パトリック・コックス×加藤博照 「nineSIXty LUXES×PATRICK COX」(前編)
第8回 新作ジュエリー「nineSIXty LUXES×PATRICK COX」を語る(前編)
パトリック・コックス×加藤博照
「ツィストするスタイル」
3月26日、東京・青山「Ao(アオ)」1階に、日本初となる直営ショップをオープンしたデザイナー、パトリック・コックスと、渋谷のストリートから派生した、レザージュエリーブランド「nineSiXty」を手がける加藤博照。
日英、ふたつの才能が、強力タッグを組み、この春デビューさせたジュエリーブランドが 「nineSIXty LUXES×PATRICK COX」だ。
そんな二人が、完成したばかりのジュエリーを媒介にお互いのファッション感、未来について語り合った。
Photo by Jamandfix
加藤クンの素材の選び方は、僕のスタイルに通じるものがある
パトリック 最初はね、日本のスタッフから加藤クンのことを「渋谷のストリートキッズ」って聞いていたから、どんなすごいワルが来るのかと思って、ちょっと心配していたんだけど(笑)、すごく人間的に温かくて、いい奴で安心したよ(笑)。
加藤 もう、昔の話ですから、ソレ(笑)。僕はもちろん、ずっとパトリックさんの名前も知っていたし、どんな人だろうと思って直接会ったら、すごいカッコいいし、やさしいオーラに包まれた人だな、と。すぐ友人になれましたね。
パトリック そうだね、最初に東京で会ったパーティのときは、僕も時差ボケで、早くホテルの部屋に帰りたかったんだけど、加藤クンが遅刻してきてさ(笑)、けど、怒る気もしなかったよ。それは、君の役得だと思うよ。
君にもなにかオーラがあるんだよね、ひとをやさしくさせるオーラがね。
加藤 スミマセン、いつも遅刻して(笑)。でも、そういってもらえると光栄です!
ところで、僕らの共作ジュエリー「nineSIXty LUXES×PATRICK COX」、パトリックさんの感想は?
パトリック いや、冗談抜きで素晴らしいよ! 僕自身、1992年にパイソンレザーやクロコダイルという素材を使って、シューズをデザインして、それが僕のアイコンになっているんだけど、加藤クンの素材の選び方は、僕のスタイルに通じるものがあるよね。どこかストレートでなくツィストする、ってところが特に。
加藤 ありがとうございます。もう、褒められ過ぎです(笑)。
僕自身、10年以上前に青山にあったシューズショップ「コーニッシュ」によく遊びに行っていて、お金がなくて買えなかったけど、パトリックさんの靴を見て「美しい!」と感銘を受けてました。
だから、僕のレザー使いには、パトリックさんのシューズのアイデアからも影響を受けているんですよ。
パトリック それは、僕も光栄だね(笑)。
PROFILE
PATRICK COX
1963年カナダ生まれ。1983年にロンドンに移り、コードウェイズ・テクニカル・カレッジで靴デザインを専攻後、ヴィヴィアン・ウエストウッド、ジョン・ガリアーノの靴コレクションをコラボレイトしはじめる。
1983年より自身の名前を冠したブランドをスタート。1994年、1995年には英国ファッション協会より、“Accessory Designed of the year”賞、1996年にはニューヨークで“Fashion
Medal”賞など数々の賞を受賞する。
1998年バッグ・ジュエリーの日本での展開を開始し、この春、加藤博照とのジュエリーコラボ「nineSIXty LUXES×PATRICK COX」をスタート。
パトリック・コックス青山店
東京都港区北青山3-11-7 Ao1F
Tel. 03-6427-9335
11:00~21:00 不定休
パトリック・コックスの世界初となるニューコンセプトショップには、バッグ、革小物、アクセサリーがそろう。
ショップデザインは、近年数多くの賞を獲得し、米誌『I.D.magazine』で「世界の新進気鋭デザイナー40人」に選出されるなど、海外からも高い注目を集めている建築家の大野力氏を起用。