タランティーノ最新作『ヘイトフル・エイト』|MOVIE
第88回アカデミー賞作曲賞受賞
“ヘイトフル”な8人の嘘と嘘がぶつかり合う密室ミステリー
クエンティン・タランティーノ監督による本格密室ミステリー『ヘイトフル・エイト』が、2月27日 (土) より全国で公開されている。
文/中村陽介
タランティーノ的ブラックな笑いと過剰なアクションへようこそ
長編デビュー作となった『レザボア・ドッグス』以来、『パルプ・フィクション』や『キル・ビル』など“タランティーノ流バイオレンス・アクション”という独自のジャンルを確立し、近年の『イングロリアス・バスターズ』や『ジャンゴ 繋がれざる者』でその道を極めたクエンティン・タランティーノ。
そんなタランティーノ監督が初の密室ミステリーに挑み、予測不能な密室殺人事件を描いた本作は、猛吹雪の夜、雪山のロッジに閉じ込められたワケありで見るからに怪しげな7人の男と1人の女が登場する。偶然集まったかのように見える男女8人は、人種も境遇もバラバラで全員嘘をついており、本編オープニングからすべての会話と視線、何気ない身振りに、巧妙かつ緻密な伏線が仕掛けられているという。私たちは、タランティーノ的ブラックな笑いと過剰なアクション満載の謎解きに、物語が始まる直後から必然と挑むことになりそうだ。
もちろん、キャストにはタランティーノ組クセ者俳優たちが名を連ねるから期待をして損はない。『パルプ・フィクション』から『ジャンゴ 繋がれざる者』までタランティーノ作品に欠かせないサミュエル・L・ジャクソン、『パルプ・フィクション』のティム・ロス、『デス・プルーフ in グラインドハウス』のカート・ラッセル、『ジャンゴ 繋がれざる者』のブルース・ダーンにウォルトン・ゴギンズ、『キル・ビル』のマイケル・マドセンらベストメンバーに、『脳内ニューヨーク』のジェニファー・ジェイソン・リー、『チェ 28歳の革命』のデミアン・ビチルという演技派ニューフェイスが加わる。
撮影は、『JFK』、『アビエイター』、『ヒューゴの不思議な発明 』でアカデミー賞撮影賞を受賞しているロバート・リチャードソン。本作では、70mmフィルムでの撮影に挑んでいる。美術監督は『キル・ビル』を手掛けた種田陽平、衣装デザインは『ジャンゴ 繋がれざる者』のコートニー・ホフマンが担当。さらに、映画音楽の巨匠エンニオ・モリコーネが音楽を手掛け、第88回アカデミー賞作曲賞に輝いている。
“ヘイトフル”なクセ者8人が嘘と嘘をぶつけ合う密室ミステリー『ヘイトフル・エイト』は、2月27日(土)より全国公開中。
『ヘイトフル・エイト』
2月27日(土)全国公開
監督・脚本|クエンティン・タランティーノ
音楽|エンニオ・モリコーネ
美術|種田陽平
出演|サミュエル・L・ジャクソン、カート・ラッセル、ジェニファー・ジェイソン・リー、ウォルトン・ゴギンス、デミアン・ビチル、ティム・ロス、マイケル・マドセン、ブルース・ダーン
配給|ギャガ
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