特集|ヨーロッパシニア世代の“避寒地”
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2015年6月1日

特集|ヨーロッパシニア世代の“避寒地”

特集|ヨーロッパシニア世代の“避寒地”

モーリシャス、ゴルフリゾート滞在記(1)

冬の間、ヨーロッパから数多くのシニアが訪れるというモーリシャス。その目的とは? ラグジュアリートラベルのエキスパートとして知られる、「コスモクラーツトラベル」代表の村井和之さんが噂の真相を確かめに、早速インド洋へ向かった。

Text & Photographs by MURAI Kazuyuki

ゴルフは老若男女が楽しめるスポーツ

最近、ゴルフにはまっている私。海外に出かけるときは、必ずマイ・ゴルフバッグをお供に出かけるようにしております。だって、考えてみれば、ゴルフ場のない国を探したほうが早いというくらい、世界中でプレイ可能なスポーツ。そして、年齢、性差関係なく、ひとつのルールの基、一緒にプレイできる唯一のスポーツといっても過言ではありませんから。

いままで、多くの国や地域をたずねてきましたが、「ゴルフ」という視点で旅するのは、私の旅人生でもまったくあたらしい経験。やはり、ある程度、お金と練習する時間がないとできないスポーツなので、ゴルフから見えてくるそれぞれの国々の事情も、微妙に異なり、面白いものです。

特集|モーリシャス、ゴルフリゾート滞在記

ゴルフ環境の充実したモーリシャス屈指の高級ホテル「コンスタンス・ル・プリンス・モーリス」

四季のある我が国において、寒い冬と暑い夏は、ゴルフには厳しい季節。特に、今年の冬は寒かった。寒い冬には、やはり暖かい国でゴルフを楽しみたいもの。冬の間、多くのヨーロピアンがゴルフをしに訪れるという噂を聞き、インド洋に浮かぶ島ゴルフリゾートアイランド、モーリシャスへ出かけてきました。

東京からエミレーツ航空に乗り、一路ドバイへ。ドバイで乗り継ぎモーリシャスへ行くのが、一番便利なルート。モーリシャスへは、毎日2便就航しているので、アクセスも良く、乗り継ぎもスムーズ。

しかも、ドバイもまた、世界屈指のゴルフ都市。ドバイの冬は、ゴルフにもベストシーズン。東京からドバイへは早朝到着。深夜発のモーリシャス行きをセレクトすれば、乗り継ぎ中にもゴルフを楽しむことも可能というボーナスつき(ドバイのゴルフレポートは、次号にてご紹介します)。日本〜ドバイ〜モーリシャス。これは、ゴルフ好きのための「ゴールデンルート」なのです!

モーリシャスには、イギリス統治時代の名残か10ものゴルフ場があり、どのゴルフ場もなかなかレベルが高いんです。「PGAヨーロッパツアー」がおこなわれる名門ゴルフ場もあるほど。

今回は、モーリシャス、セイシェル、モルディブ等に、高級リゾートを展開するホテルグループ「コンスタンス」が運営するラグジュアリーホテル「コンスタンス・ル・プリンス・モーリス」にステイしながら、コンスタンスが所有するふたつのゴルフ場「レジェンド」と「リンクス」で、ゴルフをプレイしまくりました。

特集|モーリシャス、ゴルフリゾート滞在記

ホテルの敷地内にあるアプローチ練習場

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「レジェンド」にはマングローブ越えの名物ショートホールが

特集|ヨーロッパシニア世代の“避寒地”

モーリシャス、ゴルフリゾート滞在記(2)

ホテルクオリティのゴルフ場

コンスタンス・ル・プリンス・モーリスに宿泊すると、ゲストはふたつのゴルフ場のグリーンフィやカートフィがすべて無料でプレイができます。予約が空いていれば、いつでも好きなだけプレイできてしまうところが素晴らしい。

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「PGAヨーロッパシニアツアー」が開催されるチャンピオンシップコース「レジェンド」は、元々野生のシカの生息地で、ゴルフ中シカの群れがあらわれると、ゴルフのプレイを中断しなくてはならないなんてお茶目なことも。コースは、フラットで、フェアウェイも広く、一見、優しそうなのだけど、いたるとこにクリークが設置されて、ボールの落としどころを考えながらのプレイが要求される。

もうひとつの「リンクス」。こちらはなんともトリッキーなコースで、フェアウェイはうねり、2打目の打先が見えないブラインドホールも多い。まったく個性の異なるふたつのコースを楽しめるところもうれしいポイント。

ゴルフ場でプレイしていて気づくことがあるのだけど、それはこの時期、ゴルフ場やホテルが、ヨーロッパのシルバー世代で溢れているということ。特に「レジェンド」は、コースがフラットということもあり、シニアプレーヤーが集中。逆に、トリッキーで難しい「リンクス」はガラガラという状況。

休憩中、ほかのゲストに話を聞くと、42連泊もしているシニア夫婦もいたり、モーリシャスの冬は、ヨーロッパシニア世代の避寒地になっている。高級リゾートホテルに、こんなにゴルフバッグが並んでいる景色も珍しいのではないだろうか。

ゴルフ場もホテルがマネジメントしているので、スタッフのサービスもスマートで気分がいいし、「レジェンド」内にあるレストラン「ディアハンター」は、ホテルゲストが普通に食事に利用するほどのクオリティ。まったくストレスなくゴルフに集中できるのです。

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ホテルのエントランス前には、アプローチ練習グリーンが広がっている

さらにゴルフリゾートを象徴する風景がル・プリンス・モーリスにはある。なんとホテルのエントランス前には、アプローチ練習グリーンが広がっている。一見、美しい庭園に見えたのだが、ふたつある打席には、ボールが丁寧に積み重ねられ、いつでもアプローチ練習が可能。私も軽く試すつもりが、200球もアプローチ練習をしてしまったほど。打てば、ホテルスタッフがボールを集め、運んできてくれる。練習に疲れたら、プールに飛び込むもよし、真白なビーチに駆け出し、そのまま美しい海に飛び込むもよし。上質なスパで身体を癒すもよし。

昼間はゴルフで汗を流し、夕暮れからは、モーリシャス屈指の高級ホテル、コンスタンス・ル・プリンス・モーリスのホテルライフも楽しみのひとつ。サンセットを眺めながらのカクテルタイムは格別。

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カクテルタイムにおすすめな水辺に浮かぶユニークなバー

そして、ル・プリンス・モーリスには、マングローブの入江の立地を生かした水辺に浮かぶユニークなバーやレストランがあり、ゴルフだけではなく、ラグジュアリーなリゾートステイも満喫できる。遠い楽園のように感じるモーリシャスだが、日本人スタッフも常駐し、日本語インフォメーションも揃えていて、日本人の心を満足させてくれるサービス体制がうれしい。

コンスタンス・ル・プリンス・モーリスのように、これだけの条件が揃ったゴルフリゾートは世界的にも珍しい。ゴルフマニアのトラベラーの皆さん、寒い冬は日本を飛び出し、暖かい地で、ゴルフ三昧のリゾートステイをし、春のゴルフシーズンに備えてみてはいかがでしょう。

Constance Le Prince Maurice|コンスタンス・ル・プリンス・モーリス
Route Choisy, Poste de Flacq, Mauritius

http://www.constancehotels.com/en/hotels-resorts/mauritius/le-prince-maurice/

問い合わせ
CONSTANCE HOTELS & RESORTS Japan
Tel. 045-367-4567
constancehotels.jp@spmc.jp

           
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