるなど、当時人気だった香港カルチャーを反映し、1990年代の中国のキャンパスライフを忠実に再現。大きな変革に揺れ、あたらしい価値観と古い価値観が混在する時代の空気感が描かれているのも見所だ。
シアオチョンへの反発がいつしか恋心に変わっていることに気づくウェイ
幼いころから憧れつづけた先輩リン・ジンを追っておなじ大学に、希望に胸を膨らませ入学したチョン・ウェイ。しかし、先輩は彼女に何も告げずに海外留学してしまい、入学当初からさんざんな目に。
ルームメイトたちや面倒見の良い先輩たちに励まされ、もち前の明るさを取り戻し、大学生活を謳歌するウェイの前に、まじめで無口な男子学生チェン・シアオチョンが現れる。最悪の出会いから、顔を合わせれば口げんかばかりにもかかわらず、いつしか彼への反発が恋心に変わっていることに気づくウェイ。その日からウェイの猛烈なアタックがはじまるのだった。
そしてウェイの物怖じしない天真爛漫な明るさに次第に心を開き、ベストカップルとなるウェイとシアオチョン。幸せな4年間の大学時代は瞬く間に過ぎ、卒業の季節。それは二人にとってある選択を迫られる人生のターニングポイントでもあったのだ。
1990年代に青春を過ごしたヴィッキー・チャオ監督ならではの視点が随所に盛り込まれ、物語にさらなる深みがもたらされている『So Young~過ぎ去りし青春に捧ぐ~』。劇中で流れるフェイ・ウォンの歌声もあいまって、私たちもまた青春や初恋に胸ときめいた懐かしいあの頃へとタイムスリップさせてくれる。
『So Young~過ぎ去りし青春に捧ぐ~』
9月13日(土)より新宿シネマカリテほか全国順次ロードショー
監督│ヴィッキー・チャオ
出演│マーク・チャオ、ハン・ギョン、ヤン・ズーシャン、ジャン・シューイン
配給│アルシネテラン
2013年/中国/132分
http://alcine-terran.com/soyoung/