初沢亜利×時津剛+担当編集者トークショー|LOUNGE
LOUNGE / ART
2021年1月8日

初沢亜利×時津剛+担当編集者トークショー|LOUNGE

LOUNGE|東京、コロナ禍。

LOUNGE|東京自粛 COVID-19 SELF-RESTRAINT,TOKYO

コロナ禍で写真を撮り、写真集にすること。

2020年4月7日、コロナによる「緊急事態宣言」が発出された。その間、東京という街は普段とは違う顔を見せる。東京という街は人がいることが当たり前だったということを「自粛」「STAY HOME」という言葉が浮き彫りにさせた。いま改めて、コロナ禍の東京を語る貴重な対談です。

Text by KITAHARA Toru

(『東京、コロナ禍。』初沢亜利(柏書房刊)ISBN978-4760152612
1980円)
『東京自粛 COVID-19 SELF-RESTRAINT,TOKYO』時津 剛(PLEASE刊)ISBN978-4908722158 4950円)
コロナ禍、そして、自粛要請の期間の行動はどうだったろうか? と考えてみる。多くの人と同様、特別なことがない限り、家からはなるべく出ず、買い物と散歩を繰り返すだけの生活がそこにあった。
自分もフォトグラファーの端っこにいるようなものとしては家の中や近所を撮影するという自分の行動と少し離れた感じがする写真を撮っていた。ぼくにしてみるとこれがどこかでフォトグラファーの行為の「できる限り」な気がしていた。

しかし、そうじゃない人たちがいたのだった。街に出て写真を撮るという行為。この行動に対して、異を唱える人もいるかもしれない。だが、彼らはドキュメントを撮影するフォトグラファーなのだ。これが要であり急であることは間違いない。木っ端フォトグラファーにしてみると悔しさでいっぱいだが、木っ端だから仕方ないのである。
『東京、コロナ禍。』より。撮影・初沢亜利
今回はコロナ禍を撮影し、写真集にまでしたふたりの写真家、初沢亜利氏と時津剛氏、その脇を固めるのが写真集の出版にあたり編集を担当したふたりの編集者、竹田純氏とぼく北原徹というメンバーで贈るトークショー。写真を撮影するという行為から、出版に至る経緯までを赤裸々に語る貴重な機会になりそうだ。写真家目線での写真論から編集者目線の編集論、さらにはデザイン論まで、縦横無尽に広げられる話題の多さも注目であろう。
『東京自粛 COVID-19 SELF-RESTRAINT,TOKYO』より。撮影・時津 剛
「コロナ禍の東京」という同じテーマでありながら、2者2冊のアプローチはまったく異なる。その根底に隠された写真論、写真術。さらには写真集という印刷物に収める作業。そこで行われた編集から印刷までのアプローチ。そのすべてのドラマが今回明らかになる!

というわけで、OPENERSの読者もこれは必見、必聴の写真談義の機会になると思われる。書店で実際の写真集を手に取るのも良し、オンラインで酒の肴にするも良しな企画なのであった。よろしくお願い申し上げます。

日時|2021年1月15日(金)開場18:30/開演19:00

  • 会場|Readin’Writin‘ BOOKSTORE(東京メトロ銀座線田原町徒歩2分)
  • 参加費|1500円(会場参加、オンライン参加とも)

初沢亜利(ハツザワ・アリ)

  • 1973年フランス・パリ生まれ。ドキュメンタリー写真家。上智大学文学部社会学科卒。第13期写真ワークショップ・コルプス修了。イイノ広尾スタジオを経て写真家として活動を始める。東川賞新人作家賞受賞、日本写真協会新人賞受賞、さがみはら賞新人奨励賞受賞。写真集に『Baghdad2003』(碧天舎)、『隣人。38度線の北』『隣人、それから。38度線の北』(徳間書店)、『沖縄のことを教えてください』(赤々舎)。

時津 剛(トキツ・タケシ)

  • 1976年、長崎市生まれ。フォトグラファー。東京都立大学法学部政治学科卒。都市や人、現代社会をテーマに作品制作を続けている。写真展に「DAYS FUKUSHIMA」(2012年、銀座・大阪ニコンサロン)、「CELL」(2018年、ソニーイメージングギャラリー銀座)、「45seconds」(2019年、新宿・nagune)など。東京都在住

竹田 純(タケダ・ジュン)

  • 柏書房・書籍編集。直近の担当書は、ヴィルジニー・デパント、相川千尋訳『キングコング・セオリー』、伊藤元輝『性転師』、momomosparkle『ハピドラ!』、キム・ヨンデ、桑畑優香訳『BTSを読む』など。ペルシャ語がすこしできる。

北原 徹(キタハラ・トオル)

  • ファッション誌「PLEASE」編集・発行人 フォトグラファー 「OPENERS」客員編集者 元「POPEYE」副編集長。「週刊 SPA!」「anan」「POPEYE」「クロワッサン」などの編集に携わる。2016年3月9日にファッション誌「PLEASE」を創刊。編集ディレクションから写真撮影、文章、アートディレクション、時にはスタイリングまでをひとりで行う。男性誌、女性誌を超えたスタイルは世界でも珍しい。「POPEYE」時代からファッション撮影を始め「PLEASE」のファッション撮影のほぼすべてのほか、雑誌、カタログ、広告などを精力的に撮影している。写真集にパリコレクションで活躍するデザイナーGeoffrey B. Smallの100回目のパリコレを記念した「100」、3人展「TLRiK」の同タイトルがある。