IKIJI|東京・墨田から発信する「IKIJIストア」オープン
IKIJI|イキジ
“下町の粋・江戸の粋”をコンセプトに織り込んだオリジナルブランド誕生
墨田から発信する「IKIJIストア」オープン
ポロシャツ、ニットなどのファッションアイテムをはじめ、皮革製品や金属加工など、さまざまなものづくりの技術と伝統に育まれた街・墨田から、下町の良さと技術力を生かし、共通のブランドコンセプトに基づいて、それぞれの企業がもつ独自の技術力と文化を反映したオリジナルブランド「IKIJI(イキジ)」がデビュー。古くて、懐かしくもあり、あたらしい、ブランドの世界観が伝わるストアが墨田区にオープンした。
Text by KAJII Makoto (OPENERS)
現代のライフスタイルに合わせた「和のモダン化」がテーマ
ブランドの旗艦店となる「IKIJI(イキジ)ストア」は、今から約50年前に建てられ、倉庫として使われた古くも懐かしい建物を、古い面影を残したまま、装いもあらたに登場。店舗内装のスペシャリストであるD.BRAINがストアの全体的な設計、施工を担当し、さらに、店内随所に昔から墨田の地で、地元を大切にしながら職人技を代々伝えてきた匠たちが協力している。
奈良時代から、風を防ぐ建具として作られ、やがて美的装飾調度品となり、家具やふすまといった幅広い室内用品として今日も使われている屏風は、墨田の職人である片岡屏風店が担当。畳は、平安時代からの高貴な畳である有職畳を作っている小宮畳店が担い、その職人の技をIKIJI ストアの内装に遺憾なく発揮。また、ガラスや鏡は、特殊ガラスのスペシャリストである桃澤硝子商店がかかわった。
墨田発で江戸文化をモチーフにしたアイテムに注目
ブランド「IKIJI」は、それぞれに洒落た意味をもつ江戸の小紋柄などを現代風にアレンジするなど、「下町の粋・江戸の粋・事(こと)」を基本コンセプトに商品を展開。
浮世絵師兼戯作者の山東京伝作「面(つら)の皮梅」のブランドマークや、洒落の効いた小紋などを発掘・リデザインし、江戸の遊び心ある文化やライフスタイルを現代に提案している。とくに、ポロシャツの胸に飾られた「大根におろし金」のワンポイント刺繍など、江戸っ子には見逃せない。
墨田区が承認したブランドは、職人の技を生かす高品質に“心意気”を見せながら、通が好むワードローブを展開する。