第1幕　一人の女優を演じるライブ、感慨無量！

女優戸田恵子連載スタート！
第1幕　ひとりの女優を演じるライブ、感慨無量！

現在、日比谷に誕生した「シアタークリエ」のこけら落とし公演『恐れを知らぬ川上音二郎一座』（三谷幸喜作）に出演中の戸田恵子さんがオウプナーズのMEMBERSHIPとして登場します。
舞台、テレビ、映画、アニメと幅広いステージで活躍されている戸田さんが今秋挑戦したのがオリジナルアルバムとライブ。「50歳からの再出発としての新たな一歩」というその手応えからお話を進めます。

ライブ写真＝宮川舞子Photo by Jamandfix

戸田恵子ライブショー『ACTRESS』セルフ・プロデュースの2時間半

東京、大阪、名古屋と回った戸田恵子ライブショー『ACTRESS』にはとても大勢のお客さまにご来場いただいてありがとうございました。
とくに大阪公演はいつものようにお客さまにラテンのノリがあって、熱くて前のめりで、私も楽しませていただきました。

今回のライブは、一幕は裁判仕立てで、「女優継続疑問罪」という嫌疑をかけられて、私のいままでの50年の人生を振り返る裁判を受けます。名古屋時代の“ちびっこのど自慢”から、あゆ朱美としてデビューした10代の頃のいろんなトピックを歌やダンス、映像も交えて綴りました。
二幕は、今回33年振りに歌手活動を再開しリリースしたオリジナルアルバム『ACTRESS』を中心に、“これからの私”を歌いました。

その一瞬、「自分はがんばったな」と思いました

今回のアルバム発売では、CDショップなどでインストアイベントも行いました。それは10代の頃にやっていたこととおなじなんですね。
あの頃は立ち止まってくれる人もあまりいなかったのに、ありがたいことに、今は私の仕事を知っていただいたうえで、立ち止まってくれて、たくさん集まっていただいて、「強がり」を聴いて泣いてくれて‥‥。

サイン会もして喜んでいただいて、そのとき一瞬思いましたね。「自分はよくがんばったな」って。
ほんとうに内容は10代の頃のイベントと変わらないんですよ。だけど状況がちがうということがどれほどありがたいか。
当時はまだ中途半端だった気持ちが、33年経って、いまはやる気をもってこの仕事をしているので、むしろ私を知らない人に止まって聴いてもらいたいって気持ちが出てきて。だからゲリラライブ的なものにもすごく前向きに取り組めました。

12月19日、「強がり」がシングルカットされます

今回のライブショーは、アクトレス的なイメージのライブをつくろうという発想からはじまって、曲も自然とできあがっていく過程で、“さまざまなジャンルの曲調が集まりそうだ”という感触を得て、ひとりのアクトレスが舞台でさまざまな役を演じるように、さまざまな人生を描きました。
高田文夫さんからは、「これは戸田恵子の生前葬か」って言われましたけど（笑）。
ソロのライブはみんなで演じるお芝居と違って、“私のコンサート”に来てくれているという拍手が、よりうれしくて、とってもありがたいし、気が引き締まります。「この日、この時間、お金を払って来ていただいてありがとう」と、ほんとうに心から思いますね。

今回のオリジナルアルバム『ACTRESS』は、すごく大変な状況のなかでつくったものです。素敵な方々にいっぱい手を貸していただいてつくりましたが、めすらしく（笑）「次はもっとこうしたいな」って意欲的に考えています。
どれを聴いても楽しいし、面白いアルバムですが、今回、みなさんの声をいただいて、中村中さんにつくっていただいた「強がり」がシングルカットされます。収録曲は「強がり」と「V.I.P」、そしてなんと新録音で『キャッツ・アイ』のカバーを収めました（※掲載内容に誤りがありました。謹んでお詫び申し上げます／編集部）。ぜひこちらもお楽しみください。

では、これからもどうぞよろしく。

第2幕へつづく

戸田恵子さんの最新情報はこちら
グランパパプロダクション
http://www.granpapa.com/production/toda/

戸田恵子ライブショー『ACTRESS』

コンサート出演者｜
麻生かほ里・入絵加奈子・平澤智・斉藤直樹
コンサート企画・制作｜
ネルケプランニング
コンサート写真撮影｜
宮川舞子
コンサートパンフ・ジャケ写撮影｜
魚住誠一