HELEN KAMINSKI|帽子職人がラフィア素材の帽子の魅力を語る
Fashion
2015年3月13日

HELEN KAMINSKI|帽子職人がラフィア素材の帽子の魅力を語る

HELEN KAMINSKI|ヘレン カミンスキー

ラフィア素材を使って、あたらしいデザインへの飽くなき挑戦

帽子職人 ガリー・ビショップ インタビュー

ラフィア椰子(ヤシ)から採れる若葉=ラフィアを素材として、その通気性のよさから、涼しくかぶり心地のよい帽子として世界中で愛用されている「HELEN KAMINSKI(ヘレン カミンスキー)」の帽子。帽子職人であるガリー・ビショップ氏が、自らがデザインも手がけたというモデル「BATYA」を手にしながら、ヘレン カミンスキーの魅力を語った。

文=オウプナーズ写真=高田みづほ

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環境に優しい素材を使い、個性的で、実用性がある帽子

ガリー・ビショップ(Garry Bishop)氏は、ヘレン カミンスキー社で20年の経験をもつ帽子職人。18歳のとき帽子職人の見習いとして入社し、現在はデザイナーチームと一緒にクリエイティブにもかかわり、高品質の帽子をつくるために欠かせない重要なメンバーのひとり。昔ながらの帽子をつくることができる数少ない職人で、冬の帽子では、型づくりから艶出しの全工程をすべて手作業で完成することができる。

──今回は六本木ヒルズの「ヘレン カミンスキー」店でお話をうかがいますが、何度目の来日ですか?

3回目ですね。日本は移住を計画したいほど好きです(笑)。ひとを尊重するマナーがあって、とてもクリーンな国ですね。帽子職人としては日本の工芸にとても興味があります。

──日本の女性の印象は?

控えめでありながら個性引き出すようにきれいにされている女性が多い。帽子をデザインする目から見ると、インスピレーションがかきたてられますね。日本人はおしゃれと機能性を兼ねて帽子をかぶるひとが多い印象があります。

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──帽子職人としてのポリシー、哲学を教えてください

それは3つあります。まず、帽子をかぶってパーソナリティがでるものをつくりたい。おしゃれはもちろん実用性も大切にしたい。そして、環境に優しい天然素材を使いたい。

──素材のラフィアの魅力は?

ヘレン カミンスキーはマダガスカル島に自然に生えている椰子の木のラフィアを使っています。ラフィアは樹脂が入っているので耐久性と柔軟性に富み、あたためると簡単に手でかたちをつけられるのが大きな魅力です。(店にある素材サンプルを手にとって)収穫して乾かしただけだとこんなに柔らかいんですよ。それをさまざまな編み方を駆使していろんな製品にできるのがとてもおもしろい。

ガリーさんがデザインから手がけた帽子は?

──メンズとウィメンズでお薦めの帽子を教えてください。

ウィメンズの「BATYA」は、おしゃれと実用性を高い次元で実現することを目標としてデザインしました。ツバがアシンメトリーで編むのが大変難しい形ですが、できあがりにはとても満足しています。若い女性に似合うデザインの帽子ですね。メンズの「BRANDO」もラフィアクロッシェ編みで、サイズが調節できるストリング付き。簡単に畳むこともできて、すぐかたちが復元するのもラフィアならではです。夏向きのバイザーも技術的に難しいことに挑戦しています。

──ガリーさんはメンズブランドの「Kaminski XY」も手がけていますが、男性用と女性用とどちらをつくるのが好きですか?

女性の帽子は、お出かけからガーデニングの用途まで、かぶるシーンにバリエーションがあって楽しめます。男性用は、クラシックがベースですが、クラウンの立ち上がりの角度やツバ、中折れのシェイプなど細かいところのこだわりがデザインに活かされます。

──これまでに記憶に残る仕事は?

映画の仕事ですが、ニコール・キッドマンとヒュー・ジャックマンが主演した『オーストラリア』では30型以上の帽子を、おなじくニコール・キッドマン主演の『ムーランルージュ』では彼女がかぶった帽子をふくめ200以上の特注帽子を作製しました。

──ファッショントレンドは意識しますか?

カラー傾向などは研究しますが、私たちが使う素材はとてもユニークなので、“ラフィアを使った帽子”では流行をリードしているのではないでしょうか。これからはオーガニックコットンや珍しいリネンを使ったりしてヘレン カミンスキーらしさを表現できればと考えています。

──では、帽子のおしゃれな楽しみ方は?

やはりいちばんは、顔に合う帽子と出合うこと。たとえば顔型の丸いひとは、クラウンの丸いものを選ばれるといいでしょう。ヘレン カミンスキーのお店にはさまざまなデザインがありますから、ぜひお気に入りを見つけてください。

HELEN KAMINSKI 六本木ヒルズ店
東京都港区六本木6-10-1
六本木ヒルズ ヒルサイドB1F
Tel. 03-5410-1211
営業時間│11:00~21:00 不定休
http://www.helenkaminski.co.jp/

※現在「“We Love HELEN KAMINSKI” 写真コンテスト」を実施中。応募などの詳細は
http://pas-a-pas.com/welovehelenkaminski.html

コンテスト専用ツイッター
http://twitter.com/HELEN_KAMINSKI

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