ESTNATION|「マービー ジャモーク」とのコラボで魅せる大人のデイリーウェア
FASHION / FEATURES
2015年1月30日

ESTNATION|「マービー ジャモーク」とのコラボで魅せる大人のデイリーウェア

ESTNATION|エストネーション

「マービー ジャモーク」とのコラボレーションがスタート!

デザイナー・佐々木継太にインタビュー(1)

「どこか品のある日常着」

トラディショナルなデザインと、テーラリングの技術を機能的に応用したプロダクトで、「ニューヨークカジュアル」というスタイルを提案する「MARVY JAMOKE(マービー ジャモーク)」。今回、エストネーションの2013年春夏ラインにおいてコラボレーションが実現した。トータルコレクションとして展開されるアイテム群の魅力を、マービー ジャモークのデザイナー、佐々木継太氏に聞いた。

Interview photographs by SAITO RyosukeStill photographs by ISHII YukihisaText by IWANAGA Morito(OPENERS)

ブランドの哲学

──ブランド名の由来は?

「MARVY」が、「MARVELOUS」という英語のスラングで、一流、すばらしい、そういうニュアンスです。「JAMOKE」というのが、不良、チンピラ、ダメ男といった意味のスラングですね。直訳すると、素敵なダメ男みたいな意味でもあるんですが、「JAMOKE」は、「JAVA & MOCHA(ジャワ&モカ)」でコーヒーという意味もあるんですよ。

そちらの意味で捉えると「一杯の最高のコーヒー」。コーヒーを飲むときというのは、安らぎを求めているときだったり、ひと息つきたいとき。そんな安心を感じてもらえる洋服を作っていきたい、というアイデンティティがブランドネームに込められています。

ESTNATION A SPECIAL BLEND WITH MARVY JAMOKE 02

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2013s/s MARVY JAMOKE

──コンセプトである「ニューヨークカジュアル」とは?

例えば『コーヒー&シガレッツ』という映画。コーヒーショップに来る人々のようなイメージが、デザインの根底にあります。ニューヨークは、ヨーロッパの影響をもろに受けているようなところがあるんです。だから、いわゆるアメカジというものよりは、どこか品のある、大人のための日常着というイメージですね。

──古着のようなやわらかな雰囲気を感じます。

古着は好きですね。生地感やパターンにかんしては、参考にすることもあります。買ってきたヴィンテージのピーコートを分解して、中の構造を調べたりしていましたね(笑)。

でも、いまの時代にわざわざ重たいコートを着る必要性は少ないじゃないですか。そのままで着るのではなく、現代の日常にマッチしたデザインをくわえています。「つい手にとってしまう」洋服をお届けしたいので。

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ESTNATION|エストネーション

「マービー ジャモーク」とのコラボレーションがスタート!

デザイナー・佐々木継太にインタビュー(2)

「一度着てもらえば手放せなくなる」

Interview photographs by SAITO RyosukeStill photographs by ISHII YukihisaText by IWANAGA Morito(OPENERS)

素材の作り込みからはじめる

――今回の企画のラインナップを教えてください。

コーヒー豆柄をプリントしたツイルのスリーピース、吊り編み機で製作した裏毛のシリーズなど、生地から企画しました。メインコレクションの服をマイナーチェンジしたものもありますが、生地に合わせてパターンを直し、サイズ感もアレンジしています。

──コラボレーションというところで特別な部分はありますか?

エストネーションさんとはじめて打ち合わせをした際に、「まず、何よりも『大人のデイリーウェア』としていいものを提案したい」という想いをお互いに確認しました。その上で、エストネーションさんにとっても、マービー ジャモークにとっても、いままでになかったテイストを打ち出しています。

ESTNATION A SPECIAL BLEND WITH MARVY JAMOKE 07

──どのアイテムにも生地へのこだわりが感じられます。

いつも素材の作り込みからはじめるんですよ。生地が好きなんですよね。

コーヒー豆柄のツイル生地も、シャトル織機という昔からデニムなどに使われてきた機械で織っています。糸は1958年製の紡績機で作っているのですが、微妙なムラが出て風合いがすごくいいんですよ。通常のツイルは「きれい」なものが多いのですが、洗いをかけたあとの空気をふくんだような感じは、この糸とシャトル織機の組み合わせじゃないと出せませんね。

プリントも、京都で昔から着物のプリントをされていた工場にお願いしています。工場とは、普段から直接足を運んで対話を重ねています。

──アイテム自体がリラックスしているというか、肩の力が抜けている印象ですね。

ちょっと遅めに起きて、手ぶらでダイナーにブランチでも食べに行こうかな、みたいなイメージですね。本来、胸元にある内側のポケットの位置を下にずらし、新聞が挿せるようになっていたり。パンツの股部分には切り替えのパーツを入れてあるので、シルエットを崩さずに快適に動けます。

──裏毛のシリーズは吊り編み機で製作したとのことですが。

はい。吊り編み機も古い機械でして、ヴィンテージのスウェット地などはこの種の機械で編まれているものが多いですね。しかし効率的な機械とは言い難いので、大量生産の流れに合わず廃れてしまったそうです。いまでは和歌山などに工場が数えるほどしか残っていません。しかしながら、出来上がった生地は独特のムラ感や質感が魅力です。ゆっくりと編むことで糸にテンションがかからないため、洗った際に糸が縮んでサイズが大きく変化するということもありません。

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今回は、ジャケットやパンツを作るという企画だったので、度を詰めて編んでいます。通常使われるのはシンカー編み機というものですが、その機械ではここまでのものは作れません。吊り編み機はとてもアナログな機械なので、職人の技術によって、ニット生地の密度を細かく調整できるんです。

──作るアイテムに合わせてかなり細かいところまで生地をデザインされているんですね。

だからこそカッティングの技術が活きるというか。ジャケットにおいても、生地にある程度の張りがないと、袖なども筒の感じがうまく出ません。そのため、生地と型紙のマッチングを第一に考えて作っています。さらに内部構造までデザインしたうえで着やすいものを作るというのが、僕のなかのコンセプトなんです。

──今回のアイテムを通して、感じてもらいたいことは?

ブランドネームの由来でもある、コーヒーでひと息ついたときのような安心感ですね。エストネーションさんにも、そこを求めていただいているのかな、とおもっていて。マービー ジャモークらしさを損なうことなく、上質なコレクションが完成しました。

ファブリック、パターン、機能性。どれにたいしてもこだわりがあるので、なぜここにポケットがついているのかとか、そういうことを実感してほしい。一度着てもらえば、手放せない服になるとおもいますよ。

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佐々木継太|SASAKI Keita
1981年生まれ。広島県出身。学生時代にテーラリングを学び、デザイナーとしてドレス、カジュアルなどさまざまなデザインを担当。ヨーロッパ各国を放浪後、2010年よりマービー ジャモークのデザイナーに就任。

エストネーション
Tel. 03-5159-7800(コールセンター 11:00~21:00)
http://www.estnation.co.jp

           
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