いかにして“オノ・ヨーコ”は誕生したのか?|MUSEUM OF CONTEMPORARY ART TOKYO
MUSEUM OF CONTEMPORARY ART TOKYO|東京都現代美術館
いかにして“オノ・ヨーコ”は誕生したのか?
活動の原点を出身地・東京から紐解く『オノ・ヨーコ|私の窓から』
アーティストとして、ジョン・レノンの妻としてさまざまなことを世界に発信してきたオノ・ヨーコの活動を、出身地である東京という都市の文脈から再考する展覧会『オノ・ヨーコ|私の窓から』。11月8日(日)から2016年2月14日(日)まで、東京都現代美術館で開かれる。
Text by YANAKA Tomomi
社会のシリアスな課題をユーモアにあふれたアプローチで発信
1933年に東京で生まれ、幼いころから東京、ニューヨーク、サンフランシスコなどで過ごしてきたオノ・ヨーコ。大学で学んだ詩や音楽、そしてアートの世界でも大きな足跡を残してきた。
そんな彼女の原点ともいえるのが、戦前、戦中とすごした東京の地。1930年代、オノは自由学園で音楽教育を受け、時計の音など、日常のなかで触れる音をもとに作曲するなど、アートと身近に接しながら生活してきたという。
本展では、アーティストとしてのオノを育んだものや、初期から近代の作品までを網羅。さらに、彼女の代表作であり、1964年から2年半の東京滞在の集大成として発行された作品集、『グレープフルーツ』の貴重な初版本なども展示される。
このほか、ジョン・レノンとの伝説的なキャンペーン企画や、環境をテーマに掲げた1974年の「One Step Festival」など、これまで彼女が社会の課題に向き合い、それを昇華しコンセプチュアル・アートとして発表してきた作品も登場する。
社会のシリアスな課題をユーモアにあふれたアプローチで発信し、多くのひとを魅了してきたオノ・ヨーコ。“東京”という場所を起点に育まれたその軌跡を、あらためて振り返ることができる機会になりそうだ。
『オノ・ヨーコ|私の窓から』
会期|11月8日(日)~2月14日(日)
休館日|月曜休館(11月23日と1月11日は開館)、11月24日、12月28日~1月1日、1月12日
時間|10:00~18:00
会場|東京都現代美術館
東京都江東区三好4-1-1
観覧料|一般1200円、大学生・65歳以上900円、中高生700円、小学生以下無料
東京都現代美術館
Tel. 03-5777-8600(ハローダイヤル)
http://www.mot-art-museum.jp