Dom Perignon|デヴィッド・リンチがドン ペリニヨンに酔う夜|ドン ペリニヨン
Dom Pérignon|ドン ペリニヨン
特別限定品のローンチ・パーティに潜入!
デヴィッド・リンチがドン ペリニヨンに酔う夜
映画監督デヴィッド・リンチがドン ペリニヨンのシャンパンと新たなコラボレーションを展開! 先月、速報的に商品の「ドン ペリニヨン BY デヴィッド・リンチ」を紹介したが、そのロスアンジェルスで行われたローンチ・パーティには、リンチ本人が姿を現したのである──。
Text by KUMAGAI Tomoya(SLOGAN)
もちろんデヴィッド・リンチは、『エレファント・マン』『ツインピークス』『マルホランド・ドライブ』などの名作を数多く世に送り出したミステリアスな映画監督である。もはや最後の巨匠のひとりといっても過言ではないだろう。そうでありながら昨今はペインティングやドローイングによるアーティスト活動も活発で、さらに2011年には、ギターを片手に自らブルースを歌うシンガー・ソングライターとしてのレコードデビューまで果たし、そのクリエイティビティは、66歳になる今も多様な展開を見せている。
そしてドン ペリニヨンは、深い歴史を携えた世界最高峰のシャンパンである。その由来は17世紀にまでさかのぼり、その名は生涯を世界最高のワイン造りに捧げた修道士、ドン・ピエール・ペリニヨンにちなんでいる。シャンパンの父とも謳われる彼の、クリエイションに賭け続けた情熱は、“The Power of Creation -創造する力-”というスローガンとして、今もブランドのスピリットとして長く受け継がれている。
その二者が、いったいどのようなかたちで組むのか──? 両者の“創造する力”は、果たしてどのようなかたちを見せるのか? それを明らかにするイベントが、ロスアンジェルスで開かれることになった。
その会場はロスアンジェルス市内の「Milk Studios」。近年、最も“とがったスポット”として世界的に人気の高いスタジオである。エントランスにはすでにドン ペリニヨンが香りを立て、シャンパンの泡のようなスモークがゲストたちを包み込む。一歩会場内へと足を踏み入れると、光によってフォルムを描く、シールド(盾)が暗闇の中に浮かび上がる。われわれはリンチの映画よろしく、その光に向かって足を踏み出していく。
ゲートが開くと、そこはリンチのスタジオが再現されているスペースだった。今回リンチは、まず、ドン ペリニヨンのヴィジュアル・クリエイティブを制作した。閃光とシャンパン・ボトル、そしてグラマラスかつミステリアスなヴィジュアル・エフェクト。まさしくリンチの世界でありながらもどこまでもラグジュアリーな感覚に貫かれた、新鮮極まりないイメージ。
空間が満員になり、期待が最も高まったその一瞬、その空気を破るようにデヴィッド・リンチが登場する。入口が騒がしくなり、歩みを進めるリンチ、そしてドン ペリニヨンの醸造最高責任者であるリシャール・ジェフロワ。二人の姿は会場内中継によって大スクリーンにも上映される。全員の眼差しが入口に注がれる中、リンチはカウンターに近づき、そこに飾られたブランとロゼの特大ジェロボアムボトル(3リットル)にサインを施す。このジェロボアムボトルもリンチのデザインによるものであり、リンチ自ら、ドン ペリニヨンとのコラボレーションにその証を刻んだこととなる。
圧倒的な存在感を放ち、不適な微笑みをたたえたリンチがドン ペリニヨンを後ろにポーズを撮る。『マルホランド・ドライブ』のローラ・ハリングら、リンチゆかりのセレブリティたちがリンチと腕を組む。シャッターの音、フラッシュの波が収まることはなく、この伝説の映画監督とドン ペリニヨンのコラボレーションへの関心の高さを物語る。
そこに突如耳をつんざく轟音が響き出す。ギターの“ホテル”とヴォーカルの“ヴィヴィ”によるロックバンド、ザ・キルズの登場である。ラウドなギターとハードながらもラブリーなヴォーカルを活かした圧巻のパフォーマンス。まさかここでザ・キルズのステージを見ることができるとは思わなかった。そして後日に話を聞けば、ザ・キルズのセレクトは、デヴィッド・リンチはもちろんのこと、醸造最高責任者であるリシャール・ジェフロワの趣味でもあったとのこと。リンチのミステリアスなたたずまい、ドン ペリニヨンの陶酔、ザ・キルズの興奮──それぞれの要素が強烈な印象を残す一夜となった。