コーヒーのアロマが、今、はじめてわかる「Grand Cru Café」が伝える“本当の味”
LOUNGE / EAT
2015年3月13日

コーヒーのアロマが、今、はじめてわかる「Grand Cru Café」が伝える“本当の味”

Grand Cru Café|グラン クリュ カフェ

コーヒーのアロマが、今、はじめてわかる
「Grand Cru Café」が伝える“本当の味”

歴史あるシャトーがもつ広大な葡萄畑。そのなかでも条件の最高の葡萄ができる畑に与えられる、「グラン クリュ」というランク。コーヒーにも、これとおなじ“選ばれしコーヒー”がある。それが「グラン クリュ カフェ」だ。コーヒー焙煎卸業を営む生家に育ち、エル・サルバドル国立コーヒー研究所で学んだ川島良彰氏が実現させたこのコーヒーは、コーヒー嫌いなひとほど飲んでみてほしい、“未知の味”だ。

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Text by OPENERS

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「ミ・カフェート」代表・川島良彰氏。日本サスティナブル・コーヒー協会理事長も務める。

川島氏がこだわるのは、“コーヒー豆本来の味”。コーヒー豆そのものが本当に美味しいのなら、焙煎のこだわりや難解な抽出方法もいらない。
「カップに注がれた一杯、その美味しさの8割は、コーヒー豆の品質とその保存方法で決まります。焙煎や抽出が影響するのは2割程度でしょう」と川島氏は言う。

しかし、コーヒーの産地は数あれど、上質なコーヒー豆の安定供給は難しい。「僕の持論ですが、先進国で生産され先進国で飲まれるワインは、飲み手が簡単にワイナリーを訪ねることができたり、生産者が同時に飲み手でもあるため、この二者間で情報が流れやすい。

でも、コーヒーは、途上国で生産され先進国で飲まれることが多いので、生産者に飲み手やマーケットの情報が届かないんです。それゆえ、ワインに比べるとまだまだ遅れた嗜好品なのかな、と」。

コーヒーの花。3カ月のあいだに、6~7回の開花を繰り返す。見事な花房でも、開花後3日でしぼんでしまう。

品質を守るために必要な、生産者との“共働”作業

最高のコーヒーの美味しさがどんなものなのか、それを伝えたかったという川島氏は、世界中のコーヒー農園を訪ねた。「たとえば、ティピカという品種は上質なコーヒ―豆として有名ですが、おなじティピカでも、畑の土壌や気候条件で味がまったくちがいます。だから、まずは土壌と気候条件がティピカの栽培に最適な畑であることが、大前提です」。

上質なコーヒーの生産で有名なサン・セバスティアン農園。ここでもグラン クリュ カフェのコーヒー豆が生産されている。

川島氏は、コーヒー栽培技師としての知識と哲学、製法へのこだわりを生産者と語り合い、「グラン クリュ カフェ」のために6つの農園を厳選した。自然環境や栽培品種とともに、重視したのは、生産者の志の高さだ。「コーヒーの商流は国によって異なります。エル・サルバドルの農園は、収穫した実をそのまま精選工場に出荷するのが一般的です。グアテマラの農家は、自分の農園で豆の乾燥までして出荷します」。

「そこで、グラン クリュ カフェになる豆は、必要なら技術提供もして、収穫から出荷まですべて僕の考えるスペック通りに作業してもらうことで品質を維持しています。コーヒー通のあいだで有名なグアテマラのサン・セバスティアン農園ですら、年間5500袋の出荷量のうち、グラン クリュ カフェに適した品質はわずか15袋だけ。それでも協力してくれるという志の高さがなければつづきません。もちろん僕は、各農園の収穫期と脱穀、出荷の時期に合わせて、年2回は現地に出向いています」

完熟したコーヒーの実。

グラン クリュ カフェの収穫風景。熟練した摘み手は年々減少しているという。

左の袋がグラン クリュ カフェの完熟豆。量産用のもの(写真右)とのちがいは一目瞭然だ。

完熟した実(右)と、果肉を除去した直後の豆。豆のまわりにはヌルと呼ばれる粘液があり、空気に触れて分解・剥離していく。

熟したコーヒーの実は、その形状から“コーヒーチェリー”と呼ばれる。「グラン クリュ カフェ」は、この完熟した実だけを、3カ月の収穫期間のなかでもいちばん密度の高い実が採れるピーク時に、3日間限定で一気に収穫する。その摘み手までも指定する。「摘み手は熟練者のみ。彼らは実を触っただけで熟度がわかるため、彼らが収穫し袋に詰められた実はルビーのような色が均一に揃います」。一般的な収穫では、ある程度熟した実も一緒に収穫してしまうため、熟度の異なる実が混じり、これがコーヒーの“雑味”になるのだという。

ハンドピックによる豆の選別作業。農園で働くひとたちのために、農園主は教会や学校を建て、彼らの生活をサポートする。

川島氏が農園に依頼する作業工程は、シンプルで当たり前だが時間を要する。量産するために機械化が進む現代でも、徹底的に手作業を優先する。「収穫されたコーヒーの品質を維持するため、機械なら18時間で済む乾燥も、天日干しで10~14日間を費やします。豆の選別はすべてハンドピックに頼り、脱穀前はサイロで60日間寝かせます。農産物であるコーヒーが、収穫から剥離、乾燥までの過酷な工程を進むわけですから、ストレスを抜くためにも、休ませる必要があります」。

出荷されたコーヒー豆は、焙煎後まで完全管理

出荷されるコーヒー豆は、すべて空輸だ。日本まで一ヵ月間かかる船便は、赤道直下を通過する際にコンテナ内の気温が60度に達し、コーヒー豆の劣化が確実だからだ。

出荷に使う麻袋にも、内側に特殊なビニル袋を内蔵し、麻独特なにおいと油分がコーヒーに移らないよう配慮している。「日本に到着したグラン クリュ カフェは、即座に500グラム単位に脱酸素剤と一緒にパッケージングし、社内のコーヒーセラーへと移動します。このコーヒーセラーは世界初のものでしょう。温度管理は18度。生豆の状態で保管し、500グラム単位で焙煎します」。

焙煎された「グラン クリュ カフェ」は、シャンパンボトルに詰められているが、これも理由あってのこと。「決して演出ではない」と川島氏はつづける。

ツアー42日目│2009.04.28の1枚

セラー内にはオーナー会員所有のボックスがズラリと並ぶ。オーナー会員は6つの農園から好みの豆を選び、生豆の保管をここに託す。飲みたいときに電話で注文、焙煎したてのコーヒーが届くというシステム。

「焙煎されたコーヒーは二酸化炭素を出すので、袋のなかに溜まったガスを排出するワンウェイバルブのある袋に詰めたり、焙煎後しばらくおいて、二酸化炭素を出してからバキュームパックに詰めるのが一般的です。

でもこれではアロマがガスと一緒に逃げてしまう。そこで、加圧式の容器にすれば、豆にアロマを閉じ込めたまま保管できるのではないかと考えたんです。そのために起用したのがシャンパンボトル。劣化の原因ともなる光もさえぎる効果があります」

過日、伊勢丹新宿店で行われたフェアでは、ボトルに詰められたコーヒー豆が注目を集め、多くのひとが「グラン クリュ カフェ」を体験した。コーヒー通は“今までのコーヒーにはない新しい味”と驚嘆し、コーヒーに執着がないというひとは、“飲みやすい”“後味のいやな感じがない”と興味を抱いたという。

グアテマラ「サン・セバスティアン農園」、パナマ「カルメン農園」、パナマ「コトワ農園」、コロンビア「ベジャビスタ農園」など、コーヒーが生産された農園名がそのまま銘柄になっている。各ハーフボトル(100グラム)5千775円、フルボトル(200グラム)1万500円。

「コーヒー嫌いのひとは、たいてい最初に飲んだコーヒーが印象に残っているからでしょう。実際、高級ホテルや星付きのレストランでさえ、ワインはともあれ、良質なコーヒーを出すところは皆無に近い。美味しい食事のあとに出たコーヒーがあまりに不味く“なんでこんなコーヒーを?”と聞くと、“いえ、これはイタリアから直輸入したもので……”なんて答える。でも、コーヒー豆の品質とそれを保つための製法、そして抽出するまでの保存方法がきちんとしていなければ、どんなにブランドや機械にこだわっても美味しくなりません」

コーヒー嫌いにこそ飲んでほしい、嗜好品としての一杯

「グラン クリュ カフェ」は、“コク”や“香り”など、コーヒーの特徴を表してきた一般的な表現が当てはまらない。ひと口めに、香りと味わいが完全に調和した飲み口のスムーズさに驚き、のどの奥から微かに香り立つようなボディを楽しむことができる。舌に苦味や雑味は残らない。アフターテイストで感じる酸味は、“酸味”というよりむしろ“爽やかさ”であり、収穫時の真っ赤に熟した実を彷彿とさせる、自然な甘みが余韻となる。まさにこれがアロマのなせる技であり、これこそ嗜好品の醍醐味である。

さらに驚きなのは、温度変化が楽しめるコーヒーであることだ。デキャンタージュで刻々と変わる上質なワイン同様、カップに注がれた一杯は、冷めていくにつれ奥深い味わいが楽しめる。空になったカップには香りがきちんと残っている。情緒的な風合いや余韻に敏感な日本人にとって、このコーヒーの繊細さはたまらない。

「コーヒーにエレガンスを感じた、という感想をいただいたこともあります」という川島氏は、焙煎卸業を営んでいた父親の“昔のコーヒーは美味しかった”というつぶやきを発端に、コーヒーの本当の美味しさを追求し、「グラン クリュ カフェ」を完成させた。ナチュラルファーメンテーションを徹底し、素材の良さを確実に生かすことに専念する、原点回帰と栽培技師のこだわりが、コーヒーというなじみ深い嗜好品に、グラン クリュという新たなステージを誕生させた。

ミ・カフェート コンシェルジュデスク
Tel. 03-5771-4171

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