“第4のワイン“。ジョージアワインの魅力を知る|EAT
EAT|8000年もの歴史を持つジョージアワイン
「GEORGIA Homeland of Wine 世界最古のワイン ジョージアワイン展」が好評のうちに閉幕
2019年3月10日(日)から5月7日(火)にわたって開催された「GEORGIA Homeland of Wine 世界最古のワイン ジョージアワイン展」。ジョージアワインの魅力を、歴史的、文化的に掘り下げ、ユニークな「オレンジワイン」の魅力を伝えたのだ。
Text by WASEDA Kosaku(OPENERS)
伝統料理を囲む宴会“スプラ”も実施
2019年3月10日(日)から5月7日(火)の約2カ月間、イベントスペースB&C にて「GEORGIA Homeland of Wine 世界最古のワイン ジョージアワイン展」が開催された。
本展はフランスに続いて2回目の開催。世界最古のワインの文化や歴史、クヴェヴリを使った伝統的な製法のほか、ジョージア国立博物館所蔵の歴史的な美術品も展示。ジョージアワインの魅力を存分に味わえる展示となった。
ワイン業界で最も名声の高い資格であるマスターオブワインを保持する大橋健一氏による「ジョージア - ワインの故郷」をテーマとしたテイスティングセミナーや、イギリスの著名なジャーナリストでありワインライター、雑誌『Decanter』のブロガーでもあるアンドリュー・ジェフォード氏による「なぜジョージアワインが重要なのか」をテーマとした講演を実施。
そのほか「東京マリンホールディングス」で、テレビ司会者である草野仁氏とソムリエの瀬川梓氏がジョージアワインの可能性について語ったトークイベント、グルジアの作家Zurab Karumuidze氏が寺田倉庫/ TMMT ホールで招待客に向けて伝統料理を囲む宴会“スプラ”の体験会も催された。
また東京・千代田区にある「学士会館」ではワインセミナーを実施。ゲストに大相撲で優勝経験のあるジョージア出身の力士、栃ノ心関を招き、ジョージアワインの世界を語った。
近年注目が集まりつつあるジョージアワインの世界。他のどのワインとも違う味わいに、虜になる人も多そうだ。今後の動向から目が離せない。
ワイン発祥の地、ジョージア
黒海とカスピ海の中間に位置するジョージア。ここで醸造されるジョージアワインの歴史は古く、約8000年前からワイン作りを始めており、「ワイン発祥の地」として知られている。
驚かされるのはクヴェヴリという円錐形の土器を用いた伝統的なワイン造りが現在も行なわれていること。ワインを地中に埋めた粘土の壺の中で熟成させるのだ。この技法は2013年に、ユネスコ世界無形文化遺産に登録されている。
そうして出来上がるのが「オレンジワイン」(アンバーワイン)だ。その名が示す通り、オレンジ色のルックスが特徴である。白ブドウを皮や種とともにつぶし、発酵させる。そこからワインだけを取り出し、さらに熟成をくわえることで、この色合いが生み出される。白ワインのような軽やかな香りと、赤ワインのような深みを併せ持った独自の味わいに仕上がるのだ。いま、オレンジワインは赤、白、ロゼに並ぶ“第4のワイン”として注目を集めている。
GEORGIA Homeland of Wine 世界最古のワイン ジョージアワイン展