フランスの気鋭女性監督ミア・ハンセン=ラヴ最新作『EDEN/エデン』|MOVIE
MOVIE|フランスの気鋭女性監督ミア・ハンセン=ラヴ最新作
ひとりのDJの夢と挫折を描く青春ドラマ『EDEN/エデン』
1990年代のパリ、エレクトロ・ミュージック・シーンを彗星のごとく駆け抜けたDJの夢と挫折を描く青春音楽映画の決定版『EDEN/エデン』。9月5日(土)より、新宿シネマカリテほかで全国順次ロードショーされる。
Text by KUROMIYA Yuzu
監督と親交のあるダフト・パンクが「One More Time」などの楽曲を提供
1990年代、フランスのダンス・ミュージック・シーンから世界的に広がった、「フレンチ・タッチ」と呼ばれる音楽ムーブメントの軌跡を背景にした本作。主人公のポールが時代の波に乗り、パリの熱いクラブシーンでDJとして掴む成功とやがて味わう挫折、そして恋と友情の20年間を2部構成で描いていく。
監督は、世界が注目する新鋭ミア・ハンセン=ラヴ。主人公のモデルは、20年間DJとして活躍し本作の脚本にも参加している8歳年上の実兄スヴェン・ハンセン=ラヴ。劇中を彩るサウンドはダフト・パンクなどが楽曲を提供。実際のエピソードを盛り込みながら、当時のパリの熱気をそのまま切り取ったようなリアルなクラブシーンを再現している。
「音楽さえあれば、僕らの楽園は永遠につづくとおもっていた」
大学生のポールは音楽、とりわけガラージにはまっている。親友とDJデュオ「Cheers」を結成するやいなや、パリのクラブシーンで人気となり、あっという間に成功の階段を駆け上がってゆく。エレクトロなビートに満ちたパラダイスで、仲間とはしゃぐ楽しい時間。
しかしそんな“甘い生活”は、少しずつポールの人生を狂わせはじめる。まわりが少しずつ大人になってゆくなか、酒とドラッグに溺れ、借金をくり返し、恋人との関係も破綻してばかり。やがてポールの生み出す音楽も、少しずつ最先端のクラブシーンから遠ざかってゆく。
『EDEN/エデン』
9月5日(土)より、新宿シネマカリテほかにて全国順次ロードショー
監督|ミア・ハンセン=ラヴ
出演|フェリックス・ド・ジヴリ、ポーリーヌ・エチエンヌ、ヴァンサン・マケーニュ
配給|ミモザフィルムズ
2014年/フランス/131分/PG12/原題『EDEN』
http://www.eden-movie.jp
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