『ザ・ヒットパレード』楽屋でガールズトーク炸裂！

ミュージカル『ザ・ヒットパレード』楽屋でガールズトーク炸裂！

ミュージカル『ザ・ヒットパレード』、ルテアトル銀座　by　PARCOにて東京公演は25日で終了いたしました！ありがとうございました！大阪の皆さま4月におじゃまします！
この舞台には登場人物としてだけでなく、素顔も素敵な俳優・女優の皆さんが大集合。そこで、楽屋へお招きしてのお喋りとなりました。最初のゲストは、このコーナー初の女性ゲスト・瀬戸カトリーヌさん。戸田さんの「癒し」を一手に引き受けていらっしゃるそうですが……。

まとめ＝尾上そら

明るく楽しく闘える戦友！

戸田　もちろんカトのことは前から知っていたけれど、最初の共演は5年前、『オケピ！』の再演だよね。私がヴァイオリニストのハチコで、カトは主婦兼チェリストの十勝さん。

瀬戸　そうです。私がネェネェを最初に知ったのは、三谷幸喜さんの映画『ラヂオの時間』の千本ノッコ役。めちゃめちゃキッツイ演歌歌手役で、だから稽古場で最初にお会いしたときは「ノッコがいる……」と、コワかったです（笑）。

戸田　その影響はほかでもあって、江角マキコさんにも怖がられてたみたい（笑）。

瀬戸　そのくらい素晴らしい演じっぷりだった、ってことですよね。私の場合は、そのうえスゴイ人ぞろいの『オケピ！』再演現場で、ハチコと仲良し役。気をつかう楽屋入りだろうなぁ、とドキドキしてたら、とても気さくなお姉さんでした。しかも旅公演ではネェネェと天海祐希さんに挟まれた楽屋で、目をつぶると、中高生で観に行っていた宝塚の光景とアンパンマンの声が聞こえてくるという、これもスバラしい環境で（笑）。

戸田　思えばいろいろありました。

瀬戸　いろいろあったんだと思うんですが、私、そういうことにまったく気づかないひとなんですよね。

戸田　だからこそ、私はいつもカトの存在に助けられているのですよ！みんなのムードメーカーですしね。意外なほどショゲているところも見せないし、この舞台のシンさんじゃないけど「スマイル!」が基本。

瀬戸　そう言っていただけるのはうれしいです。でもなんだか、ほかの方からは「空気読んだでしょ」と思われているほどには、読めていなくて（笑）。オフとオンが激しいんですよね。

戸田　私のなかでは心のよりどころ、若干ペット化してます（笑）。

瀬戸　“カトリ犬”ですね（笑）。20代前半はバラエティ番組でも居場所がなくて、はしっこにいるほど人見知りだったんです。でも舞台はテレビとちがって一緒にいる時間が長いじゃないですか。心の壁がなくなるんでしょうね。

戸田　それに『オケピ！』再演、『ザ・ヒットパレード』初演、『恐れを知らぬ川上音二郎一座』、そして今回と、多くの作品をともに過ごし、一緒に闘ってきたという経験も大きいですよ。

瀬戸　もうね、前世は姉妹じゃないかってぐらいに思ってますから（笑）。でも舞台の上では大女優のネェネェを、私は舞台の袖から見守るのが好きなんです。

戸田　シンさんですか！

再々演は、役を取り替えっこ？

瀬戸　じつは私、今回は再演初体験だったんです。

戸田　そうなんだ、意外に機会がないものなのかも。

瀬戸　一回目で完全燃焼しているような気がして、避けているところもあったんですがとんでもない。とくに今回は相手役も池田有希子ちゃんに代わり、役や歌を通して感じることももっともっと増えた感じなんです。

戸田　初演は一杯一杯だものね。そういう厚みが出てくるところに、再演の意義はあると思う。

瀬戸　ネェネェの演技もスゴイ！シンさんとの関係性や内に秘めた想いが、よりくっきり伝わってくるんです。

戸田　自分ではなにをしているのやら、って感じなんですよ。

瀬戸　いえいえ、絶対にステージが上がってますって！あと気がついたのは、この作品の出演者は圧倒的に男性が多いのに、女性が肉食系で男性は草食系とパッキリ分かれているってことです。
なんだかエネルギーの質がちがう気がして。

戸田　そうかも。基本このカンパニーは、女性は完全に舞台人で、男性はちがうジャンルから来た方が多いということも関係しているんじゃないかな。バランス良くて、面白い。でも、そんな“舞台系肉食女子”のなかでも、カトには格別に癒されるのですよ、私。なんていうか……ブラザーGO（植木豪）君もそうなんだけど、「隙がない」と言われがちの私の隙間を上手く見つけて、スライムというか、軟体動物みたいにいつの間にか入り込んでくる感覚なんですよ、ふたりとも。で、気がつくと我が家でご飯食べてた、みたいな（笑）。

瀬戸　ご自宅にうかがっても、不思議と気をつかわないですんでしまう、稀有な先輩です！これで身長がおなじくらいだったら、服のお下がりが一杯もらえたのに……、それだけが残念です。B・GのTシャツは、色が薄くなるほど愛用してますが（笑）。

戸田　ご愛顧感謝します（笑）。でも、ちゃんと気をつかう必要があるときはつかえるから、私はカトと一緒にいて楽なんだと思いますよ。

瀬戸　ネェネェには、まだまだ暴かないといけないところが一杯あると思うんです。普段見せない女のコなところとか、大女優面だけでない魅力がもっともっとあるんですから。
私が17、8で入ったOSKは上下関係がメチャクチャ厳しかったんです。こわーい女の先輩が一杯いて、私も自分が先輩になったらこうなるのかな、と思ってたんですけど、ネェネェをはじめその後の出会いに恵まれて、いまこうしてマイペースでいられる。ラッキーでしたよね。

戸田　わからないわよぉー、いつ「千本ノッコな私」をカトに向けるか（笑）。

瀬戸　でもファッションなんかは、つねにチョイ悪・ブラック系ですからね。「黒いネェネェ」に会っておくのも、面白いかも（笑）。黒くても白くても、ネェネェのもっているエネルギーの大きさは特別。やっぱり人間、大切なのはエネルギーだって教えてくれたのはネェネェですから。ロウソクのロウは溶け切っているのに、芯だけでもまだ燃えるのがネェネェのスゴさ。

戸田　（爆笑）そこまでしたくない！もっと穏やかに燃えていたいよ!!

瀬戸　一緒にいるとすべてにおいて勉強になります。でもスライムばかりやってても進歩ないですから、今後は隙を見つけて技を盗む。まずはネェネェの物真似からと、いないところで結構真似してみているんですけど（笑）。

戸田　真似していただくとは光栄です。じゃあ、次はミサ役を演じる？

瀬戸　そのときはネェネェがザ・ピーナッツですね。

戸田　ええ、もちろん北村岳子と私です！しっかり歌わせていただきますよ！（笑）。

瀬戸　あ、でもミサさん、ものすごく台詞長いんですよね。お腹痛くなりそう……。

戸田　ほら、また癒してくれるんだから!!

ミュージカル「ザ・ヒットパレード」
http://www.hit-parade.jp/