世界最古の写真製版技術で作られた「COLLOTYPE PHOTOGRAPH SERIES」|PAPIER LABO.
LOUNGE / ART
2019年7月8日

世界最古の写真製版技術で作られた「COLLOTYPE PHOTOGRAPH SERIES」|PAPIER LABO.

PAPIER LABO.|パピエラボ

長年の構想がついに実現。コロタイプ印刷による「写真」という物質の新しい魅力とは

この夏、パピエラボでは渾身の新企画がスタートする。その名も「COLLOTYPE PHOTOGRAPH SERIES」。コロタイプという大変希少な印刷技術を用いて作られたポストカードは必見だ。その表現力と知られざる魅力に迫る。

Text by WAKABAYASHI Satsuki

敬愛する写真家4名の作品をコロタイプでポストカードに

コロタイプ印刷を知っているという人はあまり多くはないだろう。というのも、コロタイプとは19世紀中頃にフランスで誕生した世界最古の顔料による写真製版技術で、高精細なオフセット印刷でも表現できないような滑らかで深みのある仕上がりが実現するというもの。

優れた再現性や、顔料を用いることで生まれる強い耐久性が特徴で、様々な文化財などの複製制作や美術印刷などに用いられている。そのすべての工程を手作業で行い、多くの時間と手間、予算を要するため、誰もが気軽に試せるような印刷ではない。パピエラボとて例外ではなかったが、京都の美術印刷・出版の老舗「便利堂」との出会い、ここに4名の写真家によるコロタイプ印刷のポストカードが誕生した。
便利堂は明治38年にコロタイプ工房を開設、その後モノクロ印刷のみ可能だったコロタイプ技術でカラー印刷を実現させ、現在は主に美術品や文化財の複製を手掛けている老舗だ。コロタイプは熟練の技を持ってしてもかなり繊細な気配りと判断力を必要とする技術で、この企画でも何度も版を作り変えて校正刷りを行ったという。これが間違いなく渾身の企画であることが伝わってくる。

鈴木理策、志賀理江子、菅原一剛、三部正博の4名による「COLLOTYPE PHOTOGRAPH SERIES」は7月9日よりパピエラボにて販売開始。物質としての写真の新たな魅力をぜひ味わって欲しい。
「COLLOTYPE PHOTOGRAPH SERIES」
場所|PAPIER LABO.
住所|東京都渋谷区神宮前1-1-1 106
営業時間|11:00~19:00
定休日 | 日曜、月曜
問い合わせ先

PAPIER LABO.
http://papierlabo.com/

                                
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