ART|国際写真展「TOKYO PHOTO 2012」
ART|TOKYO PHOTO 2012
アジア最大のインターナショナル・フォト・フェアが開幕
9月28日(金)から10月1日(月)の4日間、東京ミッドタウンホールにて「TOKYO PHOTO 2012」が開催される。「見るだけ」のアート鑑賞とは異なり、見本市としておこなわれる本展の醍醐味は、「作品の購入」と世界中から集まる「コレクターやギャラリスト、アーティストとの交流」だ。
Text by IWANAGA Morito
あの作品が日本に? しかも購入可能!
国際的な写真フェアとして2009年からはじまり、今年で第4回目となる「TOKYO PHOTO」は、回をかさねるごとにその規模を拡大してきた。
本展の最大の魅力はなんといっても、展示された作品を購入できることだ。マーケットとして機能することによって、本来は国内ではお目にかかることのできない作品たちを集めることを可能にしたのだ。また、来場する世界的なアーティストたちと直接交流もできる。写真を愛するものにとって、これほど豪華な祭典がほかにあるだろうか。
東京、北京、上海、ニューヨーク、ロサンゼルス、ロンドン、パリ、ベルリン、アムステルダムから30を超える国際的評価の高い画廊が参加。さらに今回から「TOKYO PHOTO」は経済産業省の、その名も「CREATIVE TOKYO」というあたらしい都市ブランド再生プロジェクトの一環となった。このプロジェクトは東京のクリエイティブ産業の育成と発展を促進し、「日本の首都をアジアのクリエイティブ・ハブとして確立させる」ことを目指している。
トークセッションでは美術館キュレーターや名門誌の元フォトエディターなど、経験豊かな写真の専門家が来日し、それぞれの視点から写真について語ってくれる。最終日には、オーディエンスもセッションに参加できる。その相手は東京フォト委員会。ぜひ写真への想いをぶつけてもらいたい。
「TOKYO PHOTO」は、世界のアート・シーンの潮流を東京へ引き込むために、国際色豊かな世界レベルのコンテンツ、作品とプログラムを実現してきた。国内でこのような体験ができるのは、非常に有意義で幸せなことだ。刺激的でチャレンジングな4日間になるだろう。開催が待ち遠しい。
〈トークセッション〉
日程|9月28日(金)~10月1日(月)
9月28日(金)
「中国の現代写真の今」
時間|14:45~16:00
ゲスト|榮榮 & 映里(三影堂撮影芸術中心創設者)、莫 毅 (写真家)、石田 克哉 (MEMディレクター)
「見えない目:写真に映る人生」
時間|16:15~17:30
ゲスト|ビル・ハント(スクール・オブ・ビジュアル・アーツNY教授、コレクター、著者)
「日本人作家の写真作品を買ってみよう」
時間|17:45~18:45
ゲスト|原 久路(フォトグラファー)×河内 タカ(amana photo collection チーフディレクター)
9月29日(土)
「その後の日本の写真」
時間|13:30~14:30
ゲスト|笠原 美智子(東京都写真美術館キュレーター)
「写真についての新しい考え方―ピーボディ・エセックス美術館の教訓」
時間|14:45~16:00
ゲスト|フィリップ・プロガー(ピーボディー・エセックス美術館写真キュレーター)
「ヨーロッパとアメリカの写真市場展望」
時間|16:15~17:30
ゲスト|ジェイムズ・ダンジガー(ダンジガー・ギャラリー ギャラリスト)×ウテ・ハーティエン(カメラワーク ギャラリスト)
「僕の写真との付き合い方」
時間|17:45~18:45
ゲスト|北村 信彦(ヒステリック・グラマー デザイナー)×シェリー・ヤマグチ(映像プロデューサー)
9月30日(日)
「言葉を超えて: ニューヨーカー誌における写真」
時間|14:45~16:00
ゲスト|エリザベス・ビオンディ(元ニューヨーカー写真編集者/キュレーター)
「私の写真の見方」
時間|16:15~17:30
ゲスト|ビル・ハント(スクール・オブ・ビジュアル・アーツNY教授、コレクター、著者)
「Living with Photography」
時間|17:45~18:45
ゲスト|谷尻 誠(建築家)×太田 睦子(雑誌IMAエディトリアルディレクター)
10月1日(月)
「東京フォトの4年とこれから」
時間|14:45~16:00
ゲスト|東京フォト委員会
TOKYO PHOTO 2012
日程|9月28日(金)~10月1日(月)
時間|11:00~19:00(最終入場:閉会30分前)
会場|東京ミッドタウンホール
東京都港区赤坂9-7-1
入場料|一般1500円 学生1300円 前売り1200円
http://www.tokyophoto.org