MOVIE|アース・ビジョン 第20回地球環境映像祭 開催
EARTH VISION The 20th Tokyo Global Environmental Film Festival
アース・ビジョン 第20回地球環境映像祭 開催(1)
「アース・ビジョン 地球環境映像祭」は、1992年の「地球サミット」の年に映像をとおして地球環境について考えることを目的に、アジアではじめての国際環境映像祭としてはじまった。
以来、アジア・オセアニア・ポリネシアをはじめとする世界の優れた環境映像と出会う場、映像制作者と観客との対話、交流の場として、毎年、東京で開催。2005年度からは、全世界を対象とした「子どものための環境映像部門」を開設し、未来を担う子どもたちが楽しみつつ環境を考えるきっかけをつくることにも力を入れている。
また、昨年4月から被災地における文化支援として、「アース・ビジョン in 東北」上映プロジェクトを開始。これまでに応募された映像作品は、80の国と地域から3056作品にのぼる。
Text by KAJII Makoto (OPENERS)
3.11以後、私たちがどのように生き、どのような未来を描くのかを考える
「アース・ビジョン 第20回地球環境映像祭」は、最新の受賞作品にくわえて、これまでの応募作品のなかから、年月によっても色あせない作品をレトロスペクティブ(回顧展)として上映。またシンポジウムでは、身近な生活や環境に根ざした活動をしている方がたから話をきく。
アース・ビジョン 第20回地球環境映像祭
2012年3月16日(金)14:00~20:00「くらしを変える 未来が変わる」
3月17日(土)10:00~18:30「つながりを取り戻す – 3.11から1年」
3月18日(日)10:00~20:30「思いをつなぐ」
<3月16日(金)上映>
14:00 『セカンド・ハンド』
(カナダ/2011/監督:Isaac King/8分/言語なし)第20回子どもアース・ビジョン賞
時間を節約する? それとも物を節約する? 現代社会を風刺するアニメーション。
14:10 『小さな町の大きな挑戦―ダイオキシンと向き合った川辺町の6年』
(日本/2003/監督 : 山縣 由美子/51分/日本語・英語[音声通訳])第13回最優秀賞
ダイオキシン問題が噴き出した1997年。鹿児島県川辺町はダイオキシン汚染の実態を完全に情報公開し、住民とともにあらたな環境対策に踏み出した。事実を明らかにすることからはじまった希望の記録。
15:20 『石おじさんの蓮池』
(台湾/2005/監督:ワン・チンリン、チュ・シャオチェン/24分/中国語・日本語及び英語字幕)第15回入賞
台北の郊外、蓮の花を栽培する石おじさんは、どうしても農薬を諦められない。蓮池に生息する稀少なカエルを絶滅から救うため、動物学者たちの説得はつづく。現代のおとぎばなしのようなドキュメンタリー。
15:45 シンポジウム「大切なことを選びとるくらし」
パネリスト:宇田川 千夏さん(大地を守る会)、西家 かすみさん(全国友の会)
司会:中村 陽子(株式会社アーバン・コミュニケーションズ)
17:10 『おとなりさんとわたし』
(ベルギー/2006/監督:ルイーズマリー・コロン/8分/言語なし)第15回子どもアース・ビジョン賞
エコロジカルなアリと、無頓着なセミはお隣さん。ある寒い朝、セミの家は水も電気も止まってしまい……。
17:20 『シード・ハンター』
(オーストラリア/2008/監督:サリー・イングルトン/53分/英語・日本語字幕)第17回最優秀賞
地球温暖化が進むなか、危惧される食料危機。多様な遺伝子を保存し、環境変化に耐える農作物の原種を求めて中央アジア・タジキスタンの険しい山々へ足を踏み入れる科学者たちの姿を追う。
18:25 『北京―ゴミの城壁』
(中国/2011/監督:Wang Jiuliang(王 久良)/72分/中国語・英語・日本語字幕)第20回子どもアース・ビジョン賞
急激な経済成長をつづける華やかな北京の影を克明に映し出すドキュメンタリー(上映後ゲストトークあり)。
※スケジュール、内容は変更することがあります。
EARTH VISION The 20th Tokyo Global Environmental Film Festival
アース・ビジョン 第20回地球環境映像祭 開催(2)
『100,000年後の安全』と『チェルノブイリ・フォーエバー』は必見!
シンポジウム「東北から明日への提言」と、特別上映される『南三陸町歌津・伊里前三嶋神社 秋の大祭―「復興へ」子どもたちが繋げる里の祭り・絆』は、持続的な森づくりを目指す社団法人「more trees」ともつながる内容となっている。
<3月17日(土)上映>
10:00 特別上映『100,000年後の安全』
(デンマーク、フィンランド、スウェーデン、イタリア/2009/監督:マイケル・マドセン/79分/英語・日本語字幕)
原子力発電所から出される高レベル放射性廃棄物の永久地層処分場の建設が決定したフィンランドのオルキルオト。はたして人類は10万年後の安全を保証することはできるのか。コメディのようでホラーな現実を暴くドキュメンタリー。
11:35 『チェルノブイリ・フォーエバー』
(ベルギー/2011/監督:Alain de Halleux/56分/ロシア語、ウクライナ語・英語・日本語字幕)第20回子どもアース・ビジョン賞
チェルノブイリ事故から25年。私たちは原子力の危険を忘れていなかっただろうか。放射能の影響は長く、ひとの記憶は短い。ウクライナの子どもたちが誘うチェルノブイリの現在。
13:30 『余震—村は何処へ行くのか』
(インド/2002/監督:ラケッシュ・シャルマ/66分/英語・日本語字幕)第11回入賞
地震により全壊した村。これに乗じて、村の土地に秘められた利益を求めて政府と企業が介入し、住民自身による復興は遠ざかる。
14:50 『自然の楯―Tsunamiからいのちを守ったもの』
(インド、インドネシア、スリランカ、タイ/2006/監督:モージ・リーバ、マノリ・ヴィジェセーケラ、ヨハン・アベーナイケ/27分/英語・日本語字幕)第16回アース・ビジョン賞
甚大な被害をもたらした2004年12月のインド洋津波。被害を検証するなかで明らかになったのは、マングローブ林と砂丘、サンゴ礁が被害を最小におさえた事実だった。
15:20 『海と森と里と―つながりの中に生きる』
(日本/2010/監督:鈴木 敏明/36分/日本語)「アース・ビジョン in 東北」上映作品
生産性と効率を追い求める開発が、いかに自然の巧みな循環を断ち切り、海や森、川を変えてきたか。自然と共に生きる人々の声に耳を傾けながら考える。
16:15 シンポジウム「東北から明日への提言」
パネリスト:佐々木 豊志さん(くりこま高原自然学校代表・日本の森バイオマスネットワーク理事長)、畠山 信さん(NPO法人森は海の恋人副理事長)
司会:尾立 愛子(財団法人地球・人間環境フォーラム)
特別上映『南三陸町歌津・伊里前三嶋神社 秋の大祭―「復興へ」子どもたちが繋げる里の祭り・絆』
(日本/2011/制作:伊里前契約会・歌津 てんぐのヤマ学校/10分/日本語)
300年以上にわたり南三陸町歌津の家々で親から子へと伝えられてきた秋の大祭。しかし津波により神輿や太鼓、伝統衣装がすべて流された。町に残った祭りの記録と、その状況のなかでも山の竹や野の花で飾った手づくりの神輿で祭りの練習をする子どもたちを紹介する(18:30までに終了予定)。
※スケジュール、内容は変更することがあります。
EARTH VISION The 20th Tokyo Global Environmental Film Festival
アース・ビジョン 第20回地球環境映像祭 開催(3)
第20回子どもアース・ビジョン大賞『思いを運ぶ手紙』を上映
最終日の夕方には表彰式と、『地球の一日』が特別上映される。
<3月18日(日)上映>
10:00 『沈黙の春を生きて』
(日本/2011/監督:坂田 雅子/87分/日本語・英語字幕)第20回子どもアース・ビジョン賞
ベトナム戦争で米軍が使った枯葉剤は、400万人ものベトナムの人びとと米軍兵士の上に降り注がれた。被害は彼らに止まらず、子どもや孫の世代にもおよんでいる(上映後ゲストトークあり)。
12:45 『人とクマと森と』
(日本/2010/監督:中尾 泉美、平田 直也(伊川谷北高校放送部)/10分/日本語・英語字幕)第20回子どもアース・ビジョン賞
クマが出た! 誤報が流れた高校の生徒たちが知ることになった、森林と野生生物の深い関係(上映後ゲストトークあり)。
13:10 『ホタルに恋して』
(台湾/2010/監督:Chang Po-chun(張 博釣)/50分/英語・中国語・日本語字幕)第20回子どもアース・ビジョン賞
おじいさんが長年守ってきた棚田にホタルが舞う。四季をつうじて鮮やかに描く農村と田んぼのなかの小宇宙。
14:10 『帰ってこい!ふるさとの川へ―九頭竜川物語 サクラマス編』
(日本/2011/監督:三木 信哉、本道 純一/43分/日本語)第20回子どもアース・ビジョン賞
九頭竜川の支流・永平寺川では、サクラマスの遡上がきっかけとなり、釣り人、地域の人びとが魚が棲みやすい環境整備に取り組んでいる。川と地域の絆の再生を追った(上映後ゲストトークあり)。
15:10 『レオニッドの物語』
(ドイツ・ウクライナ/2011/監督:Rainer Ludwigs/19分/ロシア語・英語・日本語字幕)第20回子どもアース・ビジョン賞
しあわせな暮らしを夢みていた、あるソビエトの家族に起こった悲劇。1986年チェルノブイリ事故の記憶を素描と写真、記録映像で紡いだアニメーション(上映後ゲストトークあり)。
15:55 第20回子どもアース・ビジョン大賞『思いを運ぶ手紙』
(ブータン/2004/監督:Ugyen Wangdi/68分/ゾンカ語・日本語字幕)
標高3500mを超えるヒマラヤの村リンシは、首都ティンプーから険しい山道を歩いて5日の位置にある。26年にわたって、リンシへの郵便配達を務める一人の郵便局員の日常とヒマラヤの大自然を描く(上映後ゲストトークあり)。
17:45 表彰式
特別上映『地球の一日』
(日本/2002/監督:占部 銀四郎、中村 大介、アニメーション:一色 あづる 音楽:宗次郎/15分/言語なし)国際環境映像祭の祭典Ecomove2003(ベルリン)子どものための環境映像賞
少年の1日の生活と野生動物たちの何気ないしぐさの共通点をつうじて、地球上に生きる共感を描く。
18:40 『ビューティフル アイランズ』
(日本/2009/監督:海南 友子/110分/日本語)第18回アース・ビジョン賞
南太平洋のツバル、イタリアのベニス、アラスカのシシマレフ島。気候も文化も異なる島で人びとに育まれてきた、祭り、伝統工芸、水辺の暮らし。気候変動に揺れる世界の美しい島のいま、を見つめる。
※スケジュール、内容は変更することがあります。
アース・ビジョン 第20回地球環境映像祭
会場|四谷区民ホール
東京都新宿区内藤町87番地 四谷区民センター9階
参加|協力費1日1000円(高校生以下無料・事前予約不要)
3日間通し協力費(カタログ付き)一般2000円、学生1500円
問い合わせ
アース・ビジョン組織委員会
Tel. 03-5802-0525
http://www.earth-vision.jp
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