MITSUKOSHI|陶芸家 岡崎裕子がプロデュースした「親から子へのうつわ」展 開催中
MITSUKOSHI|銀座三越
「子どもにもうつわを使う楽しさを感じてほしい」──陶芸家 岡崎裕子がプロデュース
「親から子へのうつわ」展 開催中
“うつわを通じた食育”をテーマに、子育て中の工芸家たちが自分の子どもや家族のためにつくった品を展示販売する「親から子へのうつわ」展が、銀座三越8階 リミックススタイル/シーズンズにて3月19日(火)まで開催されている。
Text by OKAZAKI Yuko
3月10日(日)14時~14時半には、トークイベントも開催
私の子どもはもうすぐ2歳になるのですが、使わせたい器が売っていないと思ったことをきっかけに、私自身が娘のための器を作るようになりました。
スプーンですくいやすいように少しふくらみをもたせた浅い小丼は、おうどんもご飯もこぼさず食べられるので、娘も使っていてうれしいようです。私のまわりには今子育て真っ最中の作家さんが多くいます。彼らのほとんどが自分の子供のための器を作っています。ならばそれを一般の方にも買っていただく機会を作りたい! と思い今回はじめて展覧会の企画をさせていただきました。
私から各作家にお願いしたことは「自分の子どもを想定して作ってほしい」ということのみです。普段作っている作風でもいいし、子ども用にまったくちがう作風が出てきてもおもしろい。結果的には半数近くの作家が、今までになかったあたらしい作風で臨んでくれました。私自身も娘が喜ぶ顔を思い浮かべながら、娘が「ゾウ、キリン、ネコ」は言えるので、それらをはじめて作品に描いたりして、とても楽しんで作りました。
陶器を子どもに使わせることに対しては、危険と捉える親御さんも多いと思います。たしかに割れてしまうものなので、まったく危なくないとは言いませんが、でも物は投げたり叩くと割れることを知るのも、器を使うことに慣れる一つのプロセスだと私は思っています。
今回は私からの声かけもふくめ、総勢18人の作家が集まりました。陶磁器の作家が主ですが、木工、漆芸、紙、お菓子の作家さんまで集まってくれて、皆の力で本当に楽しい展覧会にすることができました。うつわの展覧会だけど、お子さんも楽しめる場になると思います。ぜひお子さん自身に実際に手に取っていただいて、気に入った品を使っていただけたら、 私としてはこの上なくうれしいことです。ご家族でお出かけいただき、ご高覧いただけましたら幸いです。
また、3月10日(日)14時~14時30分には、岡崎裕子さん、津田友子さん、中村真由美さん、山本順子さんほかが参加するトークイベント「子育て×陶芸」も開催されます。
<出展作家(敬称略・50音順)>
陶磁|會澤さとみ、赤沢元則、岡崎裕子、君山ちづる、酒井敦志之、すずきたもつ、津田友子、仲上雅子、中村真由美、二階堂明弘、野田里美、橋川真、はしもとさちえ、山崎裕子、山本順子、木|松本寛司、紙|ハタノワタル、菓子|wagashi asobi
「親から子へのうつわ」展
会期|2013年3月19日(火)まで開催中
会場|銀座三越8階 リミックススタイル/シーズンズ
営業時間|10:00~20:00
http://www.mitsukoshi.co.jp/