世界が注目するアーティスト、JRの個展『24fps - JRの映像』|WATARI-UM, The Watari Museum of Contemporary Art
LOUNGE / ART
2015年11月17日

世界が注目するアーティスト、JRの個展『24fps - JRの映像』|WATARI-UM, The Watari Museum of Contemporary Art

WATARI-UM, The Watari Museum of Contemporary Art|ワタリウム美術館

世界が注目するストリート出身のアーティスト

JRの最新作品を展示する『24fps - JRの映像』

フランス出身のアーティスト、JRによる最新映像作品3本を中心に作品を展示する展覧会『24fps - JRの映像』展が東京・神宮前の「ワタリウム美術館」で開催中。11月29日(日)まで開かれている。

Text by YANAKA Tomomi

写真から映像へと切り拓いたJRの新境地

JRは1983年生まれで、ストリート出身のアーティスト。屋外の建物や通りに巨大な写真を貼るというグラフティで注目を集め、特に貧困や弾圧、差別のもとで暮らすひとを撮影し、それを現地のひとたちと壁に貼る活動で知られる。

そんなJRが近年ちからを入れているのが映像作品。本展では去年から今年にかけて発表された映像作品を中心に作品が展示される。

なかでも「エリス」は、ニューヨークの自由の女神の隣にあり、かつて移民たちの入り口でもあったエリス島をテーマにした短編作品。いまでは廃墟となった移民局の病院の壁や床に過去の患者や職員のポートレートを配し、俳優で移民をルーツにもつロバート・デ・ニーロが、“移民としてやってきたものの入国できず幽霊となった役”を演じている。

02

「ELLIS(エリス)」より

02

「RIVAGES(リヴァージュ)」より

また、ニューヨーク・シティ・バレエダンサーがJRのデザインした水玉のタイツを身にまとい踊る「レスボケ」は、JR自身も体験した2005年パリ郊外で勃発した暴動事件がテーマ。さらに、彼の代表作でもある「女性たちはヒーロー」の最新プロジェクト「リヴァージュ」も上映される。

写真から映像へと切り拓いたJRの新境地。しかし、そこには「自分の活動はアートをつうじて人びとを結びつけること」というJRの変わらないポリシーがある。

『24fps - JRの映像』展
会期|11月8日(日)~29日(日) ※月曜休館。ただし11月23日は開館。
時間|11:00~19:00 ※水曜は21:00まで
会場|ワタリウム美術館
東京都渋谷区神宮前3-7-6
入館料|大人1000円、学生(25歳以下)800円、小・中学生500円、70歳以上700円

問い合わせ先

ワタリウム美術館

Tel. 03-3402-3001

http://www.watarium.co.jp

           
Photo Gallery