Chapter13:2007年 インターナショナル エイズ・デー
Lounge
2015年5月1日

Chapter13:2007年 インターナショナル エイズ・デー

“2007年 インターナショナル エイズ・デー”
Unice Café × African JAG…… 写真展 『アフリカの風』

12月1日・・・インターナショナル・エイズ・デー


今回、私が参加している“African JAG Project”は、インターナショナル・エイズ・デーに活動の一環として東京・代官山にある“Unice Café”の協力を得て、12月1日~3日まで支援を通して出会ったアフリカの子供たちの写真展を行うことになりました。
どんなに過酷な状況下でも助け合い、一生懸命に生きる子どもたち。その子どもたちの笑顔をみなさんにお届けしたいと思います。

また、会場内の物販スペースでは、African JAG のCDや先日発売された日本のTOPスケーターとAfrican JAGのコラボレーションDVDのほか、サハラ砂漠の遊牧民“トゥアレグ”のシルバー・アクセサリーや西アフリカのカラフルな布、セヌフォの立像、ナイジェリア・オショボ派のアートを用いたポストカードなどなど、さまざまなものが購入できます。そのほとんどが、手づくりの一品ものです。ぜひ、直接手に取り、アフリカの人たちが作る繊細でクオリティーの高い品物を楽しんでください。

物販売り上げの一部は、African JAGに寄付され、現地支援に使用されます。

Caféでお茶を飲みながらアフリカの人々の生活を身近に感じていただけたら、アフリカの子どもたちの笑顔の裏にある現実に少しでも目を向けていただけたら……と思っています。
お時間のある方は、ぜひ期間中“Unice Cafe”に足を運んでみてください。

なお、写真展開催中も“Unice Cafe”は通常営業となり、ご飲食をお楽しみいただけます。

場所|Unice Café ( 東京/代官山UNIT地下1階)
開催日|12月1日~3日(各日によって開催時間帯が異なります。下記をご参照ください)

“2007年 インターナショナル エイズ・デー”<br><br>Unice Café × African JAG…… 写真展 『アフリカの風』

12月1日(土)= 21:00~翌5:00
12月2日(日) = 11:30~16:30/21:30~翌2:00
12月3日(月) = 11:30~翌5:00

住所|東京都渋谷区恵比寿西1-34-17 Za HOUSEビルB1F
Tel |03-5459-8631
HP | http://www.unice.jp/

HIV/AIDSと日本の現状

12月1日はインターナショナル・エイズ・デー。
WHOがエイズの予防と撲滅、エイズに対する正しい知識、理解を得るために世界規模のキャンペーンを催していくことを目的として『インターナショナル・エイズ・デー』を設定した。
そしてWHOに加盟している国々が、さまざまなキャンペーン・イベントや講演、特集などを行い大きな成果を挙げている。

しかし、先進国のなかで唯一AIDS患者の数が増えている国がある……それは日本。

同性愛者間の感染、若者のコンドーム未使用による不特定多数を相手にした性交渉など。2006年度、厚生労働省の発表では、一日あたり3.7人の割合でHIVに感染している。しかし、血液検査が浸透していないわが国において、この数字は決して信頼性の高いものではなく、実際はその10倍近く……ともいわれている。
表に出てこないAIDSの実態。

その理由として考えられるのは、HIV/AIDSに対してのまちがった認識に基づいた“偏見”や“差別”。また“AIDS”=“死”というイメージ。

アフリカでAIDS患者さんの支援を始めて思ったこと

以前、アフリカにおけるAIDS患者及びその家族に対する差別は相当酷いと聞いていた。
しかし、実際に行ってみるとあまりにもHIV / AIDS感染者が多いせいか、逆に助け合って生きているように見える。両親がAIDSで亡くなり、母子感染で自らもAIDSに感染している子どもも村人たちが皆で助け、ほかの子どもおなじように接している。一緒に笑い、一緒に泣き、悪い事をしたら怒られる。

以前、アレーという母子感染をした子どもがケガをして免疫不全から傷口が悪化し、命を落としそうになった。そのとき、村人の多くがアレーの病状を心配して「病院に行かせてあげて!」と私に言った。
その後、傷が完治し、私たちと再会したアレーを見て、村のあちこちから「良かったね、アレー!」と声がかかった。アレーは、本当にうれしそうにうなずいた。

皆が貧しい。3人に1人がHIV / AIDSに感染している。……助け合うしかない。
でも、それだけの理由ではない“何か”がある。青臭いかもしれないけど“愛”かな……。

もしHIV/AIDSだったら向き合えるか?

さて、もしこれが日本だったらどうだろう。自分がAIDSに感染しているということを知ったら、それを何人に言うことが出来るだろうか?
私の場合は、過去が過去なだけにいまさら何も隠すことはないと思うし、“生きざま”=“表現”だと思っている人だから、普通の感覚とは違うと思うので対象外として、普通はどうだろう?

そもそも“友達”って何人ぐらいいるんだろう?“知人”ではなく“友達”。
先輩でもいいし、仕事関係の仲間でもいい。……信頼できる人、泣き顔を見せられる人……って何人いるんだろう?

今の日本は、人間関係が壊れていっている。……冷めた親子関係、わがままな男女関係、薄っぺらな友人関係……。そう思っているのは、私だけ?

そんな状況で自分がHIV/AIDSに侵されていたら、誰かに告げられるんだろうか?
仲間外れにされるのが怖くて、本当は誰かにすがりたいのに、「大丈夫だよ!」って声をかけてほしいのに、何もないような顔をして、つくり笑いをして、一人でAIDSという病気と闘うんだろうか?……そんなの寂しすぎる。

人間関係が円滑になっていったら、打ち明けられる人がいたら、もっと大勢の人がHIV/AIDSという病気と向き合うような気がする。違うかな?

HIV/AIDSの治療は日進月歩

それとAIDSを悪い意味で特別な病気だと思っているようなフシがある。
“AIDS”=“死”。これは一昔前までの常識で今、HIV/AIDS治療は日進月歩。近い将来、不治の病ではなくなるだろうとも言われている。

たしかに 現段階でAIDSの特効薬はない。でもキチッと薬を服用すれば、かなり長期間にわたり、HIVウィルスの増殖を防ぐことができる。少なくとも短期間でHIV→AIDSに移行するということはなくなった。……ほかの難病と比較したら画期的なペースで研究が進んでいるといえる。

実際、アフリカでも貧困のために病院へ行かれずにAIDSが進行してしまった患者さんが、African JAGのサポートで病院へ行って薬をもらい、キチッと服用したことで 驚異的な回復をみせ、何度も驚かされた。寝たきりだった人が普通に歩けるようになり、仕事に復帰した人もいる。
だから“AIDS”=“死”というのは、まちがっている。

血液検査をしよう!

HIVに感染してからAIDSが発病するまで平均7年~10年といわれている。しかし、その潜伏期間もHIVウィルスは、ほかの人に感染させる力をもっているので少しでも不安のある人、思い当たるフシがある人は、早急に血液検査を受けてほしい。もし、自分が感染していることを知らずに性交渉をして大好きな人に移してしまったら……きっと後悔すると思う。

いまは、インターネットなどでも検査キットが購入できるので、まず、それで検査してみるのもいいと思う。保健所や特定の検査機関では、匿名&無料で検査を受けられる。

コンドーム

それと性交渉をするとき、特定の人だけの場合、両者陰性なら問題ないけど、そうでない場合……たとえば、どちらかが陽性の場合、もしくは不特定多数と性交渉する場合……などは嫌かもしれないけど……コンドームをつけよう!

African JAG Project/浅野典子
           
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