THEATER|140周年を記念した『明治座 五月花形歌舞伎』
THEATER|いまをときめく若手花形が集結
140周年を記念した『明治座 五月花形歌舞伎』
今年140周年を迎える明治座で5月3日(金・祝)から27日(月)まで『明治座 五月花形歌舞伎』が開催される。市川染五郎、片岡愛之助、中村勘九郎、中村七之助といういまをときめく花形が集結、それぞれの持ち味を生かした多彩な舞台が繰り広げられる。
Text by YANAKA Tomomi
夜の部では東京初演の『鯉つかみ』を片岡愛之助が熱演
一昨年、16年ぶりに歌舞伎公演が復活してから恒例となった明治座の『花形歌舞伎』。風薫る初夏に歌舞伎界を華やかに彩る注目の花形がそろい踏みする。
舞台は昼の部と夜の部で構成され、昼の部では、平家の武将斎藤別当実盛(さいとうのべっとうさねもり)と源義賢(みなもとのよしたか)ゆかりの者たちが紡ぐ縁を描いた『実盛物語』を勘九郎と七之助が熱演。
つづく『与話情浮名横櫛(よわなさけうきなのよこぐし)』では、染五郎と七之助という顔合わせが実現。与三郎とお富の美男美女が互いに一目ぼれする『見染』と、その後密会が見つかり与三郎がなぶりきりされる責め場が見所の『赤間別荘』、「しがねぇ恋の情けが仇」の名台詞で知られ、明治座界隈が舞台となっている『玄冶店(げんやだな)』が演じられる。
夜の部では、江戸から明治へ変わる激動の時代、必死の願いと苦悩を抱え奔走する者たちと、彼らの想いを受け、苦渋の決断を下す将軍慶喜の葛藤を描き出す『将軍江戸を去る』を上演。そして、重厚なドラマから一転、藤の精を演じる七之助のみずみずしさが魅力の女方舞踊の名作『藤娘』が登場する。さらに、関西を拠点に活躍している片岡愛之助による『鯉つかみ』が東京で初上演されるなど、注目の演目が並ぶ。
歌舞伎界を支える若き花が舞い、明治座ならではのダイナミックな演出で歌舞伎の醍醐味を凝縮した『明治座 五月花形歌舞伎』。爽やかな皐月の空にふさわしい清新な舞台に足を運んでみたい。
『明治座 五月花形歌舞伎』
日程│5月3日(金・祝)~27日(月)
時間│昼の部11:00~ 夜の部16:00~ ※16日(木)の夜の部のみ17:15開演
会場│明治座
東京都中央区日本橋浜町2-31-1
料金│一等席1万2600円、二等席8400円、三等A席5250円、三等B席3150円
※学割は各席から2割引で4月19日(金)10:00から予約受付
明治座チケットセンター
Tel. 03-3666-6666
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