COREDO 室町 3|干場義雅氏によるアイウェアトークショーをリポート
「COREDO 室町 3」オープン記念
ポーカーフェイス トーキョー トラディションでのトークイベントをリポート
干場義雅氏が語ったアイウェアの哲学
日本橋にオープンした商業ビル「COREDO 室町 3」。先日、この3階に店舗を構える「POKER FACE TOKYO TRADITION(ポーカーフェイス トーキョー トラディション)」にて、ファッションディレクター・干場義雅氏によるトークショーがおこなわれた。その模様をリポートする。
Photographs by JAMANDFIXText by IWANAGA Morito(OPENERS)
日本とイタリアの「モノ創り」を背景にしたトークを展開
今回トークイベントがおこなわれたのは、COREDO 室町 3にオープンしたアイウェアショップ「ポーカーフェイス トーキョー トラディション」。日本が誇る眼鏡の産地、福井県鯖江市から発信するモノ創りに焦点を当てたラインナップが魅力だ。
トークイベントは、ファッションディレクターの干場義雅氏を迎え、『日本のモノ創りとイタリアのデザイン』をテーマに展開された。ふたつの国に共通する「モノ創り」のあり方と、実用的なコーディネート指南を織りまぜた、充実の1時間となった。
「あらたにオープンした『COREDO 室町 3』、そして『ポーカーフェイス トーキョー トラディション』。日本の伝統や職人気質をコンセプトとしているそうです。その伝統に根差すモノ創りは、世界的にもその丁寧さを高く評価されています。私も実家がテーラーを営んでおりまして、小さいころからモノ創りに触れていました。父や祖父が一生懸命、寝る間も惜しんでスーツを縫っている、そんな姿を見てきました。だから職人というと、頑固で繊細で真面目で、そういうイメージがあります。
イタリアにも、モノ創りの伝統があります。これからご紹介するアイウェアには、その精神が息づいています。シンプリシティと、美しさの両立。とくに、イタリアを代表する「GIORGIO ARMANI(ジョルジオ アルマーニ)」のものは、徹底したクリエイションのもとにデザインが成立しています。その妥協を許さないスタンスに、日本の伝統的なモノ創りと通ずる精神を強く感じます。また世界的に見てもイタリアメイドのアイウェアは多く、日本とおなじく眼鏡の産地としても有名なんですよ」
店内では、「ミラノマダムになれるサングラス」「Richになれる“ツーポイント”」など、ユニークな切り口のキャッチコピーとともに、干場氏が推薦するモデルがならんだ。
「アイウェアは、かけるだけで印象を変えることができるファッションアイテムです。たとえば、大ぶりのサングラスは、顔を小さく見せてくれます。また女性のスタイリングをリッチに見せてくれる、茶系のアイウェアも一本は持っておきたいですね。とくにイタリアのサングラスは色合いが美しい。太陽の日差しに良く映える独特の色で、そこで育ったひとだけが出せるものだとおもいます。
さて、男性にお薦めしたいのは『ツーポイントフレーム』。レンズに直接ふたつの穴を空けて固定しているもので、学者や医者がかけているようなフレームのないものです。そのイメージもあってか、かける人物の知的な面を引き出してくれます。
それから、茶色のセルフレーム。茶色はイタリア語で『マローネ』と言います。『アズーロ・エ・マローネ』という言葉があり、これはイタリア人の鉄板配色を指します。『アズーロ』というのは青、つまり、青と茶の組み合わせです。
また、僕はティアドロップのサングラスを愛用しているのですが、男性をセクシーに見せてくれます。デートのときやヨットに乗るときなど、あえてリラックスできるような状況で楽しんでほしいですね。
眉毛、目の角度、肌の色、髪の色もすべて考慮したうえで選ぶ必要があるのがアイウェアです。『眼鏡は顔の一部』という言葉もありますが、本当にその通りです」
トークショーが終了すると、干場氏は参加者ひとりひとりに直接、コーディネートを指南。理論に基づいたあくまで実践的な提案、そしてアイウェアに秘められたモノ創りのストーリーを丁寧に説明する。参加者の年齢層も幅広く、アイウェアが生活に寄り添い親しまれている「モノ」だということをあらためて実感した一日でもあった。
ポーカーフェイス トーキョー トラディション
東京都中央区日本橋室町1-5-5 コレド室町3 3階
Tel 03-3277-6003
http://www.pokerface-web.com