THEATER|青山円劇カウンシルの最後を飾る舞台『赤鬼』
THEATER|主演はベルリン国際映画祭で銀熊賞を受賞した黒木華!
青山円劇カウンシルの最後を飾る舞台『赤鬼』
野田秀樹×中屋敷法仁という豪華な作・演出陣と、黒木華をはじめとするいまもっとも勢いのある実力派俳優たちが集結。青山円劇カウンシルファイナル『赤鬼』が、6月4日(水)から6月15日(日)まで青山円形劇場にて上演される。
Text by KUROMIYA Yuzu
有終の美にふさわしい豪華な顔合わせ
2008年にスタートした、新進気鋭の劇作家と組んで、あらたな円劇(円形劇場×演劇)をプロデュースする「青山円劇カウンシル」。2015年3月の劇場閉館に伴い、ファイナル作品として公演されるのが『赤鬼』だ。
1996年、人種間における差別という普遍的なテーマを、巧みな言葉遊びと軽快なテンポで痛快に描き出し話題を呼んだ本作。その後、2004年にタイ版、ロンドン版、日本版の3バージョンで上演。現地でのワークショップを経て創作されたタイ版とロンドン版では、赤鬼役を野田秀樹自身が演じて、再び注目を集めた。
“あの女”役には、今年のベルリン映画祭で最優秀女優賞(銀熊賞)を受賞した黒木華。さらにトンビ役は柄本時生、水銀役は玉置玲央、赤鬼役は小野寺修二と、有終の美を飾るにふさわしい豪華な俳優陣が脇を固める。
物語はある日、村の砂浜に肌の色も言語も違う異人が打ち上げられたところからはじまる。村人はそれを赤鬼と呼び、処刑することを決めてしまうが、村八分にされている“あの女”は、徐々に赤鬼と心を通わせ、白痴の兄トンビ、嘘つきのミズカネとともに、赤鬼を救出しようとする。
今回演出を手がける中屋敷法仁は、東日本大震災を経験した現代の日本社会に、『赤鬼』という演劇を投じる必要性を感じたという。「いま一度、俳優たちの体から立ち上げるダイナミズムで、演劇の可能性に挑戦し、現代の観客に豊かな想像力を取り戻してもらいたい」と意気込みを語っている。
俳優の体とそこから発せられる「言葉」のみで、ドラマを組み立てていく本作は、観客のイマジネーションをどこまでも刺激することだろう。
青山円劇カウンシルファイナル『赤鬼』
日程|6月4日(水)~15日(日) ※全15ステージ
作|野田秀樹
演出|中屋敷法仁
出演|黒木華、柄本時生、玉置玲央、小野寺修二
会場|青山円形劇場
東京都渋谷区神宮前5-53-1
Tel. 03-3797-5678
http://www.aoyama.org/
チケット発売日|5月10日(土)
問い合わせ
ゴーチ・ブラザーズ(平日 10:00~18:00)
Tel. 03-6809-7125
http://akaoni2014.com/