MOVIE|世界中の映画祭で大喝采を博した『光にふれる』
MOVIE|ウォン・カーウァイ製作総指揮で贈る感動作
世界中の映画祭で大喝采を博した『光にふれる』
光を知らない天才ピアニストが逆境を乗り越え、いま夢に向かって飛翔する。台湾出身の盲目のピアニスト、ホアン・ユィシアンの実話を基に描いた感動作『光にふれる』が、2月8日(土)より全国ロードショーされる。
Text by KUROMIYA Yuzu
ウォン・カーウァイが惚れ込んだチャン・ロンジー監督
監督のチャン・ロンジーが、台北映画祭最優秀短編賞を受賞した『ジ・エンド・オブ・ザ・トンネル(黒天)』(2008年)。視覚障害をもつピアニストの青年の半生を描いた、この短編に心を打たれたウォン・カーウァイが製作総指揮を務め、長編映画化したのが本作だ。
物語は実際にプロのピアニストとして活躍している、ホアン・ユィシアンの実話を基に描かれ、彼自身が主人公を好演。本国で驚異的なヒットを記録したほか、各国の映画祭でつぎつぎと「観客賞」を受賞した。
ダンサーを夢見る少女との交流が彼の人生に光をもたらす
生まれつき目が不自由なユィシアンは、たぐい稀なピアノの才能を持ちながらも、幼いころにコンクールで起きた事件がトラウマとなり、表舞台に立つことができなくなっていた。
そんな彼を見守ってきた母は、彼が将来音楽を仕事にして自立できるようにと、台北の音楽大学に通わせることを決意。家族と離れた都会での暮らしや、健常者であるクラスメイトとの間にはだかる壁は彼に大きな戸惑いを感じさせ、不安な毎日が過ぎていく。
やがて彼の生活は、ダンサーを夢見る少女、彼の音楽と人柄に惹かれて集まった仲間との出会いによって、光に満ち溢れた世界へと変わってゆく――。
夢を追いつづける少女にもらった勇気と垣根のない仲間たちの友情、そして母の深い愛。トラウマを抱えたピアニストが逆境を乗り越え夢にむかって飛翔する姿は、観る者の胸に深い感動を与えるだろう。
『光にふれる』
2月8日(土)より全国ロードショー
製作総指揮|ウォン・カーウァイ
監督|チャン・ロンジー
出演|ホアン・ユィシアン、サンドリーナ・ピンナ、リー・リエ、ファンイー・シュウ
提供、配給|クロックワークス
2012年/台湾・香港・中国/110分/原題『逆光飛翔』
http://hikari-fureru.jp