ツイードを纏ったVANSのスリッポンが誕生|SLOWGUN
FASHION / MEN
2015年8月25日

ツイードを纏ったVANSのスリッポンが誕生|SLOWGUN

SLOWGUN|スロウガン

イギリス、フランス、イタリアのテキスタイルメーカーの生地を使用

通称“シャネルツイード”を纏ったVANSが誕生

「SLOWGUN(スロウガン)」のデザイナー小林学氏が「30年近く世界の古着を見てきましたが結局のところ、一番アドレナリンが騒ぐのが1955年から71年までに作られたシャネルスーツのヴィンテージと対峙するとき」という思いから、ココ・シャネルがよく取り組んでいたテキスタイルメーカーをイギリス、フランス、イタリアより1社ずつ選んで生地供給を依頼。ユースカルチャーのアイコンである「VANS(ヴァンズ)」にのせて、小林氏のイメージ通りにつくり上げた。

Text by KAJII Makoto (OPENERS)

素材はすべて本物、一切妥協なし

「普段から趣味で55年から71年に製造されたココ・シャネル本人監修によるシャネルスーツの研究をしています」という小林氏。

フランスからは160年つづくテキスタイルメーカー「トゥルニエ」社を指名。リヨンに拠点を置くトゥルニエ社は伝統的にフランス海軍のピーコートメルトンやマリンボーダーTなどフレンチベーシックを語る上で外せない老舗で、シャネル社との関係も深く、毎シーズン数々の意匠糸ツイードテキスタイルをつくりだしている。今回のコラボでは、アメリカ国旗「The Star & Stripes」を連想して選んだ素材(NAVY×RED)を使用した。

ミラノのモンテナポレオーネ通りに本店を構えるイタリアの「ガンディーニ」社はヨーロッパのオートクチュール業界でなくてはならない存在。卓越した特殊織り技術はイタリア屈指の美しさを誇る。今回は、オートクチュール向けのウール地でチェッカーモチーフを再現した素材(BLACK×WHITE)が選ばれた。

また、1930年代に初めてココ・シャネルが帽子からウェアへとクリエーションの枠を広げたときにテキスタイルを供給したのがイギリスの「リントン」社。今回使用した糸形状の違う2トーンのホワイトをミックスした素材(OFF WHITE)は、シンプルに見えても重厚な印象は老舗ならでは。パールとの相性も抜群だ。

SLOWGUN|VANS

SLOWGUN|VANS

SLOWGUN|VANS

男女とも楽しめる全15サイズ対応

今回の“シャネルツイード”とヴァンズのコラボの狙いは「ユースカルチャーのアイコンであるヴァンズとヨーロッパクチュールの最高峰素材をマッチングさせることで、ノームコアをハードコアなヴィジュアルに高めることでした」と小林氏。「この実験的なプレゼンにヴァンズ担当部隊も快諾、いままで試したことのない技術で、私のイメージをつくり上げることができました」という。

ヴァンズのラストは70年代当初のワイズ幅のしっかりある、アメリカの現行品に近いシルエットを使用。かかとを通る喜平チェーンはヴィンテージで、シャネルスーツの裾内側に付くシルエット出しのための重しをイメージしている。

専用箱は100年前に作られたクロコ製船旅トランクをデザイナーの小林氏が自ら撮影しグラフィック化。内張りはファーとなっている。サイズは22.5~29.5までの全15サイズ展開で、ユニセックスで選べるのもうれしい。

ディープ・フレンチヴィンテージの世界感をそのままヴァンズにのせるという素晴らしい発想とチャレンジに注目したい。

問い合わせ先

WHITE*SLOWGUN

Tel. 03-3770-5931

http://slowgun.jp/

           
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