オウプナーズの2007年成績表――OPENERS Year in Review (2)
渡部 玲
ライター
GOOD 人との出会いに恵まれたこと。今年はとくに多くの人と出会い、その方たちのかんがえを何くれとなく聞くことができた。そのなかでかんがえるところもあったし、こころ打たれたこと、納得できなかったことがあったりもした。それでも思うのは、いろいろあっても、みんな生きているということ。
BAD ジェンダー的役割に縛られていること。“家”における女としての役割というのは、好むと好まざることにかかわらず、いつの間にか染みついているものなのではないか。21世紀にもなって……という意見もあるかも知れないが、それぞれの家で綿々と受け継がれてきた“女”としての役割が、少なくとも私は、“平等”という概念より染みついているのではないかとかんがえる。年齢を重ねるにつれ、“家”からもらう負の遺産と、“女”の役割に苦しむ。仕事は好きだが、“家”の“女”としては郷里を離れ、“家”をなおざりにしているという罪悪感が日増しにつのる。それでも、私は生きていきたいと思う。
二俣公一
CASE REAL主宰 / 空間デザイナー
GOOD 昨年生まれた娘が順調に育って、僕らと人っぽいコミュニケーションをとるようになり、父親であることを実感するようになったことは、今年の大きな喜びでした。
BAD 仕事が多忙を極め、その娘といっしょにいられた時間があまりに少なかった……。
名畑政治
フリーライター
GOOD むかしから欲しかった第二次大戦中のアメリカ軍用サングラスがつぎつぎと手に入ったこと。しかも、めぼしい製造会社のものを、ほぼそろえることができた。知らない人には、どれもおなじようなティアドロップ型のサングラスに見えるだろうが、マニア的にはじつに貴重なコレクションなのである。しかも、実際に使えるから凄い!(と勝手に思っている)
BAD 時計専門誌の担当ページが異常なほど膨らみ、長期間にわたって自宅でカンヅメ状態となり、原稿を書き続けなければならなかったこと。まぁ、乗ってくるとサクサク書けて、これはこれで一種の快感なのだが、外出ができないのは、かなり辛い。来年は、もう少し担当ページを減らしてもらって、ちがうジャンルの原稿も書きたいなぁ……。
近藤かねよし
L&KONDOデザイナー
GOOD New Brand「L&KONDO É FATTA」を立ち上げたこと。満を持して発表したところ予想以上の反響をいただきました。多くの方々に愛されて、町の其所此処で逢える日を楽しみにしています。
BAD 愛犬たんぽぽ(甲斐犬)の毛が抜けたことがショック! 今年は猛烈に忙しかったけれど、毎日たんぽぽに癒してもらい元気に仕事ができました。カラダを張ってパワーをくれたたんぽぽに感謝します。ありがとう。
原田美砂
帽子デザイナー
GOOD 今年になってはじめて週末は仕事をしないポリシーをもうけました。何気に、ついつい社長という役柄仕事とプライベートをすっきり分けられない私でしたが、こころがけて休む。というか思いっきりエンジョイしました。ロクフェスへ20年ぶりにバリバリ復活したり、海に行ったり。とっても解放! です。
BAD 海外生活21年目にてはじめて出張先のホテルで盗難に! 携帯、パソコン、クレジットカード、パスポート、海外ですっかり何もない身分、自分がどんなに毎日の生活に甘えているかをと~っても身にしみて感じました。そのおかげで現在もID 詐欺にあってます。恐ろしや! この現代。