Brooklyn Parlor HAKATA|新宿で人気のカフェの2号店が博多にオープン
新宿で人気のカフェの2号店が博多にオープン
「Brooklyn Parlor HAKATA」
平日、週末を問わずつねに満席で、週末のピーク時には空席待ちのひとが列をなすという大人気のカフェ「ブルックリンパーラー」が4月、博多に2号店をオープンした。ブルックリンパーラーの広報を務める佐々木香奈子さんが新店を案内する。
Text by SASAKI Kanako
ニューヨーク郊外のブルックリンをテーマに
ニューヨークのマンハッタン島からイーストリバーを渡ると、そこは、ブルックリン。慌ただしい摩天楼とは異なるゆったりとした時間が流れ、おいしいダイナーがあり、多くの芸術家が育ってきた場所。そこには多種多様なものを受け入れる、大きな包容力がある。
そんなブルックリンという街に感銘を受け新宿に“食”“音楽”“本”を自由にゆったり楽しめる“場”、あらゆる文化が交錯するカフェとして、ブルックリンパーラーが2009年にオープン。ビジネス街、繁華街、百貨店とあらゆる文化、世代が交ざり合う新宿はどことなくブルックリンを感じさせる。
そして、2012年4月。あらゆることを受け止める包容力とクリエティビティのある場を求めて、ブルックリンパーラーは博多へ。多くのミュージシャンや芸術家を生んできた福岡で、ブルックリンパーラーは、またあらたな化学反応を誘発することだろう。
遅効性の優雅なひととき
博多店には1000冊以上の本がある。書店では文芸、経済、芸術、ビジネス書などカテゴリ別に本を配置するのが一般的だが、ブルックリンパーラーではユニークな視点で設定したテーマ別に本をならべている。まったく異なるジャンルの本が隣りあい、共存しているからそこには新鮮で思いがけない本との出合いがあるのだ。本は席で読むことも、購入することも可能。
即効性や能率ばかりがもてはやされる時代に、文化と呼ばれるものがもつ遅効の喜びを大切にしたブルックリンパーラーに、「読めば00キロ痩せる!」といった類いの本はない。けれどもあとからじわじわと効いてくる──そんな本があなたを待っている。
日常的、でもハイクオリティな料理を
ブルックリンはたくさんの人種、文化が交錯する街。この街で生活を営むさまざまな人種の数だけ食文化も多様で、ベーシックな食べものの代表であるバーガーやサンドウィッチもじつにブルックリンらしくアレンジされている。料理人のこだわりとたしかな腕で、日常的だけれどハイクオリティ、もちろんきちんとお腹にたまる料理のかずかず。
たとえば、しっかりと味つけされたボリューム感たっぷりのハンバーガー、肉の食感と旨さをとことん追求し、新鮮な野菜とこだわりのパンで挟み込んだブルックリンバーガー。そしてニューヨーカーたちに愛されているブルックリンラガーが今回、博多に初上陸。時間をかけて丁寧に作ったビールは苦み、香り豊かで爽快な味わいが特徴。またどの料理もビールとの相性は抜群だ。
ブルックリンは、アメリカで禁酒法が実施される以前はビール醸造のメッカだった。BROOKLYN BREWERYは1988年に「伝統的な手法による本物の味をよみがえらせたい」という思いによって製造を開始。少量生産、発酵・醸造に通常のビールの2倍の時間をかける製法で、ニューヨーカーにもっとも愛されているクラフトビールなのである。
アーティスト伊藤桂司さんによる2.6×4mの壁画
店内の正面には、アーティスト伊藤桂司さんによる高さ2.6×4mの壁画がある。祝祭的なビジュアルのコラージュ、クロスオーバーなイメージにテクスチャーをくわえて立体感を出している作品で、伊藤さんはこの空間で飲む、食べることをいっそう楽しく、満足いくように……と願いを込めて描いたそうだ。